「あ!のっきさん、ラメリィさん!」笑顔で外を見るそらねこ。お見舞いに来る2人と喋るのも日常化していった。
「お〜!そらちゃん元気なってるようですがトランプでもやりませんか〜?」のっきが持ってきたトランプを広げた
「とらんぷってどうやるのー?」キラキラと目を輝かせたそらねこがトランプを眺める。「まずは簡単なババ抜きやろっか!」ラメリィの提案に2人は乗るがそらねこがなかなか理解しなかった。「なんかよくわかんないけど楽しいっ!」満点の笑みを見せながら三人はババ抜きをしていた。すると病室のカーテンの後ろからやりが飛んできた。そらねこに当たりそうなところをのっきがトランプを投げつけそらねこを守った。のっきは警戒しながらもやりに近づき誰が投げたものか犯人を探すためにカーテンをめくったがそこには誰もいなかった。ただ病室のドアが開いているだけ。でもこれはきっと誰かが入った証拠になる。【さっきまで絶対誰かいたんだ】のっきはそう思い病室から駆け出して周りを探しに行った。「ラメリィさんはそらちゃんを安心させてて!」そう言って一人でどこかに行ってしまった。「そらねこ‥大丈夫だからね?」ラメリィが笑って見せる。そらねこはその顔を見て安心して眠ってしまった。(そらちゃん安心して寝たのかな…だとしたら寝る時安心できない環境だったのか…?)そんなことを悩んでいるうちに病室のドアがガラガラと開いてのっきが帰ってきた。「周り探したんですが看護師さんしかおらず、少なくともやりを持ってる人はいませんでしたっ‥」のっきの表情から相当走ったのだろう。苦労が読み取れる。「あれ…そらちゃん寝ちゃったんですか?」のっきが気づいて尋ねる。「うん、安心して寝たんだと思う」ラメリイが真剣な顔で答える。「ラメリィさんやけに真剣ですね‥」とのっきがいうとラメリィは黙り込んだ。色々考え込んで周りの声なんか聞こえていなかった。
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!