放課後、陽の差し込む静かな教室。
テスト勉強のために残った元貴と滉斗は、
2人だけになった教室で机を並べている。
滉斗は元貴の苦手な数学の問題を解いて見せ、
『ここは、まず式を整理してみて…』と
自分のノートに書き込んで説明していく。
滉斗『うん、できてる…
ここはこうすれば良くて…』
隣でふと見上げると、滉斗の横顔がすぐ近くて、
元貴の心臓がまたドキドキする。
気づかれないように顔を盗み見ていると、
滉斗がにやっと笑いながら囁いた。
滉斗『そんな見んなって、照れるじゃん、///』
元貴『っ〜!ご、ごめんなさい…///』
滉斗『…可愛いな、元貴、』
この一言で元貴は顔を真っ赤に染めて、
思わず消しゴムをぽろっと落としてしまう。
消しゴムを拾おうとした瞬間、
同時に手が触れて――
そのままふたりは目を合わせて、
なんだか笑ってしまった。
滉斗『んね、元貴…』
元貴『…はい、///』
滉斗『手、貸して?』
滉斗が自分の手をそっと重ねてきて、
ぎゅっと優しく握る。
教室にはもう誰もいなくて、その小さな
“2人だけの世界”が広がっていく。
滉斗『最近、元貴の事、たくさん知れてる気
がして…めっちゃ嬉しい、』
元貴『僕も嬉しいです、
…先輩が、1番好きです、///』
窓の外では夕陽がきらきら揺れて、
滉斗はふたり分の温度を確かめるように、
もう片方の手で元貴の髪を優しく撫でる。
滉斗『…このまま、誰にも邪魔されずに、
ずっとここにいたい、』
元貴『…僕も、そう思います』
自然と距離が近づいて、
滉斗が“こっそり”と元貴のおでこにキスをする。
驚いて見上げると、
『誰もいないから、いいよね』って、
いたずらっぽく笑う滉斗。
元貴『…もう、ずるいです、///』
そうつぶやきながらも、
元貴は幸せそうな顔で笑い返した。
2人だけの教室。
小さな勇気と思いやりが、
そっと交わされ続ける、甘く尊い午後だった。
コメント
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ヤバヤバ……きのうみれなかた………うぅ……相変わらず神過ぎてる…
ごほぉっっ(吐 すんません。尊すぎます。
☺️☺️☺️ (なんかもう言葉で表せないほど尊いので絵文字で許してください。帰宅後にこれは幸せが過ぎます)