💚 × 💗
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💚side
💚)ん”~ 、、 ふゎ、ぁ
ピピピ というアラームの音で目覚める。
💚)さくま 、、
毎朝目が覚めて真っ先に思い浮かぶ、大好きな君のこと。
💚)よし、、ん ~ 、こんな感じで合ってる、のかなぁ ?
思い切ってヘアスタイルを少し変えてみた。
今日は君と出かけるから、「どうしたの ? 」って聞かれたくて。
「あざとい警察です ! 逮捕 ~ ! 」って喜んでもらえるように、
オーバーサイズのダボッとした上着を羽織り、髪には2本のピンをつけて出かける。
今日の俺は、格別にあざといっ !
翌日 。
昨日は佐久間に喜んでもらえて良かった … !
幸せだけど、 辛いこともある
溶けてしまいそうなこの感情はきっと恋なんだろう。
俺も佐久間も男。
だから絶対に「好き」だなんて言えないし。
目を合わせることすらもドキドキしちゃって中々出来ないし。
でも恋に恋なんてしてられない 。
だって、俺、佐久間のことが
好きなの 。
支度をしながら、これまでも、これからも伝わることのない愛を心の中で叫ぶ。
📺)──今日は各地で晴れとなるでしょう 。
テレビから流れる、気象予報士の声が耳に入る。
なぁんだ 。雨降ってくれればいいのに 。
雨の日に 、傘を持った佐久間くんと、傘を持っていない”フリ”をするおれ 。
そしたら君はきっと同じ傘に入れてくれるんだろうな …。
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💚)え …
天気予報がウソをついた。
放課後の空は厚い雲に覆われて真っ暗で、土砂降りの雨が降っていた。
カバンの小さなポケットに入ったオリタタミ傘 。
元々雨予報だったら、俺の妄想が実現できたかもなのにっ !
💚)はぁ ~ … 。
大人しく普通に傘差して帰るか … 。
…あれ 、佐久間 ?
💗)… 。
空を不安そうに見上げている佐久間 。
思わず自分から話しかけてしまう 。
💚)佐久間 、傘持ってないの ?
💗)わ、阿部ちゃん … ! そーなんだよ 、降ると思ってなくてさぁ … !
💚)…おれ、傘持ってるよ 。入る ?
言い切ってから我に返った 。
ばか、ばかばか !!
何言ってんだ、おれ !!
1つの傘に入ってくれるのは、入れてくれるのは俺の妄想の中の佐久間だけであって !
現実世界の佐久間はそんなの嫌に決まってる … !
今の言葉、聞こえてない可能性ないかな ?
💗)えっ 、?
うん、ないよね 。
終わった、変なこと言いたくなかったのに … !!
💗)んにゃは ! しょーがないから、入ってあげる !!( 笑
って、隣にいる君は笑った。
💚)っ !
こんなことでどきっとした俺は、もう手遅れでしょうか 。
佐久間相手に、 恋に落ちた感覚がするの、これで何回目 ?
💗)勢いすごいねぇ … あ、阿部ちゃん濡れちゃうよ !? もっとこっち寄って っ !( 抱着
距離が近すぎて、息が詰まりそう 。
傘を持つ俺の右手は 、傘を支えてくれる優しい君の左手と触れてる 。
緊張して手の先は震えるし、胸はどきどき鳴っているしでもう … !
君とはんぶんこする傘の下では、空いた左手を伸ばせばそのかわいい顔にも、唇にも届く。
どうしよう…!
こんなシチュエーション滅多にないよね 、 ここで想い伝えるべき ?
お願い神様、時間を止めてくださいっ … ! 泣きそうなの 。
もう嬉しすぎて、死んじゃいそう 。
💗)あ、俺電車だから、駅の前まで入れてもらえるっ ?
え、駅?
もう着いちゃうじゃん !?
物理的な距離は近いのに、心の距離だけが離れていっちゃうみたい。
もっと話してたい。君と手を繋ぎたい。
💗)阿部ちゃん、本当ありがとう ! この借りはいつか返すからねっ !
💚)いーよ、全然 ( にこ
💗)じゃあ、バイバイ!
もうバイバイしなくちゃいけないの ?
💚)ねぇ、佐久間 。
さっきまで俺の隣にいた君の姿は段々と遠ざかっていく。
その背中に向かって独り呟く。
💚)今すぐ俺のこと抱きしめて
……なんてねっ 。
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原曲▼
メルト / Supercell 様
この曲雰囲気大好き 💭︎💕︎
歌詞も可愛いんですよね、最高
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♡30