TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

GIFT(真実篇)【完結済】

一覧ページ

「GIFT(真実篇)【完結済】」のメインビジュアル

GIFT(真実篇)【完結済】

11 - 第2章 思い出の場所

♥

44

2022年03月13日

シェアするシェアする
報告する

葵の“亜季ちゃんの事引きずってるみたいだから”という言葉から、葵の悲しそうな顔の理由がわかったような気がした。

今の僕は亜季ちゃんの事は引きずってなどいない。

今の僕にとって亜季ちゃんとの事は良い思い出。

僕が今1番好きなのは葵だ。

1番大切なのは葵だ。

葵がいなきゃ生きていけないかどうかはわからないけど、生きていく自信はない。

葵のいない世界を生きていく意味など、今の僕には見出せない。

だからこそ、愛する葵の中の不安要素は何があっても取り除いていかなければならない。

「1つだけ言っとくよ。僕は葵だけを愛してる。例え明日世界が滅亡しても…明日僕が死ぬような事になっても…明日僕と葵が離れ離れになるような事になっても…僕は最後の1秒まで葵と一緒にいる。最後の1秒まで葵を愛する」

「もし数年後に私が死んでしまったり、瑛太の前から突然消えてしまうとわかっていても…瑛太は私と結婚する?」

「考えたくもないけど、それでも僕は葵と結婚する」

「どうして? わかってるなら結婚しないで、他にいい人を見つけた方が絶対いいよ。その方が絶対幸せになれるから…」

「幸せは僕だけじゃなくて葵の中にもなければ、幸せとは言えないじゃない。1人じゃ幸せにはなれないからこそ、僕は一緒に幸せになりたい葵を選びたい」

「・・・・・。瑛太ってホント馬鹿だよ。そんなんじゃ、絶対幸せになれないから」

「そうだね」

「バカッ」

「バカだよ〜」

すると葵は、目をウルウルさせながら僕を見つめていた。

僕は透かさず葵の唇にキスをした。

僕らは今、六郷堀という小さくて水のキレイな川のほとりに来ていた。

ここは僕のお気に入りの場所だった。

小さい時から釣りをしたり、散歩の際に立ち寄って休憩したり、落ち込んだりした時は必ずここに来た。

そんな場所だからこそ葵を連れて来ようと思った。

そして今この瞬間、この場所には新たな思い出が付け加えられた。

「ここは、僕の大切な場所なんだ」

「うん、そうだよね。でも、私が言う前に瑛太の大切な場所に連れて来てくれるなんて、さすが瑛太だね」

「偶然だよ」

「偶然って大切なんだよ。偶然が重なると必然になるんだから。そして、必然は運命になるんだよ」

「よくわかんないや」

GIFT(真実篇)【完結済】

作品ページ作品ページ
次の話を読む

この作品はいかがでしたか?

44

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚