テラーノベル
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僕と仁人は双子だけどずっと一緒に生活してきたわけじゃない。
5歳の頃に両親が亡くなって僕と仁人は父方と母方の別々の親戚に引き取られることになった。僕はずっと嫌だって駄々をこねて、でも仁人はその頃から大人だったからすんなり別れることを受け入れて。それがすごい悲しかったのを覚えてる。
あの時は仁人のこと嫌いだった、大声で怒鳴ったし言っちゃいけないことも沢山言っちゃった。それでも仁人は俺に起こるわけでもなく優しく抱きしめてくれて。俺も受け入れるしかなかった。
それから俺たちは和歌山と鹿児島で暮らした。あの頃は今みたいにSNSも発展してなかったから仁人と連絡も取れなくて。それなら俺がアイドルになって仁人に見つけてもらおうと思ってスタダの扉を叩いたの。そしたら仁人もいたんだ。
「あの時は流石にびっくりしたけど、それよりも先に涙が出ちゃって!周りの人驚きまくりだったよ」
「あれは俺もビックリしたわ。もうすぐオーディション始まるのに一向に涙止まんないの。流石に焦ったよね」
「でも仁人も泣いてたじゃん。目真っ赤だったよ」
「煩い」
「ほんと僕たちよく合格できたよな~今なら何で合格にしてくれたのか聞けるんちゃう?」
「あー、確かに。ずっと聞けなかったもんな。この後突撃するか」
「さんせーい」
「ちょいちょいちょーい!二人の世界に入らんでくださーい!!」
ニコニコと仁人と笑いながら話していると僕たちの間に勇斗が入り込んできた。
「ちょっと何。僕と仁人の間にはいらんといてや」
「まって、なんかナチュラルに話し始めたから聞いちゃったんだけど俺たち聞いてよかったの???」
「まあ…隠すこともないしなって…別に隠してたわけじゃないんだけど」
「そうだよ!聞いてくれれば話したよ!」
「いや、なんか聞いちゃいけねえのかなって…」
僕と仁人は顔を見合わせる。
「それから色々あって今は一緒に暮らしてます!ほんと嬉しい!」
「ほんとすごいね…だから太ちゃん仁ちゃんが倒れた時あんなに焦ってたんだ」
「うん、仁人までいなくなっちゃったら僕一人ぼっちになっちゃうから」
「…ごめん太智……ほんと心配かけた」
「いいんだよ。ただ次こんなことがあったら許さないから少しでも気分悪いなーとか体調悪かったら絶対隠さないで。約束」
「うん、約束する」
そして俺たちは指切りをして笑いあった。
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