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「鈴ちゃん!」
「柚彦君! こんにちは!」
彼女を事務所の前で捕まえた、輝くほどの笑顔を向けてくれた
それだけでクラっと立ち眩みを起こしそうになる、まったくどれだけ好きなんだよ、自分につっこみを入れる
彼女が大きなクーラーバックを両肩に抱え、ニコニコしている
すかさず柚彦は、そのクーラーバックを鈴子から受け取った
薄紫のオーガンジーのワンピースからは、透けて彼女の腕が見える
面差しは華やぎ、今日は可愛いらしく髪型をポニーテールにしている、瞳がいっそう鮮やかで唇はふっくらと赤く艶やかだ
愛の喜びを覚えた女性の象徴のようだった
一目見ただけで柚彦は、早くも興奮のしるしを感じ、そんな彼女を恨むべきか口づけするべきかひそかにうろたえるのだった
ああ・・・
可愛いすぎる・・・
その笑顔・・・・罪だ・・・・
雄彦は感動に打ち震えていた、彼女に会えば決まって、欲求は募るばかりで
いつまで辛抱できるかおぼつかない、しかしここが我慢のしどころだ
「今日は柚彦君の階級をあげるお手伝いに、一か月のアスリート献立表をお兄さんに頼まれて作ってきたの」
「ええ?そんなことをケン兄が頼んでたの?鈴ちゃんも忙しいのに 」
柚彦は驚いて目を丸くした彼女が照れて言う
「そんな・・・・まだちゃんとスポーツ栄養士の資格も取っていないのに、私の意見を聞いてくれるなんてとっても素敵なお兄さんよ、それにこれ! 」
「おおーーーーー!!」
クーラーバックには、彼女のお手製のリンゴのフルーツゼリーが沢山敷き詰められていた
保冷剤に包まれたキンキンに冷えたゼリーは、とてもおいしそうだった
「運動して汗をかいた後には、水分とミネラル、カリウムが不足するからこれなら腹持ちも良いし、一度にすべてを補えるわ 」
「すごいよ、みんなの分作ってくれたの?君は天才だ、ちょうど僕もトレーニング今終わったところだよこれ食べていい? 」
クスクス
「いやぁね~・・・大げさよ 」
私は楽しく彼とおしゃべりをしながらも彼を横目でチラリと見た
目の下のクマや少しげっそりした顔・・・異様に光る眼
満たされない欲望にさいなまれている男性を、絵にかいたような顔つきをしていた少し胸が痛んだ