時は戻り、現在
kr視点
倒し続け、気づけばc国の本拠地前まで来ていた
ほとんど敵は倒しきったようで、敵は襲ってこなかった
だが、俺もボロボロで意識も少し、混濁している
そんな状態でも、倒れる訳にはいかず、本拠地に踏み入った
歩いて行けば、豪華な扉を見つけた
恐らくこれが、総統室なのだろう
ドアを開けば、焦った顔の総統だけがいた
どうやら全員出し切っていたようだ
総統が何か言っているようだ
俺にはそれが雑音にしか聞こえず、煩わしく思った
(うるさい)
俺は、ナイフを総統の首に突きつけた
更になにか続けて喋り続けているようだが、やっぱり雑音でしかなくて
そのまま力を入れれば、音は何も聞こえなくなった
c国を無事に壊滅することが出来た
しかも、生きた状態で
自爆するつもりでいたから、これは上々の結果と言えるだろう
だが、完璧でない
帰らないと
難題は終わったんだから、後は我々国に遊びに行くだけでいい
守ってくれた約束を、、、今度は俺が守らないと
もう、感覚がほとんど無い身体を無理やり動かし、俺は自国に向かった
帰る途中に見たのは、敵の死体ばかりだった
そのどれもが、的確に急所を刺されている
全て自分がしたことだ
国境付近に着くと、仲間の死体を1つ見つけた
それは、俺の事を庇ってくれた者で
(ありがとう、、、どうか、安らかに)
今の俺には、弔うことも出来なくて
ただ、俺の無力さを痛感するだけで
もう、歩く気にもなれなくて
俺はそこにへたりこんでしまった
もうちょいで着くのに、あと少しなのに
無情にも意識はどんどん遠のいていく
何も聞こえない、無音の中で
俺は、何かを願っていた
もしかしたら、謝っていたかもしれない
ただ、分かったのは
無音の中、音が聞こえて
その音はどこか聞き覚えのある声で
どこか、安堵している自分がいて
なんでだろうな
初めは死ぬ気でいたのに今では死にたくないって思ってる
俺は、安心する声を聴きながら、ゆっくりと意識を手放した
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