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最高ですぅ!
「さあ類。恋のキューピット瑞希様になんでも相談してご覧?」
瑞希は立ち上がって司くんのような自慢気のあるポーズをしてみせる
「さっそく…と、言いたい所だけれども、瑞希は、どうして僕なんかに協力してくれるんだい?」
「え?う〜ん…簡単にいえば、昔馴染の春を応援したいからかな〜」
「ボクも、今まで類が居てくれたから頑張って来られたし」
「お返しみたいな?」
瑞希は満面の笑みで感謝を伝えてくれる
「ふふっ、嬉しいことを言ってくれるじゃないか」
「でしょ〜!だから類も僕に頼っちゃって!」
「では、少し瑞希に相談したい事があるんだか…」
「なるほど…簡単に言うと、最近司先輩の元気がないから、どうすればいいのかと…」
「ああ…しかも何があったか話してくれないから、原因が分からないんだ」
「類は、それに対して何かしたの?」
「最近、実験の頻度を増やしたねぇ」
「えぇ…」
「ショーのことだから、少しは元気が出るのではないかと思ってね」
「だが…」
「逆効果だったようだ」
疲労も溜まっているのがあるのか、より一層表情が暗くなってしまっている気がする
さすがに寧々やえむくんも心配し始めている
「いや…そりゃそうでしょ」
「ダダでさえ爆破を日常的にやらせれてたのに、その頻度が増えるって…」
「さすがの司先輩でも身が保たないって」
「ボクにはショーのことは分からないから、こればっかりは直接本人に聞くしかないよね〜」
「そうか…」
「でもまあ司先輩が誰にも話せないくらいため込んでいるなら、力になることで類のこと好きになってくれるんじゃない?」
「それ…は、どうだろうか?」
そんな簡単にうまくいくとは思えない
何故なら司くんだから
「まあまあ、ボクが何も言わなくても、類は司先輩のこと元気にしたいんでしょ?」
「ああ、もちろんさ」
「なら、精いっぱい類の気持ちを伝えて上げれば良いんだよ」
「類達の仲なら、恋愛でよくある段階とかすっ飛ばしちゃって良いと思うしね〜!」
「段階…?」
「ああ、そこら辺は類は気にしなくて良いの!」
「そうなのかい…?」
「でも、今日の練習の時にでも話す時間を作ろうと思うよ」
「まずは司くんを元気にする。それが最優先だからね」
「その心意気だ!頑張れ!類〜!」
「………!」
「……さ、司!!」
「はっ!?」
忽ち意識が覚醒する。
ここは…ワンダーステージか?
ああ、そうか。今は練習の時間だったか
顔を上げると寧々とえむが心配そうにこちらを見ている
「どうしたんだ、寧々?」
「どうしたも何も…さっきから司がずっとぼーっとしてるからでしょ!」
「ぼーっと…?」
「司くん…大丈夫?」
「最近ずっとだよ?」
最近……確かにぼーっとする事が増えている気がする…
「ああ…大丈夫だ。問題ない。」
「っ…!問題あるから言ってるの!!」
「寧々ちゃん…!」
寧々の目にみるみる涙が溜まっていく
「合同公演の日からずっとなのっ……」
「何を聞いてもっ…『問題ない』ばっかりっ……」
「ちょっとは心配してるこっちの気持ちも分かってよっ!!」
「バカぁ………ぐすっ…」
「寧々ちゃん……」
えむが寧々の背中を優しく撫でる
オレは、心配してくれた仲間のことも大切に出来ないのかっ…
一体…こんなやつが本当にスターになれるのだろうか
「すまなかった…」
口から出る音に、いつもの力強さが入らない
「…司くん。何かあったら本当に言って欲しいの…」
「あたしたち、いつでも司くんの味方だからね?」
ああ…こんなにも素晴らしい仲間がいるのに…オレは何をしているのだろうか
「ありがとう。えむ。寧々。」
「だが…今は話せないんだ…」
「それだけは分かってくれ。」
このどうしようもない寂しさをどうにかしたいのだ
「ぐすっ…わかった…」
「早くどうにかしなよね」
「ああ」
「みんな、待たせてすまないね。近くの自販機が故障していて…って寧々?」
「なんでもない。もう終わったから。類。」
「終わった…?ならいいけれども…」
「………類。」
「どうしたんだい?司くん」
「このあと…2人で話せないか?」
「…もちろん」