最悪だ。
コレに気づいた時僕はそう思った。
古くから小説や映画など、様々なジャンルで兄妹・姉弟恋愛が語られる。
禁断の恋は素晴らしいという考えを持つものが一定するいるのだろう、法律上は兄妹・弟間での結婚は認められていない。
だが、それでも繰り広げられる恋情。中には性的関係を持つものもある。
そのため、兄。
しかも大嫌いで憎んでさえいるアイツに僕が恋をするなど考えたこともなかった。
僕がアイツ_____明への気持ちに気づいた日。
その日僕は、仕事が立て込んでおり、女性と遊ぶ時間が全く取れなかった。
家に帰ると、僕はベッドに倒れた。
欲求不満と疲労感、睡眠欲で頭の中が入り乱れたいた。
🕶️「本当になんであんな量の仕事を出すんだよ」
🕶️「しかもすぐ終わらせろって」
🕶️「こちとら連助様の監視もあるっていうのに、、、………」
気づいたら僕は睡魔に襲われ、眠りに落ちていた。
汚い水音が響く。
💉『っくらぁ、、ぃ…♡』
💉『ンあっ…♡、きもちぃ…、、…♡』
🕶️「ッぁ、きらッ…、、」
そこで目が覚めた。
🕶️「はぁ……、?はぁ!?」
クーラーが効いていないまま眠ってしまったのか、冷や汗なのかは定かではないが、洋服が汗でぐっしょりと濡れ、気持ち悪さを覚えた。
🕶️「とりあえず、お風呂で頭冷やすか」
🕶️(なんか、下半身が気持ち悪い、…し……?)
僕はそこまで考えたところで、嫌な予感がし、一気に風呂場へ向かった。
浴室へ走って向かうと、その勢いのまま服を脱ぎ捨てた。
案の定であった。
とりあえず、予定の通りシャワーを浴びることにした。
ジャーーと冷水を頭から浴びる。
程なく眠りから覚めて来たが、頭の整理がついてしまった。
🕶️(よりにもよって夢精したのがアイツなんて…)
🕶️(そもそも、なんでアイツを僕が抱、)
これ以上は考えたくもなかった。
僕は即刻風呂から出て、仕事に行く準備を始めた。
いつもより早めに家を出たが、通勤途中で忘れ物に気づき、結局職場に着いた時間は変わらなかった。
仕事中も終始上の空だった。
僕自身は考えないようにしていたが、考えないようにしようと思えば思うほど考えてしまうのが人の性。結局考えてしまい、旦那様から途中お叱りを受けてしまった。
👁️「なぁ、暗?」
🕶️「………。なんでしょうか?」
連助様が珍しく、実家にご帰宅しているため、自室で勉強している連助様を横目に仕事をしていた。
すると、連助様は手を止め、こちらへ向いた。
👁️「お前今日具合悪いのか?」
🕶️「…いえ、そんなことはありませんよ」
僕は作り笑顔を繕っているが、内心は図星であるため焦っていた。
👁️「でも、お前今日なんか顔色悪いし、反応も遅くねぇか?」
🕶️(それは旦那様が仕事を多く振ったからだよ)
と、言いたい気持ちはもう喉まで出かかっていたが、ご子息の前であるためなんとか堪えた。
🕶️「すいません、気を付けます」
👁️「いや、病院行けよ」
🕶️「は?」
👁️「いや「は?」じゃなくてさ。なんだよお前も秦中みたいに病院いやなのかよ」
🕶️「そんなことはありませんが」
秦中と言えば、百鬼学園の化学の教師。
大妖怪の酒呑童子の娘の茨木童子の旦那である。
👁️「じゃあ、行けよ」
🕶️「それだと仕事に穴が」
👁️「バーカ。俺らはお前の体調のほうが心配なんだよ」
👁️「なんなら今ここでたかはし呼んでやろうか?」
🕶️「_____っ!!!」
今朝のことがフラッシュバックした。
夢の明は頬を赤く火照らさせ、目には涙を浮かべているか潤んでいた。
シーツを強くつかみ、逃げ場のない快楽の中、僕を呼ぶアイツの声を思い出す。
👁️「___おい、暗?本当お前大丈夫かぁ?」
🕶️「わ、わかりました病院には行きます」
👁️「よし、父さんには俺から言っとくから今から行って来い。な?」
🕶️「……はい」
顔面全部から圧をかけられたため、僕はただ頷くだけだった。
行きたくない。行きたくない。と思いながらも歩は進んでいき、気付くとたかはし病院についていた。
受付で軽く用を済ませ、ロビーのイスに腰掛ける。
そこから数分。午前中で人が少ないのか早く自分の番が呼ばれ、しぶしぶそれに従った。
案内された通りドアの前まで来ると、嫌な予感が走った。
だが、どうもできないためただ僕にはドアをゆっくり開けるしかなかった。
💉「___やっほ〜暗〜!!」
あちらは事前に気付いていたのか、軽快な声を上げ歓迎した。
🕶️「………」
今1番会いたくない奴に出会ってしまった僕の気持ちをわかってくれる人はどれだけいるだろう。
それだけ、今自分が一番不幸であると感じた。
💉「暗が来るなんて珍しいね〜?」
明は僕の感情には目にも止めず、話し始めた。
🕶️「まぁ……」
💉「で〜?今日はどうしたの〜?」
🕶️「………朝からぼーっとしてしまって」
💉「なるほどね〜、熱はないから……喉見るね!!」
そうして器用に道具を使い、一通り診察は終わった。
💉「___特に異常が見られなかったから軽い風邪かな?」
💉「今は季節の変わり目だから気を付けてね〜」
バイバイと元気に手を振る。それが僕に煽りにしか見えなかった。
🕶️「………」
💉「あれ〜?帰らないの?いつもだったら逃げるように出ていくのに」
💉「そんなに具合が悪いの?……あれ?」
🕶️「あっ、、」
しゃがんで下から覗き込んだ明の瞳と目が合う。
💉「___暗。もしかして恋とかしてる?」
コイツから到底出てこないであろう言葉に、驚きが先に飛び出した。
イスをドアの近くまで足で押し、後退りした。
🕶️「ばっ!!/// …」
眼を使わなくてもわかる。それぐらい一気に顔が赤くなるのを感じた。
💉「やっぱり〜」
ニヤッと気味悪そうな笑みを浮かべ、一歩。また、一歩こちらへと近づいてくる。
顔はだんだんと高揚していき、目には熱を帯びていることがわかった。
💉「僕〜わかるんだよね〜。僕に好きって告白してきた人み〜んな今の暗みたいな表情してた〜」
💉「僕〜恋だの愛だのはからっきしダメだから、暗に教えてほしいな〜!!」
💉「どうしてそんな表情になるの?今どんな気持ち?身体の変化は?ねぇねぇ教えて?」
ぐいと顔を近づけ、ついには鼻がくっつきそうな距離感になった。
🕶️(僕の気持ちも知らないで…)
手にグッと力を込めた。
朝からずっとずっとコイツについて考えていたのが僕が馬鹿みたいだ。そう、心の中で自分自身を嘲笑した。
🕶️「………ニャッ」
僕は薄気味悪い笑みを浮かべた。それは何が思惑があることがわかる表情だった。
💉「ねぇ…くら_____」
🕶️「_____だったら教えてやるよッ…」
暗。そう言いかけた明の身につけているネクタイを勢いよく引っ張った。
明は重心を暗の方へかけていたため、簡単にこちらへと近づけることができた。
チュッッ、クヂュッ…ヌチュッッ
💉「ンン♡、くりゃ、、♡」
🕶️「………」
プハァ…
💉「……くりゃい?」
そういう明の顔はいつもの通りR指定を食らいそうな顔ではあったが、今はどこが表情筋の力が抜け、どこかトロンと呆けた顔だった。
そして、全く意味のわかってない様子。
💉「え、何今の………キス?」
🕶️「アンタが教えてほしいって言ったから身を持って体験させたんだよ」
💉「ええっとー、暗は僕に恋してるの?」
🕶️「チッ…生憎、な…」
💉「えぇ!そんな素振り全くなかった!」
🕶️「ホント最悪…」
そううなだれた。
だが、一つ救いがあったと思う。それは、明の反応だ。
普通……家族から、しかも同性から恋愛感情を向けられると反応は良くて拒否。悪くてそこから疎遠だ。
そのため、明がこういう風に振り切っている性格で良かったと思う。
🕶️「……俺はアンタが多分好きらしい…」
💉「へぇ〜…」
🕶️「さっきので言質取ったからな。嫌ってほど分からせてやるよ」
💉「楽しみだなぁ〜、期待してるよ♡」
多分コイツの中にある今の感情はほとんどが「知りたい」という欲だけだろう。
そのせいでこれまで苦労してきた。だが、この瞬間はとても心強い味方だった。
明は知りたいと少しでも思えば他のものを手放すぐらいの執着だ。つまり結果は明確。
明はまだこれからしばらく仕事があるため僕はそれまでの間、時間を適当につぶした。
西日が差してきた頃、早めに病院を閉めてきたと言って明がやって来た。
明の家は山崎さんや歌川国子がいるため、すぐに僕の家へと決まった。
💉「じゃあ、ヤろうか」
いきなりの訪問であったため、明は僕の服を身に着けていた。
🕶️「そうだな_____ッ!」
そうやって明を組み敷く。
下はベットであったため、特にダメージはないだろう。
普通これからは少しずつ慣らしていく前戯に入るのだが、生憎もう我慢の限界であるためそんなことは無視した。
明だったら大丈夫だろうという慢心を持って。
💉「もしかして僕が下?」
🕶️「当たり前だよ」
🕶️「気持ちよくしてやるよ」
そう言うと、明は瞳をするりと細め、煽るように暗の首に腕を回した。
🕶️(その余裕なくしてやるよ)
闘争心に火がつき、彼らの長い夜は始まった。
💉「んあっ♡……ヤダッ、ん、♡」
🕶️「ヤダじゃねぇだろ。アンタから言ったんだからな」
💉「こん、な…のッ、ん///♡、しりゃな、いッ♡…かりゃぁ、、ッ///♡」
🕶️「じゃあ、よかったな知れて」
💉「ン///、うッん……、、♡うりぇ、しぃ…♡」
目に涙を浮かべながら、快楽を求める。
🕶️「少し強くするからバテんなよ?」
手に力を込める。
バチュンッッッバチュンッッッ。ドッチュッッン。
💉「ンあッッッ!!♡ッくりゃ…、ぃ!♡」
💉「ちゅッ、…よ、い…♡ヤ、やぁ…♡///、ン」
🕶️「ヤじゃないだろ?どうなんだよっッ!」
パンッッッパンッッッ。ドチュッッ、グリッッッ。
💉「きも、ちッ♡♡……きもちぃ…ンんぁッ♡、、…♡」
🕶️「フッ……」
🕶️「明…」
💉「んあッ!…♡も、…うッ、ッやらぁぁ…♡♡♡」
💉「♡…くりゅッ、しッ♡…///」
💉「イクッ…♡♡かりゃぁ…///♡」
ピタッ。
💉「へ…?♡♡♡」
🕶️「おい…、バテんなって言ったよな」
💉「…んぁ、///えぇ?…♡///」
🕶️「イッたら終わり。って俺は一言も言ってないからな」
ゴリュッッッッ。
💉「あ”ぅ…あッ♡♡♡♡…」
💉「ッおぐぅ…♡♡♡し、んじゃうぅ…♡♡♡」
🕶️「ハッ、せいぜい快楽にでも溺れてろ」
次の日。
💉「う〜〜ん」
朝日が差し込み、目を覚ます。
💉「はぁ〜〜、イッッッ」
体を起こすと、激しい痛みが明を襲う。特に腰。
💉「ッいったぁ〜、もう乱暴過ぎ!」
暗をムスッとした表情で見つめ、仕事の準備に取り掛かる。
幸運か、昨日は金曜日であるため今日は土曜日。大して忙しくはないが、医者はそうともいられない。
そそくさと鎮痛剤と打ち、カフェインを摂取して文字通り重たい腰をあげた。
昨日と全く同じ服はいささか清潔ではないが、道中で何が消臭スプレーでも見つけようと思い、袖を通す。
そして、出ていく時昨日ヤるだけヤって今は気持ちよく寝ている暗をいちべつし、病院へ向かった。
〜終〜
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