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チャリ




シャル「…っっ」


何も無い部屋に手足につけられた枷の音が響く。頭はズキズキと痛み吐き気がする。


シャル「く、そ」


「もう目覚めたのか」


キィ、と音を立てながら牢屋の中に入ってきた数人の男のうち一人が告げた。鍵らしき物をクルクルと指で遊びシャルロットの顎を持ち上げながら。



1「結構強い薬使ったって聞いてたんだけど…流石は聖人様」


(こいつも俺を聖人だと思ってる…ロイを見たことないのか?


2「流石聖人ないだけあるな、綺麗な顔してる」


シャル「俺をどうしようって?殺すか?」

3「ある程度言う事聞くようになったら売れって言われてる」

1「聖人様でこの顔の良さだ、きっと言い値で買い取ってくれるぜ?」


(闇オークションか…


シャル「はっ、誰があんた達見たいな汚い豚の命令聴くかよ」


ふんっ、と煽ってやると3人はすぐにキレ始めシャルロットの腹を殴った。


シャル「肉しかついていないようだからね、全然痛くないよ?」



1「おい、顔はやるなよ」

2「わーてるよ」


本来のシャルロットの様な口調と態度で相手を煽り、蒸発する。

(どうにか売り飛ばされないようにしないと













数時間、いや数十分も経っていないかもしれない、ただひたすらに殴られ蹴られ続けた。それでもシャルロットの態度は変わらずだった。


(何時間経ったんだ?…くそ、そろそろ意識が


1「こいつ、全然態度が変わらねぇな」

1「もういっそこのまま売るか?」


(なっ



2「ボスには言うこと聞くようになってからって言われたろ?」

3「確かに、ボスが直々に買うわけじゃねーんだ、少し手のかかるペットですって言えばいいだろ」

1「だろ?今から馬車出させてくる」

2「俺らはこいつ縛っとくわ」



(くそっ、変なやつに売られるとかシャレならない!


2「ちっ!暴れんな!」

2「さっさと運べ!」

3「分かってる」


シャル「てめぇら、いい加減っっぐ」

3「黙ってろ!」



腹を殴られ黙らせられた。


(くそっ、どうする、どうすれば


2「おい、商品に私物が着いててどうすんだよ」

3「元結もとゆいか」


(は…これだけはっ


3「いっっ!」


元結に向かって来る手を噛み、空いていた牢の扉から飛び出す。





ここは地下なのか、光が一切入っている場所はなくいくつもの牢屋が並んでいた、その奥に出口へ繋がると思わしき階段が見えた。その階段を素足で駆け上がる。




シャル「はっ…はっ…頼む、誰も居ないでくれよ」







幸い。外には誰もいず馬車を取りに行ったやつはまだ戻ってきていなかった。__後ろからさっきの2人の怒鳴り声が聞こえ、すぐに目の前の森の中に突っ込んだ。









シャル「ここはどこの森なんだ!」

一面に広がる森に、街の姿は一切見えなく。ただ方向も分からず、本当に今日は厄災日だなと思いながら走り続けた














木の根で転け、 石や枝などで足の裏に傷が出来ているのが見えた、ズキズキと痛たみ、それでも2人がすぐ後ろにまで来ているため、止まることは出来ずそのまま走り続けた。

シャルロットはルカから貰った元結を握りしめながら空いた手で草を掻き分け開けた場所に出た。




シャル「はっ…はっ…国のすぐ側にある森だったんだ…」

シャル「早く、戻らないと」












シャル「いだっっ」


後ろから伸びてきていた手に髪の毛を引っ張られ倒された。


2「やっと見つけたぞ」

(なんで、まだ距離はあったはずなのに


1「おい、早く馬車に乗せろ!門番に見つかる!」


(ここまで来て…















ガシャン!!!ぼんっっ



馬車が何かに押しつぶされ、飛んできた火によった爆発した。爆風でシャルロットを掴んでいた手は離れ、馬車を潰していた何かに咥えられながら移動された。




シャル「りる…?」

リル『ぐぅ……!わんっ』


リルはシャルロットを下ろし擦り寄った。ひと鳴きすると飛び跳ね、逃げようとする奴らを踏み、咥えらていた。


シャル「さすがりる…わっ!」


腰が抜け、へたりと座り込んでいたシャルロットに誰かが背後から抱きついた。



シャル「…ルカ?」

ルカ「しゃるろっとっ、本当に良かったっ」

シャル「ルカ…」



ルカが泣きながらシャルロットを抱きしめる力を強くした。そんなルカに、もう大丈夫なんだ、と張り詰めていた心が安心して涙がボロボロと溢れてきた。


ルカ「大丈夫…あとはやるから、お疲れ様シャル」

シャル「うん…ね、ルカ」

ルカ「?」

シャル「1回だけ、碧、、って呼んで」


もう別れた身体、別れた名前、それでも本来の名前は御宮 碧おみや あお。どうしても今はその名前で呼ばれたかった。


ルカ「うん、お疲れ様碧、今はゆっくりおやすみ」

シャル「…ありがとうルカ……」













____________


次に目覚めた時にはメルーデル家のシャルロットの部屋のベッドだった、時間を確認しようと起き上がり時計を見た。



シャル「昨日1日寝たのか?」

時刻は朝の6時、あれから朝まで寝ていたらしい。




ルカ「…シャル?」

シャル「あれ、ルカ?」


今まで気づかなかったが、シャルロットの腰に抱きつきルカは眠っていたらしい。



ルカ「…良かった、おはようシャル」

シャル「ああ、おはようル」


しゅる、カチン


シャル「カ…え?」


ルカはシャルロットの首に手を伸ばし何かを巻き付けた。自身の首に触れると、何やら首輪の様な物が…シャルロットの…首…に


シャル「……え?」


ルカは微笑んでいるだけで何も言わなかった。


シャル「えっと、ルカ、さん?」

ルカ「もう、さんだなんてどうしたの?」

シャル「あの、これは一体」

ルカ「気にしないでいいよ!」


ルカ「シャルは俺が買い物一緒に行くよって言ったのに、絶対大丈夫って言うからから行かせたのに、数時間立っても帰ってこないでリルだけが慌てて帰ってきて翻訳魔具使って話聴いたら 」

ルカ「居なくなってて荷物だけあって、他の人間の匂いと薬の匂いがしたから攫われたかもって聞いた時の俺の気持ちはわかって欲しいな」


ルカ「だから、もうこんな事が無いように、閉じ込めて置くしかないかなって」




シャル「え、え、えっと、あの」


冗談だよね、っと言おうとしたが、本気な顔をして、笑っているルカに何も言えそうになかった。ルカのヤンデレルートが解禁されたようだ、どうするシャルロット




(やばいやばいやばいやばい

(誰か助けて!ロイお兄様!お母様!シャルロット〜〜!!




ルカ「どこ行くの?まだ傷は治ってないよ」

シャル「ひ、ひぃ、監禁だけはどうかぁ、やめてくださいぃ、」

ルカ「…いいよ」

シャル「ですよね…え?」

ルカ「その代わり、傷が治るまでは絶対この部屋から出ないで」


シャル「く…首輪は?」

ルカ「大丈夫、似合ってるよシャル、シャルは青が似合うからね、首輪は目と同じ青だし、サイズピッタシでしょ?」



(なんで首のサイズ知ってるのかは聞かないでおこう

シャル「はず、しても?」

ルカ「絶対ダメ」

ルカ「GPSが入ってて心拍測定が入ってて常にシャルの会話が録音されて俺に送られて来るだけだから」


シャル「ひ、ひぃ」


(心拍測定はいいよ、GPSも百歩譲っていい、会話録音って何!?


ルカ「まぁ、まだ他にもあるけどシャルが知る必要は無いよ」



(本当に助けてシャルロット!!!!



______________

18話 エンド 128


ヤンデレルートフラグ回収しましたね。

頑張れシャルロット、監禁じゃなくて首輪だけで済んで良かったね。



次のネタがありません😇

頼まれたので悪役令息を辞めます。

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コメント

3

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今回のお話も最高ですね!関係ないのですが、寒くなってきましたのでお身体に気をつけてください( *´﹀`* )♡*

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