僕はある日人を殺した。
今まで僕をいじめていた奴らだ。
殺している間はなんとも言えない高揚感に包まれ、何度も何度もナイフを突き刺した。
そして、僕は何を思ったのかそいつの体を食べた
人肉は美味しくないと言われているがほんとだった。どこの部位も美味しくなく、吐いた。
どこの部位も一口でやめたよ。
だけど、1箇所だけ、美味しくて、食べる手が止まらなかったところがある。
心臓だ。
心臓がとても美味しかった。美味しくて美味しくて、食べる手が止まらなかった。
食べあげた後の高揚感はなんとも言えなかった。
そして、とても悲しかった。
もっと食べたい。もっと味わいたい。
僕はその日から人を殺し始めた。
人を殺して。
心臓を食べて。
殺して、食べて。殺して、食べて。殺して、食べて。
そのうち、その事が大々的にニュースで取り上げられていた。
「心臓抜き出し殺人事件」
うちの学校でも話題の中心になっていた。
次はいつ行われるか。誰が狙われるか。
狙われているのは女性だけだとか。
10代だけが食われているとか。
そんな事実は一切ない。
狙っているのは僕が気になった人だけだし、性別なんて関係ない。
食べる頻度も月2に抑えている。
よく抑えている方だ。ほんとは毎日にでも食べたいんだから。
10代だけなわけがないだろう。
10代の心臓も張りが良く、血行も良いためそりゃあ美味しい。
だが30代らへんの心臓も少し柔らかく、食べやすい食感なのでとても美味だ。
僕はそんなことを思いながら学校生活を送っていた。
そんなある日、うちの学校に転校生がやってきた
名前は小田谷 日菜。
僕は日菜に一目惚れした。
容姿端麗で、声も可愛く、肌の質も良い。
何より、僕のような二軍か三軍の間くらいの目立たない存在にも目をかけてくれる。
この間なんか。
「その本。好きなの?私も好き!ねぇ、どの登場人物が好き?私はねヒロインの子がお淑やかで好きなんだぁ」
その時に直感した。
あぁ、好きだなって。
そして、同時にこの子の心臓はどんな味なんだろう。
と思った。
無性に食べたくなった。
初恋の相手の心臓。さぞかし甘くて魅力的だろう。
僕は日菜の心臓を食べる事にした。
まだ会って2週間しか経ってないから、これから徐々に徐々に距離を詰めて行って、付き合って。
幸せの絶頂に達した瞬間に喰らおう。
あぁ、楽しみだ。
これは、僕が日菜の心臓を食べるまでの物語
コメント
1件
コメントとハートよろしくお願いします!