あの出来事から2週間。
凛ちゃんに衝突した車を運転していた人はアルコールを含んでいた。
つまり、飲酒運転の事故だったらしい。
それから私は周りからの視線が多くなり始めた。
夜は凛ちゃんが夢に出てくる。
そして朝がくると、現実に戻る。
もう、夢と現実の差がつかなくなりそうだ。
毎日、学校に一緒に行くのも、たくさん喋ったり遊ぶのも全てなくなって1人きり。
私のランドセルには、鈴のキーホルダーが2つに増えていた。
凛ちゃんが跳ねられた横断歩道はまだ赤信号。
でも無意識に動いてしまった。
「凛ちゃん、凛ちゃんだ。」
横断歩道の真ん中に凛ちゃんの姿があった。
「久しぶり、陽菜!」
その時、周りの音が全てなくなった。
ふと周りを見渡すと、車も人も、そして犬や野良猫も、皆ピタリと止まっていた。
「私が止めたの。赤信号なのに渡っちゃダメでしょう?」
時間が止まっていても私は止まれなかった。
いつの間にか凛ちゃんに抱きついていた。
幼なじみだが、ハグをしたことは1度もない。
抱きついた私も凛ちゃんも驚いていた。
「陽菜、私もう行かなくちゃ。」
そう言い、凛ちゃんは消えようとする。
「待って、返したい物があって。」
私は赤いランドセルから鈴のキーホルダーを1つ取り、凛ちゃんに渡した。
「もう、陽菜ったら。優しすぎ!」
「え?」
凛ちゃんは、私のランドセルからもう1つの鈴のキーホルダーを取った。
「私のは紐が切れてたでしょ?だから、これは陽菜のだよ!」
そして、あの時のように微笑んだ。
「じゃあね。また会いに来るから!」
すると、周りの音がが聞こえるようになって、凛ちゃんは消えていた。
私は歩道に戻っていた。
この物語の主人公、陽菜と凛ちゃんを描いてみました。
是非、参考になると嬉しいです!
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陽菜▼
凛▼
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