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今日から新しい高校に行く。

中学生のとき、私は冴えなくて教室の隅で空気の様に居るだけの存在だった。

生憎勉強も出来なく、あんまり賢くない高校に私は入学することになり私は落ち込んでいた。でも親はそんな私に同情する様に、私に妙に優しくなった。

表面は家で明るく振る舞うが、心の奥では申し訳なくて、そんな優しくする親にも何処か嫌悪感が芽生える。

そんな私だが、高校では友達と明るい青春を過ごしたい気持ちがあった。

髪を染めて髪を切り、メイクを練習し、ダイエットも頑張った。髪染めに関しては最初親に止められたが、最終的には承諾してもらい

「後悔がない様に叶恵の好きな色に染めなさい」

と言ってもらえた。私はその親のアドバイスを受け入れ、黄色が好きな私は金髪に髪を染める。

そんな努力をしてきたから、私は今日から頑張る。幸せな高校生活を迎えると誓った。


───でも、そう上手くはいかなかった。


入学した次の日、私の机に花瓶が置かれていた。

私は思わず後退りして、白い菊の入ったその花瓶を凝視した。

誰かが間違えて置いたとか、掃除の時に邪魔だったから置いたとかそんな考えが過る。でも花瓶を置いた意味、それはきっと嫌悪などの悪意がこもっている。私は息を呑んでその花瓶をベランダに置いた。

置いたときには息が切れて、心臓の鼓動が早くなっているのが分かった。

教室に戻り、周囲を見渡す。全員が人でない様に見える。

動悸が止まらなくて、気持ち悪くなってその日は早退した。

次の日。今度は手紙が置いてあった。

捨てようとしたが、怖いもの見たさで手紙をもってトイレに駆け込んで手紙を開いた。

“空川さんへ

中学の時とは違って、とっても見た目が明るくなったよね。中学生の頃はすごく暗かったのに努力したんだね。でもさ、ぜんっっぜん似合ってないよ笑?まじでブスなのに自信満々に学校に来るそのメンタル、まじ見習いまーす笑

空川さんのファンより”

手紙にはそう綴ってあった。

私は手紙を持つ両手でクシャクシャに手紙を握り潰し、スカートのポケットに入れる。血の気が引く様で、昨日よりも鼓動が早く動悸もする。トイレの床には、私の頬を伝って落ちた雫が円を描いている。

私はそれから学校に行くのが怖くなり、入学して3日で行くことを辞めた。

中学生のとき、空気の様な存在で居ることが少し辛く感じた事もあった。でも、こんな事になるなら中学生の様に大人しくいれば良かった、そう後悔した。

私たちは色褪せていく

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