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『 』
「がはぁ!はぁはぁ」
さっきまでのは夢?寝てたのか?
自分の体は汗をかいていた。
あの夢の中での匂いがし気分が悪くなり、手で口を覆う。
真っ白な天井、木製の床、そして薬の匂いがぷんぷんと漂う。
多分気分が悪いのはこの匂いのせいだろう。
コンコンコン
突然のノックに驚く気力もなく弱々しくはいと言った。
「あ、起きてたんだ。」
ドアから出てきたのは女の子のような顔だちで深緋色の目が目立つ。
「はい…」
口を覆っていた手を外しゆっくりと起き上がる。
「って、緑くんここに居たの!?」
え?と思い足を見ると緑ので魔女帽子を被った男の子が自分の足を枕にして眠っていた。
みどり君というのか。
そのままだな
「ンーウルサいな、レウさん…」
レウさん。この紅蓮色の髪の人の名前か
「いやいや一応この方は怪我人だよっ?」
「ム~」
そう言うとみどり君はズルズルと自分の方に近づき自分の手を持ち頭に乗せる。
撫でて欲しいということなのだろうか?
ぎこちなく手を左右に動かす。
みどり君は満足そうな顔でまた眠り始めた。
魔女帽子の隙間からまだ子供のような青年の顔が見える。
「ごめんね。ところで体調は?どう?」
手に持っていたボードに何やら書き込んでいる。
薬の匂いに若干やられてはいるが「大丈夫です」と一言。
「よし、オッケー。俺の名前はレウクラウド。レウさんとか呼ばれてるよ」
「俺の名前は福田修也です」
「福田修也さんね。こっちはみどり君だよ」
「みどり君…」
「こんなに誰かに甘えるのはそんなにないからこっちもびっくりだよ」
レウさんはみどり君を眺めながら優しい声で呟いた。