テラーノベル
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attention
・二話目以降、🔞注意
・キューバが頭おかしい。情緒不安定。そしてプエルトリコがクソ可哀想なキャラ
・治安悪い。不謹慎。抗争怖い
・アメリカ若干悪者扱いされてますね
・毎回ですけど、バカ長いです
・色んな設定のものが出てきますが、全て創作です。実際にはないものと思ってください
バン!バンバン!
なんの躊躇いもなく銃声が鳴り響くこの街。日常の中で絶えない争いを、人々は気にも留めない。
だから、決めたんだ。俺は、
この腐った世の中を支配し、全て元の通りにしてやろう。
だから、反組織対策課に入った。
ここも少し前までは心地よい波の音がするビーチがあって、キリストの為の音楽堂もあった。
でも、腐った連中のせいでどちらも閉鎖され、それっきり。
🇨🇺「はぁ…」
ため息は空気に吸い込まれて、間も無く消える。
俺は路地裏を歩く。俺を見た奴らは釘付けになる。俺が美し過ぎる訳じゃない(一理あるが)。俺の服を見れば分かる。
ここじゃ噂の“政府の忠犬”の長、なんてそうそう見れないからな。
「…!」
俺は入ったところから反対側に出た。
その出口の近くにあいつが座っていたから驚いた。
🇵🇷『…やァ』
ビール缶片手に道に体育座りするそいつは、放浪者そのもの。
上のジャンバーはチャックを一番下まで下ろして黒い下着が見える。太ももを隠そうともしない長さのズボンはぶかぶかで傷だらけ。
俺から見て、顔を四等分した時にできる三角形のちょうど真左を星マークの青い布で覆っている。(ちなみに俺は赤い布)
こんなやつがどうやって酒を買ってんのかって…
『また来たのかい?』
揶揄う仕草もなく、風に飛ばされそうな声で話す。声が力を持たないのは生きるのを諦めたからだろうか。
俺は無言で目の前で立ちはだかり、体育座りで壁に寄りかかるそいつの顔の真横に足をかける。そのまま覗くように顔を近づける。意外とこの体勢はキツイが…
ただ、そいつは焦る様子もなく淡々と酒を口に運んだ。
「…ヤケ酒か」
鋭い眼光を刃物のように突き出す。
『ん〜…そうだねぇ…』
だが、いとも簡単に刃先を曲げた。
音もなく折られた。
マイペースさに飲み込まれそうだったから、顔を離した。
「いい年をしてヤケ酒とは、さぞ恥ずかしいのではないか」
挑発するように上がった口調で放ってみた。ポケットに入れっぱなしの手が震えた気がした。
『ま、それも含めてのヤケ酒』
『幾つになってもこいつぁ美味いんだなぁ
…俺には勿体無いぐらいネ』
一瞬俺の目に缶が映ったが、すぐさま目を動かした。そいつはいつも通りのペースで酒を運ぶ。
ゴクゴクといい音で飲まれると、こっちまで喉が渇いてくる。
『で、なんの用なの?』
『…抜いてあげよっか?♡』
指で輪っかを作って口元で前後に動かす。何だか色気が急に来て顔を顰めてしまう。街中なはずなのに、自然に上がってきてしまいそうだ。
そのニヤニヤした表情が本能にきゅっとくる。
「酔いすぎだぞ」
『いてっ』
俺は冷静を装ってデコピンを喰らわす。
『ジョーダンだってば』
お茶目な顔を見せると、また缶からアルコールを摂取する。健康に悪いったらありゃしないのに。
『…ま、いつでも気軽にきてくれりゃぁ相手してやるヨ』
『まして君なら無料でネ。サービスだよーん』
帽子がそいつの目を覆った。影で暗くなった目元では、星が光っていた。
こいつが儲かる理由ってのはそう。
身体を張っているからに違いない。
毎回毎回この場所に居座って、街ゆくギャングの溜まったストレスを吐き出させる仕事だ。
…良く言えばな。
実態は“千円で何でもご奉仕してくれる愛玩具”
金さえ払えば、フ◯ラでも、セ◯クスでも何でもしてくれる。一回出すごとに千円で、とにかくヤり放題な玩具。
俺が何故、そんな奴に会いに来てるかというと…
「…いつになったらまともな職に就く」
「もし、雇い先がないなら少しはうちに匿ってやってもいいんだが…」
「それに、夜になってもこの路地に居座るのは怖くないのか」
何が何でもこいつを保護してやりたい。
だって…大切な“友人”であるから。
そいつは特に返事もせず、アルコールを飲む。
『…まー、このままでも悪くないって思ってるんだけドー』
視線は俺を見ている筈なのに、意識だけは俺を向いていないみたいだ。遠い誰かを見ている。
誰だ
「夜危ない時はどうするんだ」
「人身売買なんてここじゃよくある事じゃないか」
真昼間からこんな話をするのも何だが、と付け加えた。
そいつは特に考え込む様子もなく、また口に運ぶ。
『そういう奴を捕まえるのが、君の仕事だろー』
不意に刺された気がした。
…やっぱりこいつは強い。
俺はまだ話がしたくて、隣に腰を下ろした。
『君、どーるいだって思われちゃうよ?
いいの?』
心配したように缶で肩をつつかれた。
何だか腹が立ったから、酒臭いそいつから缶を奪って、道路に投げつけた。
缶は通った車に轢かれて、断末魔を上げながら中身をぶち撒ける。
『あ〜ら
飲みかけだったのに』
口だと残念そうだったが、特に傷ついている訳ではないようだ。
空っぽになった手で、俺の布をいじりはじめる。
「なぁ、本当にこのままの生活を続ける気か
もっといい生活ができる能力があるはずなのに…もったいなくてしょうがない」
そいつは何も聞こえていないように布を引っ張るだけだった。
「幸せになる資格があるんだお前には___」
『幸せってなに』
食い気味で言い放つ。
ごもっともだよなぁ…と脳裏で感心させられ黙り込む。
『幸せって自分が思えたら、幸せだろ』
きつく睨む顔は昔に戻ったみたいだった。
その、吊り目下三白眼のガラが悪い顔が背筋をくすぐってくる。
「…この生活がそうって言いたいのか」
ボソっと呟くようにして言ってみた。
そいつは不機嫌そうな顔で布を強く引っ張る。
缶がまた車に轢かれて、音が鳴る。
『酒さえあれば、幸せサ』
片手で缶を持って酒を飲むジェスチャーをする。さっきの色気ある動きを思い出して、思わず目を逸らした。
俺は何とも返せず、ただ笑うしかできなかった。
「…そうか」
「いいなら…いいんだよ…それで…」
自分に言い聞かせるように放つ。強い風が吹いたので、声は聞こえていないだろう。そいつの手の中にあった俺の布は、風で反対側に揺られる。缶が向こう岸に渡った。
俺はゆっくり立ち上がると、
「…無理はするな」
と言って、立ち去った。
そいつも何か言っていたが全くもって聞こえなかった。
そういえば、夜のあいつは会ったことがなかった。本当に水商売なんてしているだろうか。
夜、また顔を出そう。
夜、あそこを見に来たのが間違いだったんだ。
今、服の布をがっちりと握りしめている。
そいつは、千円を受け取っているところだった。
『毎度あり〜』
慣れた手つきでもらった札束を数えている。一回だけではないのだろう。片方の手には、すでにもらったと見える札が十数枚と握られていた。
そいつが一人きりになった時、俺は急いで駆け寄った。
そいつは俺が来ると気がつくと、笑って手を振ってきた。
『んだい。ヤる気になったのかい』
誘ってくるそいつの肩に手を置いて、思いっきり壁に押し付ける。
『っ⁉︎』
そいつは少しびっくりした顔で俺を見上げた。
「その束何枚だ」
怒りに震えた俺の声は路地裏に響いて、街全体に響く。きっと誰か窓から覗いているだろうとお構いなしに続ける。
『う…んと、十七枚ぐらいかな…あ』
途切れ途切れの怯えた口調で告げる。聞き取るので精一杯だ。
「…」
俺は数秒間、その三白眼のを見つめる。と、相手も見つめ返してくる。
三白眼が小刻みに震えている。
「…はぁ_____」
全身の力が抜ける。
「無理はするなって_____‼︎」
乱暴に身体を揺さぶる。
なんだかドラマのワンシーンみたいだと、ながら思う。
『別に無理なんか、してない』
そいつは俺の帽子の紋章を見つめていた。今は俺の顔を見てくれ。
『不感症だから』
どこか切なく言う。
苦しそうに笑う、苦笑をするそいつを放っておけない。
俺はそいつをぎゅっと抱きしめて、涙ぐみながら言った。
「もう…お前が汚されるの、見てらんねぇよ…」
思ったより怒りより悲しみが混ざっていた。
「こんな商売してさぁ…いい加減気づいてくれよ…本当の愛ってものを、お前は長年触れていないんだって…」
「不感症になったのも、ずっと愛がない奉仕ばかりしているからだって…」
声を出すたびに、嗚咽が出てくる。気づけば俺は号泣していた。
そいつはびっくりして、急いで抱きしめて返してきた。そして優しく頭を撫でる。
やめろ、赤ん坊みたいじゃないか…
「…お願いだ
本物の愛を感じて欲しいんだ」
ついに俺はずっと言いたかったことを口にできた。嬉しさか恥ずかしさか入り混じった感情が湧いてくる。
「金なんかいくらでもやるから…本当に…」
強く抱きしめると、そいつは背中を撫でてきた。
『どうやって?』
「…俺とシて。一回だけでもいい…」
『…君も俺の身体だけを求めるATMになるだけだよ』
諦めた口調で囁く。でも、やっと本心で話せた気がして嬉しい。
「いいんだ…そうなっても…」
どこからか教会の鐘が聞こえる。俺たちの声はその音で周りから聞こえなくなるだろう。
そいつは数秒の間、黙り込んだ。
そして、諦めたように言い放つ。
『…いいヨ』
『それで君が幸せになれるのなら…ネ』
こんなドラマチックさえも、この街の雰囲気で壊されてしまう。
遠い丘から銃声が聞こえる。
嬉し涙も出てきそうだから天を仰いだ。
紺色の空は、明るい黄色の月を浮かべていた。嗚呼、この月を二人で手を取り合いながら見れたらいいのに。
そんな世界線はないので、諦めて俺は抱きつくそいつを苦しいほどにぎゅっとした。
『…行こうカ、ネ?』
優しく微笑んで俺を引っ張る。お前、俺の家知らないだろ、と笑った。
何処かから缶が潰れる音がした。
次回あっち系の描写があるのでご注意ください
コメント
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待って遅れた謝罪案件すぎる🥺😭🥺 うはぁ(?)雰囲気からまじで好き🫶🏻︎💕︎︎ 🇵🇷くん、初めて聞きました!!いいことしれたぜ‼️サケカスとか…ヘキ(🤛🤛 🇵🇷くん色気がちありすぎでしょ絶対(だまぁれ)無料でヤったげるって言ってるところ…信頼してるからだったら嬉しい(おい) か、身体張っちゃ行けないでしょ!!モットヤレ(🤛🤛(56してていいですよ) 幸せかぁ……