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#最強の殺し屋
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………いつからだろう。
こんなに同じ夢を何度もみるようになったのは。
同じ大穴に落ちて体が浮遊感をおぼえたと思ったら頭を大岩に強く打ち付ける夢。
初めは自分の頭から垂れる生暖かい液体の正体が傷口から流れ出ている血だと理解するには少し時間がかかった。
うざったい日の光が穴の外から差し込む。
頭を打ったときの打ちどころが悪かったせいだろうか。
あるはずの右側の目の視界が真っ暗だ。
「どうしてこんな夢が出てくるんだろう……。」
頭ではそう思うのに不思議と体はコレを違和感として考えていないらしい。
普通ならこんな状況になったら死んでしまうのではないかと考えて恐怖が押し寄せるはずだ。大声を出したくなるし泣きたくなるはずだ。
だけど………。
残っている左目で自分が落ちてきた穴を見つめているとだんだんと瞼が重くなっていった。
そして僕は
そのまま意識を手放した。
ザクロ「…パチッ(目が覚める)」
重くなっていた瞼を開ければ見えるのは
自分の部屋の天井。どこか甘く、干したお茶や抹茶を思わせるような畳の匂い。
それに僕自身は敷布団の上。
ふと頭に手を当てても血なんて何事もなかったかのように流れていない。
右目を触っても自分の眼球の生暖かい感触が指に伝わってきた。
この夢を見るのは僕からしたら普通だ。
でも他の人の話を聞いてるとやっぱり自分の見る夢は普通ではないのがなんとなく分かった。
幼い頃の思い出は覚えていない。
思い出そうとしても赤色のクレヨンでぐちゃぐちゃに塗りつぶされているかのような感じ。しかも気持ちのいいものではなかった。思い出す度に耳鳴りも吐き気もする。
こんなんだからよく親戚に会うたびに聞かされる「私のこと覚えてる?」というお決まりのテンプレ。だから聞かれたときはなんていったらいいか困る。たとえ僕が覚えていてもぱっとでてくるはずないのに……。
そんなことを考えてながら僕は夢では一切動かなかった重たい体を起き上がらせる。
部屋を出て冷たい廊下を歩いているとリビングの光が目を刺した。ドアから顔を覗き込ませると机の前で新聞を読む兄の姿があった。
ミタマ「!あぁ。ザクロか。おはよう」
ザクロ「おはようお兄」
ミタマ「さてはお前。まだ寝ぼけてるな?」
「さっさと顔洗ってこい!お前が起きてくるまで俺は待ってたんだぞ」
ザクロ「うん。じゃあ洗ってくるね」
そんな会話をした後に僕は洗面台に向かった。
正面に映るのは自分の姿。
髪は黒色だが毛先が鮮やかな赤色。
まるで柘榴の果汁のような色。
石鹼で顔を洗い水で洗い流す。
水はまるで生きてるかのように僕の顔についた。それをタオルで拭き取る。
終わったら廊下を通って兄がいるリビングに戻る。そうしたら机の上には朝ご飯がのせられていた。
ミタマ「さっさと座れよ。俺は腹が減った」
ザクロ「ごめんって。じゃあ食べよ」
ミタマ「あぁ」
ミタマ・ザクロ「いただきます」
朝は苦手だがお兄のご飯が食べられるから嫌いにはなれない。焼き鮭の身をほぐしてよそいでもらった白ご飯と一緒に食べると体の底から力がみなぎってくる感じがした。
ザクロ「!この玉子焼き。甘い」
ミタマ「ん?お前甘いほうが好きだろ?」
ザクロ「うん。甘いほうが好き」
ミタマ「だろ?兄ちゃんはお前の好きなもんくらい知ってるっての」
兄ちゃんは僕とはあまり似ていない。
たしかに髪型と性格以外はそっくりはそっくりだけど。そんなことを頭のなかで黙々と考えてるとお兄の温かいおっきい手が頭に乗っかった。
ミタマ「ザクロ。お前また自分と俺は似てないって考えたか?」
ザクロ「う゛」
ミタマ「バレバレだっての」
ザクロ「だって…」
目線をそれしながらそんなことを言うとさっきのっていたお兄の温かい手が僕の頭を撫でた。
ミタマ「あのな。お前は俺の自慢の弟だ。だから似てる似てないは関係ねぇっての。」
「だからお前はお前らしくしてろってんだ」
ザクロ「……うん」
ミタマ「お!お前照れてる?」
ザクロ「照れてない」
ミタマ「ははっ!(笑)」
やっぱり僕はお兄とは似てないな。
コメント
9件
、、、スゥーー、、😇
は、ちょ、ま、好きなんですが??????? なんだもう宿題から逃げてきたら神作あって絶叫(*^^*) なんすかなんか表現うますぎやしませんか??神ですねありがとうございます寿命伸びましたいただきます(ん?????)
す、凄い… 表現の仕方が本当に好きです、 ありがとうございます!!