~百合~
みこと視点
「雪降ってる!」「わぁぁ!こさめちゃん!素手で触ったらだめだよ!ほら!手、出して!」
「大丈夫だよ~はい、」「はぁぁ、冷たい!冷たすぎるよ!」「ふふっ、みこちゃんのほっぺあったかい~!」
「もう!次からは手袋つけて触ってよね!」「は~い!」「みろよ!雪だるま!!」
「なっちゃん~(怒)」「うげっ、すみません、、」「手袋持ってないの?」「無くした!」
「こいつの場合は雪に埋もれてもう見つからないだろうけど(笑)」「どうしたらそうなるの?(笑)」
「てか、もうすぐ冬休みだよな~」「な!今年は旅行いかね?」「いいね!温泉はいりたい~」
「こさめも行きたい!!」「じゃあ決定な~」
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それから幾日か過ぎ、とうとう冬休みになった。冬休みの課題が配られて、通知表をもらって、、
そんなこんなして冬休みが始まった。今はらんらんの家で旅行の計画を立てている。
「宿、ここは?大浴場広そう!」「温泉の種類もありそうだよね~」「でも部屋、六人だと三人三人でわかれねぇととれないわ」「じゃあなしだな」「う~ん、なかなかいい宿ないね」
こさめちゃんがあくびをしながら伸びをすると腕やお腹から痣が見えた。
こさめちゃんの痣は止まるということを知らず全身に広がっていた。なんとか服に隠れる程度だけど、結構ひどくなっていった。あと一月もしたら顔にまで浸食しそうだった。そんな暗い気持ちを振り切るように頭を振る。
するとこさめちゃんが困ったような顔をしてうつむいていた。
「こさめちゃん?」
のぞき込むようにして尋ねるとこさめちゃんは驚いたようにばっと顔を上げた。
「どした?こさめ?」「いや、この痣があると大浴場無理かな~って、だから、できればお風呂、大浴場じゃないほうがありがたいかも、、なんて。ごめん、わがままで、、」
「うんん、わがままじゃないよ」「ごめん。すっかり忘れてた。」「もう一回探しなおしだな」
「というかみんな宿で探してるけどスキーとかスノボとかしないの?」「えっ!する!」「全然考えてなかった(笑)」
「じゃあ、スキーとかスノボができて、風呂貸し切れるところってことか」「ここは?」「高くね?」「確かに。遠いしね」
「ここは?」「ここ、スキー場遠いタイプだ」「なかなかいいところねぇよな」「う~ん」
そうやって試行錯誤を何回もしてやっと宿が決まった。最後のこさめちゃんとの旅行。楽しみだな。
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「よっしゃ~!!旅行楽しむぞぉぉ!」「なっちゃん声でかい!(笑)」「このためにスキー買い換えてきた(笑)」
「そうなの!?(笑)俺は昔から愛用してるスノボにしたよ~」「すちとらんはわかるけどなつがスノボなのおもろいよな~」
「なんでだよ!」「いつも操られてるからあやつるのむずそう」「(笑)確かに」「おいぃぃ!」
「こさえ、スキーうまいよね」「そう?」「でもこさめ、一回コケるとやる気無くすよな~(笑)」「今はそんなことないもん!てか、それこさめがすごいちっちゃいときの話じゃん!今はそれくらいじゃへこたれないし~!」
「どうかな~(笑)」「みこと、競争しようぜ!」「いいよ!俺、いるまちゃんには勝てる自信ある!」「はぁ?どういうことだよ!(笑)」「こさめちゃんには勝てないんだもん。」「あいつは憑依型だからな~」
「うわぁぁ~雪だ~!バフンッ」「あっ!こさめ!もう!さっそく雪まみれじゃん(笑)」「おれも~!バフンッ、ゆきつめてぇ~(笑)でもやわらけ~(笑)」「はやく滑りに行こうぜ!」「おう!」「久しぶりだな~、リフト」「らんらん!こさめちゃん!」「「なあに~?」」「はいチーズ!パシャッ」「ありがとう!すち!みこと!」「「なあに~?(笑)」」
「はい、チーズ!パシャッ」「いるまくん!なつくん!」「「ん?なに?」」「はい、チーズ!パシャッ」
「不意打ちはずるい!」「おい!こさめ覚えてろよ!!」「ええっ~なんで!?撮ってあげたのに~(笑)」
そこからは何本滑ったかわからない。それくらいいっぱい滑った。いるまちゃんとは五勝二敗だった。
悔しがってるいるまちゃんはレアで写真を撮ったら怒られたしまった。こさめちゃんは勝負とかお構いなしに滑ってたけど
俺らが一週目終わったときに「二週目終わったぁぁ!」って叫んでたから超速いことだけは確か。(笑)
みんな遊び疲れて部屋に戻ったときはくたくただった。でも温泉というパワーワードに起こされて、なっちゃんとこさめちゃんは走って向かっていた。
「いいね~ここ!露天風呂だ~!」「こさめ、頭洗ってあげる!」「いいの?」「もちろん!」「らんきもっ」
「うるさいな!」「なつ、、背中洗ってくれない?」「お前、手足短いもんな(笑)」「そんなことねぇし!かてぇだけだよ!」「あわわわ、前みえない!?これ誰?これ何?」「みこちゃん落ち着いて!(笑)顔流してあげるからちゃんと目、つぶっててね?」「ん!わかった!、、ありがと~すっちー!」
「こら!なつ!風呂で泳がない!(笑)」「小学生かよ(笑)」「あったかい~、眠くなってきた、、ふわぁぁ」
「すち!?寝ちゃだめだから!」「みてみてみこちゃん!雪!あっ!溶けた!」「いいね!あったまりながら雪触れるの!」
「ね!綺麗!!」「ほれ、なつ!」「冷た!?やったないるま!」「ちょっと雪に手形つけないでよ~(笑)てか雪なくなりそうなんだけど。この勢いだと(笑)」「さっきさんざん遊んだじゃん!(笑)」「こさめも人のこといえなくない?(笑)」
「枕投げやろうぜ!今日はぱーりーナイトだ!」「いや、そういういるまが最初に寝るんだから(笑)」
「ふわぁぁぁおやすみ、、」「すち起きろよ!!」「んん~しょうがないなぁ」「おりゃ!」「やったな!そりゃ!」
「ちょっとらんくん~?かわいいこさめの顔がつぶれるんですけど~?おりゃぁ!」「パシッ、それ!」「すっちーすご!?
ごふっ、、いてて、、おりゃ!」
夜通し枕投げをした。こういうくだらないことがとても楽しかった。
三日間というのはあっという間で旅行は終了した。
こさめちゃんがこちらを向く。俺とこさめちゃんは隣の席だった。こさめちゃんはにっこり笑って
「みて!みことくんがいうから手袋買ったんだ!」
ああ、やっぱり死んでほしくない。生きててほしい。これからを楽しむなんて言わないで。
それを清らかな笑顔で言わないで、、
「そっか。これで安心だね」
「ねー!でも、これ以上痣が広がったら学校いけないや。まあ、ちょっと嬉しいけど」
ねえ、こさめちゃん、生きててよ。こさめちゃんは死ぬこと、怖くないの?後悔してないの?、、
後日
痣はこさめの体の四分の三を覆っていた。新たに百合の痣が描き加えられていた。
コメント
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