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これは、今から絶ッ対に書き直すぺこヴィヴィです。
※ぺこちゃんの愛重め
嫉妬なんてらしくない。束縛なんて嫌いなはずだった。
なのに、何故か、してしまう。
でもぺこーらは悪くない。コイツが、色んな人に愛想振りまくから…他の人が好きになっちゃったら、ぺこーらに勝ち目なんてない。
だから、ぺこらしか見れないように、ぺこらに夢中になるように、ぺこらが居なきゃ不安になればいい。
そう思ってたくさんたくさん縛り付けた。
ぺこーらから離れないように。
「…5分経ったのにLINEが返ってこない」
またお仕置しなきゃいけないぺこか?
ぺこらの愛が伝わってないぺこ??ねえはやく返して。ぺこーらを無視するな。その気持ちを込めて何度も電話をかける。
何度目かの着信のとき、大好きなあいつの声が聞こえる。
「あ〜!!もしもし〜?!ぺこら先輩ごめんなさい!!ちょっとお風呂入ってて…」
「…遅い。スマホも持ってけよ……」
「シャワーだけ少し浴びようと思ってたからええかな〜って!」
「よくねえ……今日収録?」
「そうです!FGメンバーでお仕事です〜!!」
「へえ……」
「あでもお話は最低限にしますよ?あと終わったらぺこら先輩のお家行ってもいいですか〜?
今日確か夜配信枠たててないですよね」
「ん。今日はヴィヴィと過ごしたいから」
「…数ヶ月前じゃ考えられないくらいすんなりデレるようになりましたねぺこら先輩」
「そんな事ない」
「えー?!ありますよ〜!あ、じゃあそろそろ時間なのでヴィヴィ収録行ってきますね」
「うん。まってるから」
「はーい!失礼します!」
短い断絶音がやけに大きく耳に響いて、画面には本当は1秒たりとも離れたくないあいつの名前の下に通話終了の文字が表示された。
「…ヴィヴィ今日ご飯食ったかな、」
暫く画面を見つめたあと、スっと立ち上がってキッチンへ足を運ぶ。
帰ってくるのは何時間も後の事だと分かってはいるけれど今は他のことをしていないと、自分の苦しさとヴィヴィへの好きを抑えられる気がしなかった。
・
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数時間経って、テーブルの上にはパーティーでも開くのかと思うほど沢山の料理が並べられている。その料理の多くには、チーズが入っている。
「作りすぎたぺこな…」
1人で使うには広すぎるテーブルは、料理に埋め尽くされ、もう元の色さえ分からない。
ひとつひとつ視線を落とすたび、白い湯気が揺れて、静かに部屋になじんでいく。
ヴィヴィちゃん、これで喜んでくれるかな。きっと、喜んでくれる。
「はやく、帰ってこないかな」
・
・
・
カチ、カチ、カチ…
秒針の音が、やけに近い。
さっきから同じところばかり見ている気がする。
時計の針は、既に先程から60度傾いた。
スマホの画面は伏せたまま。
振動もしない。光らない。
……遅い。
ぺこーら以外とご飯食べてるぺこ?
それとも仕事が長引いてるとか?
でも、それなら連絡くらい、できるぺこだろ。
ねえ、
「……ヴィヴィ」
カチ、カチ、カチ、ヴ〜ヴ〜
時計の音を切り裂くように、スマホは振動を始める。2コール。ほぼ反射だった。
「あ、ぺこら先輩……!ごめんなさい収録長引いちゃって…すぐ連絡しようと思ってたんですけど……「遅いぺこ」
「…ごめんなさい、でもあと少ししたら帰れそうでっ…、ぁ!待って今電話中で……えっ?ほんまに?…うん、うん、わかった!あ〜…え?そうなん?…、」
電話越しに聞こえた声は、いつも通り。
大好きな安心できる声。なのに、その声が向けた相手はぺこらじゃない。なんで?連絡もくれない。放置されて、不安だったのに。ヴィヴィはそいつの事が好きになったの?ぺこーらじゃダメになった?なんで?なんで、
#学パロ
「……ヴィヴィ」
低く、静かに名前を呼ぶ。
ずっとぺこらじゃない誰かに向けられてた声が、意識が、こちらに振り向いてくれたのを感じた。
「ぺこら先輩、ごめんなさい、ほんと、後ちょっとで帰れそうだから……」
「今の誰?」
「あ、今のは、ちはです!予定がちょっと変わって、それを教えに来てくれました」
「そっか」
短い返事。
それに続く、ヴィヴィからの返事はない。
返事がないまま、電話越しにまた別の声が混じる。
千速ちゃん。
「あと、どれくらいかかんの」
千速ちゃんとの会話が終わったタイミングまで待って、聞く。
ヴィヴィがずっと、ぺこーら以外に意識が向いてるのが面白くない。
「えっと、40分くらいです」
「わかった」
「本当に待たせちゃってごめんなさい。終わり次第すぐに向かいます!!」
「いいよ、気をつけて帰ってきてね
じゃ」
いつもなら電話を着るのが苦しいのに、嫌なのに、今日は何故か勝手に指が動いた。
今は、ぺこらのものじゃない声を、聴いていたくなかった。
スマホを再び伏せた。
何度か振動をして、止まる。
目の前にはテーブルを埋め尽くす料理。
何のために、作ったんだっけ。
どれだけ考えても、針は進み、目の前の料理は熱が冷めていくだけだった。
チーズも、もう固まってしまったまま、時計の針は、ゆっくりぺこらの心を刻む。
カチ、カチ、カチ、ガチャリ。
何よりも先に、うさぎの耳がピクリと反応する。
鍵をまわす音。
扉を開く音。
ヴィヴィちゃんが、入ってくる音。
「ぺこら先輩!ただいま〜!」
「…おかえり」
椅子に座ったままヴィヴィちゃんを迎える。
視線がこちらに向き、そのままテーブルの料理へと流れていく。
それを見てから、ぺこらはゆっくり立ち上がった。
「わ〜!すごい今日何かあったんですか?」
「ううん、ヴィヴィちゃんまた何も食べてないかなって」
「え!そうなんですよ〜だからお腹ペコペコで……これ全部ヴィヴィのためってことですか?嬉しい〜!!ありがとうぺこら先輩!」
その100%純粋な笑顔に、ぺこらの胸に安堵が落ちてきた。
自然と頬が緩み、凍りついていた気持ちが音もなくほどけていく。
「温めなおすから、ヴィヴィちゃん着替えてきな」
「はーい!ありがとうございます!」
そう言って、ずいぶん上機嫌に鼻歌を歌って去っていく姿に好きが溢れて、満たされる。
その背に手を伸ばしかけたが、今じゃない。
チーズが溶けるその様子を眺めながら、さっきの笑顔を思い出す。
「……作ってよかったぺこ」
「〜♪」
少し奥から聞こえる鼻歌をBGMに次々とチーズを溶かして、並べていく。
「ぺこらせんぱぁーい」
「んー?」
テーブルに並べ終えた、その瞬間。
後ろから名を呼ばれて、ふんわりと甘い香りが鼻をくすぐる。
柔らかいものが背中に触れ、お腹に回された腕で、抱きしめられているのだと気づくのは、少し遅れてからだった。
「…っ」
「ぺこら先輩。待っててくれて、ありがとう」
「…」
「大好きですよ」
何も言わないぺこらに、ヴィヴィも何も言わない。
回されていた腕は引かれ、さっきまで暖かかった背中を、ひんやりとした空気がなぞった。
ヴィヴィは何事もなかったように席に座り、料理へと視線を走らせる。
「これおいしそう!これ絶対おいしいやんー!これヴィヴィ好きなやつやん!覚えてくれてたん!?」
一つ一つに声を上げるたび、瞳の輝きが増していった。
「それにしても、本当に豪華やな?やっぱり何か記念日とか……もしかしてヴィヴィPONして忘れてたりしてませんよね!?!」
「しないよ。本当に何も無い」
「ほんま〜!?ぺこら先輩そういうの黙っちゃうから不安なっちゃうんですよ〜?」
「大丈夫だって、もし忘れてたらもっと怒ってる」
「それもそっか〜…えーじゃあやっぱりこれ全部ヴィヴィのためなんだ〜うれし〜♡」
ヴィヴィは本当に何も気にして無さそう。
記念日でも、なんでもないのにこんなにも沢山の料理を作って、待っていても。
嫌な顔ひとつせず、ぺこらの澱んだままの愛情を受け取ってくれる。
「…………重いって思われたと思った」
その言葉に、ヴィヴィがぴくりと反応して固まった。
少しだけ静かな時間が二人を包む。
けれどすぐ、視線を落としていたつま先の横に、もう一つ足が並び、
ふっと、頭上から笑い声がこぼれた。
「…重いなあ、とは思いますよ」
「え」
「普通やったら逃げる人もおると思う。」
「……っ」
「でも、ヴィヴィは逃げへん。」
「…な、んで?」
「ぺこら先輩が大好きだからです」
その言葉に、鼻の奥がきゅっと痛んだ。
視界が滲んで、目の前が、うまく捉えられない。
「ああ、ほらぺこらせんぱい。こっちみて?」
柔らかいものが唇に触れて、直ぐに離れた。
一瞬触れただけなのに、そこから暖かい温度が広がっていくように身体がぽかぽかしてくる。
「……ばかやろお」
「あははっ」
「……離れないっていえ」
絞り出すような声だった。
命令みたいで、懇願みたいで、どちらでもあって。
「もうこんな近くにいるやん」
優しく笑うヴィヴィに思わず抱きついて。そこにいる。すぐ近くに、隣に、ヴィヴィは居る。
不安は消えなかった。
それでも、すぐ隣にいる温度は、再び固まってしまったチーズさえ溶かしてしまいそうな熱を持っていた。
終わり!
これね、あのなんか平和に終わっちゃったんですが、普通にいまから帰ってきたヴィヴィちゃんに質問攻めし束縛をつよつよにするぺこらちゃんへと書き直す予定です。
今よりも激重あまあまにする予定なんです。よろしくお願いします。