skng視点から始まります。
ワンクッション
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注意事項↓
※この物語は初心者が書いたフィクションです
※言葉遣いが少しあやふやな部分があります
※ 暴力表現があります
※衣装要素を少し足しています
※苦手な方は開覧しませんようお願い致します
※「モブが出ます。モブが、出ます。名前のない人間が出ます。注意して下さい」
※作者の都合上、空白や句読点が多いです
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冷たい風が通る狭い道、ゴミと共に倒れている男が嘆いていた。
「…そ、クソ…っ!!!!」
どうして俺がこんな目に合っているんだ
全て、全ての計画は上手くいっていたはずなのに、どうして…!!!
「……あいつ、が…」
あいつが、いなければ
そうだ、アイツが居たせいで俺はこんな羽目になったんだ!!
あいつさえ、紛れ込んでいなければ…っ
「四季凪、アキラ…っ!!」
絶対に、許しはしない!
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鳥がさえずる早朝、予定があるからといつもより少し早くアラームを付けた。
今日は軽めの依頼がひとつ、後は「CAFE Zeffiro」に用事がひとつ。
じりじりと鳴るアラームを無理矢理止め、のそりと布団から出て顔を洗う為に洗面所へと向かう。
簡単なスキンケアをしたら顔を拭き、いつもの眼鏡を掛ける。
「ああ、もうこんな時間か」
今日は朝食を食べる時間も無く、ばたばたと着替えをすませる。
いつもと同じ服、いつもと同じ時間。
外へ出て、いつもの道を歩く。
いつも通り、過ごせると思っていた。
ガン!!
鈍い音が頭に響いたと同時に、強い痛みが走った。
カチャリと何かが落ちた音が聞こえたその瞬間、身体の力が抜け、私の意識はそこで途切れた。
ぼやけた視界が、黒い服を着た男の姿を最後に捉えて。
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「______…っ゙…た…」
ここは、どこだ
ぽたりと落ちる雫が、どこから落ちているのかは見えていないので分からない。
が…
「……頭、いったいんですけど…」
ふぅ、とひとつ息をつく。
どう考えてもあの鈍い音は後頭部を殴られた音で、この痛みはその殴られた部分が響いているのだ。
歪む視界を無視して軽く頭を振り、床の一点を見つめる
ぽたりと流れているのは涙でも汗でも無く
赤黒く染まっている血液だった。
え?これ傷出来てませんか?
髪の毛抜けてませんか?禿げてたらあいつらに笑われるってか普通に傷付くのですが
だけどそんなことよりも、私はこんな場所に捕まる程腕が鈍ってしまったのだと、嫌でも理解してしまった。
「あの時」は、あいつにあんな事を言ってしまうくらい、仕事はできる方だと思っていたのに
そんな考え事をしていると、ガチャリと何処からか扉の開く音がした。
「なんだ、起きてたのかよ」
ひとつの特徴は黒い服で、黒いズボン
黒い靴に黒いニューエラキャップ
不審者か?
そんな事を考えたけれど、手に持っている物を見れば分かった
ああ、こいつは「裏」の人間だ。
痛みで気づかなかったけれど、私に向ける異常な殺気や気配が普通の人間じゃない
しかもおそらくコルト ガバメントM1911じゃないですか?いい武器持ってますねぇ…
なんて考えている暇など無い、か
「貴方は誰ですか」
「はっ!元スパイ様は俺の事なんて忘れちまったか!!」
その発言で、私がスパイだった頃に関係していた人物だとわかる。
おそらく何かがあったのだろう。
それにしても数年前の記憶、覚えているかと言われれば覚えてはいない
私は足を洗った身だ。どれだけ善行を積んだとしても過去の過ちは消えはしないけれど、それでも今の私はただの請負人
「まあ、足を洗ったので貴方が誰かは知りませんが、解放しては頂けませんか」
「はあ?お前よくそんな状態で言えたもんだ!」
ふざけるな、お前のせいで俺は!
罵倒の嵐を大声で浴びせられたが、流血している頭では何を言っているのか曖昧にしか聞こえず、うわ言のように返事をすればするほど相手を怒らせるだけだった。
でもそれはお前が私を殴ったから致し方ないのではないだろうか、などと考えるが今にとっては無意味だ
此方の方が不利な状況に陥っている。
拘束された腕と足、おまけに椅子から離れないように腹と椅子を纏めて縄で縛られている。
隙を見て自分の姿を見つめる。
ストールや留め具、ブローチにピアス
小物は全て自身が身につけていたが、一つだけ落し物をしている
いつも掛けている眼鏡がかかっていない
事務所へ向かう際の道だ、もしかすれば彼らが何かあったと勘づいてくれるかもしれない
しかしこいつが私をどうやって運び、この場所が何処なのか把握していない。
「お前が何故ここに連れて来られたか分かるか…?お前が4年前、俺達の組にスパイして入り、俺達をめちゃくちゃにしたんだったよなぁ?」
「はあ…そうですか」
「そしてお前は俺達の情報を盗み、加えて俺達を壊滅させた…なあ、そうだったよなぁ?ああ…っ?!」
「っ…ぅ゙…ぐ…!」
腹を蹴られ、苦しみ紛れの声を出す
人間、痛いものを喰らえば痛いのだ。
「お前を今すぐにでも嬲り殺してやりたいが…それじゃあつまらねぇ。とことん痛めつけてから屈辱な殺した方をしてやるよ」
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そんな言葉を聞いてから、私を痛めつける行為が始まったのだ。
言わば暴力。
腹を殴られ、火傷跡は勿論、拳銃で足を撃ち抜かれる等
相手が急所を狙っていないからか、自分が何故まだ生きているのかと考えるほどに多出血していた
正直、意識を飛ばしたい…が、それなりに訓練していた私の身体はギリギリ意識を保っていられた。
早く帰りたい、帰って奏斗に依頼の話をしながら、たらいが入れたコーヒーを飲みたい
それから…ああ、そう
あいつに、話がある… 大事な話が
「そろそろ声も出なくなってきたか、それならお前を楽にしてやるよ」
そんな捨て台詞が聞こえた。
ああ、死ぬのか、私は
こんな知らない場所で、呆気なく
もし、ここの場所が分かって、助けに来てくれたら…
私は、きっと泣いて喜んでしまうんだろうな
それくらい、あの人達が恋しい
こんな所で、ましてやひとりで
死にたくはなかったなぁ
カチリとハンマーを起こす音が聞こえ、目をきゅっと瞑った。
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「だ、誰だ…っが、ぁ゙…ッ!!!」
低い悲鳴とこつりと響く靴の音
誰だ、仲間なのか、はたまた仲裁に来た敵か
それとも___…
「凪ちゃん」
コメント
2件
すごっ!上手いですね!フォロー失礼します!