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やっほー、モブだよ。
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⚠em主人公
⚠これは主の妄想です。
⚠誰かの萌えは誰かの地雷
⚠地雷を感じたら回れ右
⚠誤字脱字あるかも
⚠御本人様達に迷惑のかからないよう配慮を
では、スタート
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【光の行方】
朝の光が研究室に差し込む頃、江見昴は静かに水晶の前に座っていた。
薄く磨かれた結晶の奥には、無数の光と影が蠢いている。
まるで、彼自身の記憶のように。
「準備、できてるか?」
紅狂生がそっと声をかける。
昴は頷いた。
「これが、最後の実験になるかもしれない。」
紅狂生は席に座り、手元の制御装置を確認する。
「データ記録よし。反応波形も安定。
……昴、何か起きたら、すぐに目を開けろ。」
昴は薄く笑った。
「安心しろ。今度はもう、逃げない。」
そして――
彼の指先が、水晶の中心に触れた瞬間。
視界が、真っ白に染まった。
昴は、どこかの“空間”に立っていた。
白く、静かで、無音。
現実の匂いも、時間の感覚も、何もない場所。
そして――そこに、“少年”がいた。
あの日、実験で聞いた“声”の主。
ただの幻か、記憶か、あるいは……彼自身の投影か。
「……君は……?」
少年は、顔を伏せたまま言った。
「ボクは、お前が“見ようとしなかった記憶”だよ。
お前が無かったことにしようとした、あの時の“願い”そのもの。」
昴は一歩踏み出す。
「……君は俺の、過去の一部なのか?」
「違う。“今のお前”の一部さ。
お前はずっと、過去に縛られてるふりをして、未来を怖がってた。」
昴の胸が締めつけられる。
「……だって、俺は……あんなことをしてしまったんだ。
取り返しのつかないことを……。」
少年は昴を見上げる。
その瞳は、まるで彼自身のように深く澄んでいた。
「なら、それを抱えて生きていけ。
忘れるな、でも逃げるな。
それが、“願いを貫く”ってことだろ?」
昴の頬を、一筋の涙が伝った。
「……俺は……俺の人生を、もう一度始めたい。
過去のせいにしない、自分の意思で。」
少年は、静かに笑った。
「なら、答えはもう出てるよ。」
視界が、光で包まれていく。
昴は少年に背を向け、真っすぐ歩き出した。
「……昴!! 昴!!」
紅狂生一の声が、意識を引き戻した。
昴は大きく息を吸い込み、目を開けた。
「……大丈夫、俺は――俺のままで、戻ってきた。」
水晶は、ただ静かに光を失っていた。
その輝きは、昴の中へと確かに移ったのだ。
紅狂生は、昴の目を見て確信した。
彼は、もう迷っていない。
「おかえり。」
昴は、小さく微笑んだ。
「ただいま。」
END…
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終わりです。
もしかしたら次で、完結かもしれない…
じゃあね、ばいちゃ〜( ´・ω・`)ノ