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俊哉との離婚決議が成立してから、新しいマンションが決まるまで兄の家に世話になっていた時、私が兄家族の料理を受け持っていた
料理の苦手な弘美さんが真剣に月28万でうちの家政婦をやってくれと頼まれた
でも私は笑顔で断った、俊哉との離婚も成立し(父がどうやったかは知らないが)私は新しい生活をしたかった
義姉の弘美さんはもちろん好きだ
率直で素直な性格で彼女といるといつでも自分の立ち位置がハッキリしてくる
彼女は何か好きなものがあれば何のためらいもなくハッキリそれを主張するし、嫌いなものがあればどうして嫌いなのかを遠慮なくそう言う
俊哉から色々こけ落とされていたけど、一人暮らしをするようになっても強制されずに自炊する所から見ると私はやっぱり料理が好きなんだと思った
それを兄に話すと隣のショッピングモールの中にある、クレープ屋を紹介してくれた、そこは兄の友人が経営する店だった
「甘い者ばかり食ってると太るぞ」
兄がそそのかすことを言って面白がるので、私はそこに就職することに決めた
私は体を使って働きたかった、二年間も俊哉の私的な奴隷として仕えてきた後だけに
それと同時にやはりずっと兄の所に世話になるのもそろそろ気が引けていた、なので職場に近いオートロックの2LDKのマンションを借りた
といってもこのマンションも櫻崎家の持ち物で少しだけでも私は給料から光熱費と家賃を払うと父に言った
俊哉と暮らしたアパートは街と川に挟まれた小さなアパートだったけど、私は一度も(我が家)と感じたことはなかった
今の私には清潔で安全ならばどこでもよかった