夜の鴉は闇を狩る 天に還る雪の章
灼熱の砂漠を彷徨い、死の淵にあった少年ヴァロフェス。
彼を救ったのは、世界を旅する一族《青い風》だった。
だが彼らは、夜ごと“人面の蠍”に襲われる呪いを背負っていた。
族長ミーシャは、弱き者を守るために剣を取る少女。
彼女の姿は、かつてヴァロフェスが失った大切な人を思い出させる。
逃げることしか知らなかった少年は、
初めて“誰かのために立ち向かう”ことを選ぶ。
呪われた砂漠。
亡者の声。
そして、少年の心に残された最後の光。
これは、仮面の旅人ヴァロフェスが“人間”としての最初の一歩を踏み出す物語。