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ミンミンミン……
セミの煩い鳴き声が夏に響き渡る───
夏の暑さが世界を包み、猛暑が続く中
「 なんでお前と一緒やねん……グルさんじゃないだけマシか 」
「 辛辣すぎやって… 」
真逆の彼らがふたりぼっちになりました。
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ut Side
「 ふわぁ〜〜…… 」
いつも通り窓から差し込む窓の光が顔に当たって眩しさで起きる
眩しいけどその太陽の光が少し暖かく感じて眠気が再度睡魔を誘い込む
よし、寝よう
そう思ってもう一度横になって寝る
「 ええ加減に起きろ屑!!! 」
「 うぇ、?!?!? 」
いつもは聞こえない声に吃驚して起き上がる
声をした方に目線を向けると不機嫌そうにこちらを見下すような冷たい視線を向ける
いつも書類関連でよく怒る彼が居た
「 え、え、なんでとんちが此処に?!え、僕寝坊してもうた?!?! 」
「 寝坊しとらんから安心しろ 」
「 あ、良かった 」
「 寝るなって言うとるやろが!!! 」ペシッ
「 いてッ☆ 」
ててぺろ☆と反省してないような少し巫山戯た表情を浮かべると
彼の圧というかなんか怒りが増したような気がしたので即座に辞める
とりあえず眠気がまだある脳を無理やり起こして
目を擦りながらも周りを見渡す
その周りがいつもと違うことが分かり、咄嗟に脳が吃驚して起きた
二度寝しとる場合ちゃうかったわこれ僕アホ過ぎませんか???
僕とトントンが居た場所は1日に一度は必ず見る場所でもある「 総統室 」 だった
いつもはあの好奇心旺盛過ぎる魔王がよく居るが(?
「 ……え、なんで僕ここにおるん?! 」
「 いつも通りベッドで寝たはず… 」
「 俺も知らんけどいつの間にか此処におったんや 」
「 …え、昨日って何したっけ 」
「 ……確かに俺等なにしたっけな… 」
と考え込むが、昨日の出来事は何も思い出せない
ただ覚えていたのは一昨日に僕らでいつものをしたあと、
『 明日は会議があるからな 』
とグルちゃんが言ったところまでは覚えている。
うん、覚えてる(確信)
「 どこまで覚えとる?大先生 」
「 え、俺?!えーっと……一昨日のあの書類提出のあと、
グルちゃんが会議あるからなーって言った所まではなんとなーくやけど覚えとるな… 」
「 俺もそんぐらいまでしか覚えとらんのよな… 」
「 えぇ…??? 」
どちらも昨日の記憶がなく、最後まで覚えているのはそこまでだった。
あまりにも不思議過ぎる現象……
「 ……とりあえず出れるか試してみるか? 」
「 …せや、、な 」
トントンがそう提案し、俺もその方が良いだろうと思って同意した。
試しにトントンがドアを開ける
が、ドアノブが動くだけで扉は開かなかった。
「 ッ………なんやこれ… 」
「 え、開かん? 」
「 おん…寧ろ 」
「 外から誰かが開かないよう押し付けてる感覚や、これ 」
「 ま、まじか… 」
試しに僕もやってみたが、あのトントンでさえ開かなかったので開くことはなく、
諦めて部屋から出ることが出来るか探索し始めた。
「 にしても……むっちゃ似とるよな〜…総統室に 」
「 …せやな、 」
部屋はあまりにも見覚えのあるものが多く、
強いて言うと…机にいつも置かれている名前の書かれているプレート、
そして椅子に掛けてある黒いマントが置いてあった。
そこにグルちゃんがいる雰囲気を漂わせながら
「 ……ほぇー…こんなん置いとったんや… 」
「 うっわ此奴まだ菓子隠してやがった… 」
「 え、?!うっわまじやんwwww 」
「 はえー会ったら粛清案件ですわ 」
「 ご愁傷様やわ…笑 」
そう2人で喋りながら部屋を探索する。
ちなみに先程彼が言った通り、引き出しや棚、至る所に菓子と武器が添えられていた。
いや添えるものが違うやんグルちゃん……
「 …案外見たことない部分にも色々入れとるんやな… 」
「 あーそうか、大先生は見るん初めてか 」
「 そうなんよなー……ってとんちいつも見とるん…?? 」
「 よく菓子とか隠したり…あとはインク切れとかなるからよく見とるな 」
「 …さすとんですわ… 」
いやグルちゃん信用しすぎやろ……えぇ…
とあまりにも身内に甘すぎる・油断しすぎな彼奴を思い浮かべながら探索してみるも
何もなかった。
ただグルちゃんが色々とエグいってことだけやん分かったん!!!!!
「 …なんも見つからんかったな、 」
「 せやねー…てかどうやって出るん?!ここ!!! 」
「 …ダクトって開いとったっけ 」
「 いや開いとらんやろー… 」
と言いながら僅かな希望を背負ってダクトを開けることが出来るのか試す
ガタッ
開 い た や ん け お い
「 開いたな、 」
「 えぇー……閉めないんや… 」
あまりにも空気がぴったりすぎた(?
「 おら、さっさと行くぞ 」
ってこんなん言ってたらなんかとんちもうダクト入っとるんやけど?!
「 え、待って待って?!置いてかんといてやー!!! 」
「 …置いてくか 」
「 いや、勘弁してくださいよトントンさ〜ん笑 」
「 …… 」
黙ってトントンが去る
「 え、待って待ってまじで置いてくん??? 」
「 嘘や嘘wwwはよ上がってこいやw 」
「 よかったーーーーーーー!!!!! 」
そうなんか茶番(?)を繰り広げながら
僕はとんちに手伝ってもらい、ダクトに入ることに成功した。
「 うっわ……埃やば…ゴホゴホッ 」
「 手入れしなあかんなー…ここも 」
「 せやねぇー… 」
そう話しながら僕らはダクトの先へ進んだ。
まじで……総統室みたいな部屋にはもう懲り懲りや…
むっちゃ埃とかあったし…グルちゃん掃除しとらんやんけ…
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『 ……___を〜〜〜〜……!!! 』
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…なにか、聞き馴染みのある声が聞こえたような気がした