テラーノベル
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kn.hb
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目が覚めるとただ真っ白い部屋。隅に小さい穴が空いており、ホースのようなものが奥から来ているそうだ。硬い床に何時間も寝ていただろうから体が痛い。横には雲雀がいた。とりあえず、雲雀を起こすことにする。
奏「雲雀!!」
雲「……な、…に…?」
奏「僕ら閉じ込められたかも」
雲「は?」
奏「ほら、周りは何も無くって…」
雲「……??いつ?」
奏「僕はさっき起きて、なんかこの部屋にいて…」
雲「あの穴はなに?」
奏「いや…知らない…」
雲「…?なんか出れそうな場所探すか?」
奏「いや、でも何もないよ?」
雲「…まぁ…それはそうか、」
奏「…ね、なんか水の音しない?」
雲「…おん…」
奏「……!雲雀!!やばい!!」
雲「あ、?なに?」
奏「水が入ってきた!!」
雲「待て、待て!!俺らここでタヒぬん!?」
奏「ッ、、出れそうな場所が無いよ…」
雲「…俺ら終わった?」
奏「水がこの部屋一杯になるまでタヒを待たなきゃいけないのか……」
雲「……いや!!奏斗!!壊せそうな壁とか探そう!!」
奏「そうだ!!」
――――――
僕達は全面の床、壁を叩いたが、何か変わることは無かった。腰まで水位が上がっており、このままじゃ二人でこの部屋の中、タヒぬことになる。
雲「…俺らやばいかもしれんわ…」
奏「…どうしよ。」
雲「……」
奏「…」
雲「いや!!諦めんなよ!!」
奏「でも…」
雲「おら!あの穴も見てみるぞ!!」
と、言い雲雀は重い足取りで水が入ってきている穴へと近づき、大きく息を吸って潜った。数秒して雲雀は顔を出し、もう一度大きく息を吸って潜った。
奏「……」
雲「…」
奏「やっぱり無理なんだ。」
雲「…でも…ッ」
奏「…ぃっ…」
ごつん。と、頭に天井が当たる。雲雀は天井に手を当て、隅から隅へと探るように叩いたりしていた。それもその筈、力尽きたのかだらんと身体を浮かせた。
雲「奏斗…」
奏「……」
僕の名前を呼んだ後、ぶくぶくっと泡が目の前に広がった。雲雀はこの部屋から出る為に水中を動き回ったせいか、全身の体から力が抜け、透明な水の底へと沈んでいく。その光景に、今までの雲雀との思い出や語り合った日などが頭に過った。まだ少し空いている天井と水の間で息を大きく吸い、雲雀の沈んでいく身体を抱っこし顔を雲雀の口へとゆっくり近づけ、ぽかっと空いている口を塞いだ。まだ生きろと言わんばかりにもう一度ちょっとしか空いていない隙間から空気を吸い、雲雀に酸素を分ける。自分も息が苦しくなっていき、頭がボーっとする。やばい。このままじゃ、
ザバーっと一気に水が抜けていく音が聴こえる。それもだんだん小さくなっていく音。最後の力を掛け、息を止める。腰まで水位が下がると、苦しくなった肺が空気を欲望のままに大きく深呼吸をする。自分の腕で支えられた雲雀は目を閉じたまま、息をしていなかった。水が全て抜けるとまだ酸素を欲している自分など無視し、雲雀に人工呼吸をする。水が口からだんだん出てくると、雲雀は咳をした。
雲「ゲホッ、ゴホッッ、っはァ゙、あ″、はぁ゙、っ」
奏「ひ、ばりっ…ッ」
雲「かァ゙、っどゲホッ、っは、はぁ…っ」
雲「助けてくれたん…ッ、?」
奏「っは、あんま喋んな…ッ、はぁ、はぁ゙っ」
セ「雲雀!!奏斗!!」
奏「せ、…らっ…?」
セ「おい!大丈夫か!!」
雲「せ、…ら、ぉ…っ」
奏「っ、水がこの部屋一杯になって、…」
セ「雲雀は…っ、倒れてっけど…」
奏「ひばは水の中で出れる場所が無いか、探し回って力尽きて…」
雲「……なんで、俺助かってん?」
奏「……」
セ「…まぁ…応急処置が早かったおかげか、」
雲「はぇ、?」
奏「アキラは?」
セ「あぁ、向こうにいるよ」
奏「え?」
雲「ね、なんで俺…」
奏「ごめん、雲雀」
雲「へ?なに?」
セ「…人工呼吸でもしたんでしょ、」
雲「……………っ、は!?//」
奏「……ごめん、雲雀!!」
セ「早くここから出るぞ、また水が入ってくるかもしれない」
雲「そ、っ…そう…」
奏「ひば!早く!!」
雲「ぉ、おう…っ!!」
目の前に広がる眩しい光が広がり、そして縮むと覚えのあるいつも僕達がいた場所。コインランドリーにそれぞれ床に倒れていた。
雲「ぅお、っ…」
奏「戻ってきた…?」
セ「疲れた。」
ア「セ…ラ夫、ぁ…なたっ、」
雲「アキラ…どうしたん……」
奏「アキラどこにいたの!?」
ア「いや…聞いてくださいよ…」
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part.2 r18有 続>
コメント
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へっ、へへ…😏(オタクの嘲笑)