ちぐさ視点
「起立、礼」
「ありがとうございました」
「着席」
ふぅ、初めての高校での授業だったけど、案外ついていけた。きっと、あっとくんも同じなのだろう。
・・・って、あれ?いつの間にかあっとくんのこと考えてる…なんでだろ?帰ったらお姉様に聞いてみようかな?
「ちぐ」
「うわぁ!びっくりした〜」
「そんなに驚く?」
「考え事してて急に話しかけられたら普通びっくりするでしょ!」
「そうか?」
「そうだよ!」
「まあ、ご飯、一緒に食べない?」
「えっ?」
「あ、一人で食べたいタイプ?」
「いや…そんなことはないんだけどさ」
「?どうした?」
「えっと・・・なんでもない」
「じゃ、食べに行くか」
「えっと、どこに?」
「食堂」
「食堂って、この学校にあったんだ」
「あ、知らなかった?学校見学で言われているはずだけど・・・」
「俺、行ってなかったからな〜」
「そうなんだ」
「じゃあ、案内するよ」
「よろしく!」
なんだろう?あっとくんと会話してると時間がとける。しかも、楽しい、もっと話したいという感情が出てくる。なんだろ?この気持ち…
あっと視点
ちぐ、学校見学行ってなかったんだ。初耳だな。確かに、ちぐがいたら呼ぶだろうし多分分かる。それで辻褄が合う。でも、ちぐと話てると、幼い頃を思い出すし、何より楽しい。というか、入学式から1日しか経ってないのにどうしてこんな感情になるんだろう?不思議だ。
「ここだよ」
「案内ありがと!へ〜ここが食堂か〜」
「じゃあ、注文しよっか」
「うん!」
俺は、注文をし、出てくるまでちぐと話してた。話しているうちに番号が呼ばれた。ちぐも呼ばれたらしいので、一緒に取りにいき、席についた。
「「いただきます」」
「というか、この学校の食堂、呼ばれるんだね」
「そうみたいだな」
「まあ、そういう学校もあっていいよね」
「そうだな」
会話をしながら食べすすめた。
「「ご馳走様でした」」
そう言い、俺とちぐは教室に戻った。