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「そうよ」

にっこりとリタが笑う。

「城に入り込むために、馬車に細工をしてティルダが怪我をするように仕向けたのも。事業に困っているアジェル卿に、リタの嘘の秘密を教えて、あなたを人質として攫わせたのも」

「……!」

まるで楽しいイベントの思い出を語るような口調だった。

リタの一言一言に、心臓が鈍器で打たれるような衝撃を受ける。

「ソフィア侯爵令嬢に罪を着せて、あなたに体の自由を奪う薬を飲ませようとしたのも」

自分から確かめたくせに、耳を塞ぎたくなる。

でも腕を縛る縄が邪魔でできなかった。

「それから……城の庭園で、賊にあなたを襲わせたのも」

満面の笑みを浮かべるリタに、ティルダやアジェル卿、ソフィア侯爵令嬢、庭師の男の姿が重なって、味わった苦しさや悔しさ、恐怖が蘇る。

「すべて私が計画してやったことよ」

覚悟していたけど、ショックで目の前が一瞬暗くなった。

(今、私***********

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身代わりで嫁いだ冷酷国王は初恋相手でした

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