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「おはよう、元貴」
おはよう、お兄ちゃん。
あれから毎日お互いのことを教えあって、だいぶお兄ちゃんのこと知れたし、“お兄ちゃん”って呼ぶのも慣れてきた。
「おはよぉ~滉斗、もとき君。ふわぁ……ねむい」
「起きろ、こっちは待ってんだよ」
おはようございます、涼架さん。
口ではつめたく突き放すみたいなこと言ってるのに、本当に一口も食べずに待っててあげて、座りやすいように椅子を引いてあげて。好きなのか嫌いなのかよく分かんない。
「本当に二人とも、兄弟って顔してる~」
「突然なに、兄弟だから当たり前だろ」
相変わらず寝起きの涼架さんは、ふわふわしてて、ぽけーってしてて、変な人。でも、それが涼架さんの良いところな気がする。僕もお兄ちゃんもお話ししないから、涼架さんのおかげでいつも賑やか。たまにうるさくて、疲れちゃうけど。
「食べよ!いただきまーす」
「いただきます」
いただきます。最初だけ、お祝いで美味しいごはんなんだと思ってたけど、毎日特になにもない日も、とっても豪華でキラキラしてるごはんが食べれる。特別な日はもっと凄いのかな?
「涼架様、ご報告がございます」
ごはんの後、雨が降ってたから日向ぼっこは諦めて、みんなでおうちのなかで紅茶を飲みながらお話ししてたら、お年寄りの使用人さんが、涼架さんを呼び出した。
「雨の日とか、頭痛くなったりしねぇか?」
頭……痛いというか、ずーんって重たい感じはするかな。起き上がるのが、めんどうな感じ。……雨の日が関係してるの?
「気圧ってやつが低くなると、頭が重くなんだよ」
お兄ちゃんいわく、雨が降ってなくても、キアツっていう目に見えないなにかが低くなると、頭が重くなったり、痛くなったりするみたい。そうだったんだ、だから雨の日は涼架さんの起きてくるのが、遅いのかな。
「それは……関係ねぇな」
あいつは晴れてても遅いだろ、って笑いながら、ぽんぽんとソファーの空いてるところを軽く叩くお兄ちゃん。それは、ここに来いってこと?
「雨の日は、涼兄ぃみたいな、うるせぇやつがいると明るくなるな」
そんなことを言ってたら、ちょうど涼架さんが帰ってきた。
……少し困った顔してる?
「滉斗、もとき君。今日、お父様来るって」
「は?急すぎるだろ」
え、お父様がここに来るの?
僕、こんなのんびりしてたらダメなんじゃない?どこかに隠れたりとか、使用人さんたちとお仕事しなきゃ、お兄ちゃんたちが怒られちゃうし、僕も追い出されちゃう。
「僕たちの様子を見に来るんだって。……もとき君はどうしよう」
「もう、見せつけて良いだろ」
「でも、それだともとき君が……」
やっぱりお兄ちゃんたちも悩んでる。でも、もういつ来るか分からないんだったら、できるだけ早く隠れるなりしないと!
「もとき君!?」
「元貴!」
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コメント
3件
新しい章が始まりますね! 大森さん、大丈夫かな…これを機にして、せっかく生まれた兄弟の絆が壊れないといいのですが… 続き楽しみにしてます!!