語彙力を‼︎表現力を‼︎構成力を‼︎発想力を‼︎知識を‼︎我にくれぇぇぇぇ!!!!!
それと名前変えましたがいつも通り『サケル氷』で宜しくお願いします。
それでは本編へ。
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破 第ニ十一話『強くなれ』
今流れているのは、時か、空気か、何なのか分からないほど、静かな気まずい空間だった。
でも、数十秒し過ぎた時。日帝が口を開いた。
日帝「、、、あんなモノを食わせて兵士達は強くなれるのか?」
イギリスは顔を下げたまま、首を横に振った。日帝はイギリスを見下ろし、やがて前を向いた。
日帝「、、、よし。これからは私が飯を作ろう。」
⁉︎、、、全員が度肝を抜かれた。
教官自ら、料理するなど前代未聞の出来事だ。普段は戦地に行くことのできない理由を持つ者がする仕事を、異国の教官が直々に引き受けたのだ。
日帝「兵士に必要な体作りは訓練だけでは無い。食事、衛生面、メンテナンス。食生活管理は何よりも大切だ。
、、、今日から私が管理する。」
そう言い切る日帝の顔は清々しく、兵士育成に燃えた熱意が感じられた。加えて明瞭にさっきの料理捌きを思い出すと、悪くわないとフランス、ここにいる全員が思えてしまった。生徒たちもあんなゲテモノを毎日、食べるなんてのは火を見るよりも明らかに嫌だとゆう感情が即座に急成長する。生徒たちはイギリスに視線を集め、承諾する事を心から願った。
大英「、、、わかった。烹炊は日帝、お前に託す。」
少しの間を置いてから声が出た。イギリスは誇り高きプライドを割って、日帝に志願した。日帝は勿論の如く頷いた。
時計の針はおおよそ、七時を刺そうとしていた。
朝からとんでもない惨状を見た彼らは疲れよりも、頭がおかしくなる様な光景をずっとリピートしていて、次の訓練までに切り替えできるのかが心配に思う。
周りを見渡していると、アイルランドが顔を半面歪ませた。
アイルランド「人間の顔ってあそこまで真っ青になれるんだ。」
フランス(、、、アイツってあんな顔するんだ。 確かにあそこまで真っ青になった人間は見た事ないし、countryhumansでもあんなやつ早々にいないだろ。)
フランスは少しばり好感を抱いた。何気にアイルランドは冗談が通じる相手かもしれないと思ったからだ。
フランス「それにしてもアイツの間抜け顔がみれて良かった。」
アイルランド「フッ、、、確かに。」
フランス「!」
嫌味として言ったつもりがアイルランドが便乗してきた。
フランス(、、、もしかして、、、アイルランドってアイツのこと嫌いなのか、、、?)
そんな呑気な事をフランスは考えていると、もう既に耳慣れしたカナダの声に「次の授業遅れるよ〜!」と叫ばれた。その声で妄想から現実へと引き戻される。カナダに追いつける様に歩を早め、その方向に行く。思えば、ここは館とゆうより学校の校舎に近い事がわかった。
ふと、カナダの顔を覗く。紅白のグラデーションがかった瞳は前を向いていて、口元は潤った唇が口角を上げていた。未だ傷が癒えていないフランス自分自身の顔とは大違いだなと思った。
インド「ねぇ次の授業って?」
新たの声が聞こえたと思えば右下にいるインドがカナダに問いかけていた。フランスもてっきり初日にゆわれた通り、様々な訓練を積みまくるモノだと錯覚していた。カナダは動揺も見せず、熟練のように答えてみせた。
カナダ「次は座学だって。あっ一応、一通りの授業を言っとくとね、座学、弾道学、公民、政治、、大体はそのくらいかな?、、、“朝の説明会で話されたと思うけど”。」
カナダは苦笑した。フランスは記憶を振り絞ってもそのような事を言われたかは、定かには出来なかった。もう既にここで差をつけられている事に焦りと妬心が湧き出た。
座学の授業では、基本知識を叩き込まれた。
例えば、敵が持つ銃がブランクヴィット銃の場合、射程圏内からどう逃れるのか、発射速度からして隙はどのように生まれるかのような授業を受ける。
ようやく座学が終わったと思いあくびをするな、いなや間も無く弾道学の準備が行われた。
弾道学の中には天文学的なこともやる。
重力や火力などによって射程が決まるが、気候、地形、銃、によって同じ種類の銃でもそれは大きく異なる。そんな事を天文学者は背後まで届くように、大きく言い、真っ黒な黒板に白い雪のようなチョークが乗せられる。生徒たちはそれを必死に追いかけ、ノートにコツコツとペンの音を鳴らし、書き進めていく。、、、居眠りなんてしたら即罰だ。
フランスが顔を机から持ち上げた時、目に入った。斜め前に凛として座る、濃い橙色の肌を持つ青年。青い髪に、癖毛が何本も付いている。彼が顔を持ち上げた時横から見えた、星の目は美ししかった、だがその中にどこか真剣な眼差しも伺える。
フランス(確かアイツは___)
天文学者「ここ!戦場に如何なる場面でも多用するから良く覚えとけ‼︎」
天文学者は怒鳴るように言い張る。だがそんな事で怯んではいけない。
フランスも颯爽と黒板に集中した。
生徒たちは頭にメモを取るようにして叩き込んでゆく。叩き込めなかったら、即敵の的として死ぬ事ができる。そう思いながらペンを五本指と手のひらで強く握りしめた。
一通り普通科、軍事科目を終えた。
フランスは肺に空気を溜め、疲れと息をフゥと吐き出した。
瞼が重くなり机と椅子の境界がボヤけて見える。懸命に顔を擦ったり伸ばしてみるが思うように体が覚さない。するといきなり冷たい感触を後ろの首筋に感じた。驚いて跳ねると、聞き慣れない声が通った。
オーストラリア「、、、ぁ大丈夫ですか?」
振り返ると、見覚えがある人物が先を濡らしたハンカチを手に持ち、こちらに視線を送る。
さっき観察した青年だ。
フランス「、、、アッあぁすまん。ありがとう。目が覚めた。」
オーストラリア「それは良かったです。次は昼飯なので、疲れとってください。」
細めな目を更に細くして青年は微笑みかける。青年、、、オーストラリアはハンカチをズボンに空いたポケットにハンカチを握る手を突っ込んだ。その手を教材と入れ替え、そのまま笑顔を振り分け去っていった。優しい口調とは裏腹に低い安定した声で安心感を与えてみせた。
フランス「、、、何だろ。この感じ、、、。」
アイルランド「ねぇ。」
フランス「!」
初めての感覚に浸っていると、良く通る、声がかけられた。
フランス「、、、アイルランド。」
アイルランド「、、、昼飯なんだから早く行こ。」
フランス「あぁ」
アイルランドに誘われて、椅子から体を離れさせる。
フランスはすっかり、眠気から覚め、追いかけるように駆けて行く。
食堂のドアを開けると、濃い和出汁のいい匂いが鼻を突く。今朝宣言した通り、東洋国、日帝がキッチンに立っていた。アジア系にエプロンは似合わないと思いつつアイルランドの隣に腰をかけた。フランスはキッチンの方に目を向けると、日帝が手際良く何かを切っていた。左手は指が三本しかなく痛々しい手だったが、それでも器用に料理を進めていた。
時計の針が数を歩いていくと、完成の合図が鳴った。
今朝のバイキング式とは異なり、全員が同じ料理をロングテーブルに綺麗に置かれた。その手際の良さに感動しながらまずは目で食べる。西洋風にアレンジされたカツ定食。西洋風味噌汁 。精製水。(インドには見ないようにして別料理が提供された。)
その他諸々、料理は輝いて見えた。まじまじと美味しそうに見るフランスにアイルランドはフッと笑い、言葉が漏れた。
アイルランド「、、、幸せそうで何より。」
フランス「、、、、、、ア?」
アイルランド「そのまんまの意味。」
フランス(、、、変な奴。)
アイルランドは目を伏せた。
そして班長に就任されたカナダから『頂きます』の合図が下された。慣れない文化に動揺しながら彼らはフォークでカツを掴んで食べてゆく。
日帝「、、、出来るだけ、西洋文化に合わせてみたのだが。お口に合うだろうか、、、?」
不安を持つ日帝はイギリスへと顔を向け、問う。
イギリスはフォークで切ってあるカツに手を伸ばす。銀のフォークが衣に刺さりザクッと音を鳴らした。そのまま口へと運んだ。
日帝「、、、どうだ?」
大英「、、、あぁ、、、美味い。」
そう言う、顔一つ変えないイギリスに日帝は 瞬きした。けれどもイギリスの顔が解けゆき食べ進めて行くのを見ると、日帝は優しく微笑んだ。
日帝「、、、それは良かった。」
顔をイギリスから前へと移し、日帝もカツを口に入れ頬張った。
ソースが絡みつく、サクサクに揚げられた衣に、柔らかい肉の食感が口の中を飽和する。
フランス「、、、美味しい。」
気づけば一面に咲く笑顔が食堂に溢れていた。
日帝はそれをみて口角を上げた。
日帝「沢山食べろ。良く食べ、良く寝て、良い訓練をして、立派な兵士になれ。」
そう微笑みながら言う日帝は軍人とはかけ離れ、学校の教師と言った方が良い優しい顔をした。
生徒達は幸せの味を噛み締め、これからの未来を想像した。今でも戦争は起きている。数多の人が命を落としている。そんな人民を自分たちが
救うのだ。
より 強くなる様に強く噛み締めた。
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入学してから一週間
フランス「ハァッ、ハァッ、ハァッ。」
皆必死だ。
大英「よし、、、30分休憩‼︎」
フランス「ハァ、、、ッ!」
大英がストップウォッチを見つめそう叫ぶ。
休憩指示が下り、倒れそうになりながら必死に立つのを保つ。 一周400mの校庭をひたすらにガムシャラに走る。
模型の単射銃を抱えて足を前に前に。 そんな訓練をループする。
カナダ「、、、ハァほら。銃を、、、ッ地面につけたら怒られるよッ、、、。」
フランス「、、、ウゥ、、、フゥうん。」
少し呼吸を整え、歩く。
落ち着いてきたらそのまま倒れ馳せた。銃を地面につけない様に。それなのに地べたに寝転ぶのは許されている。フランスは仰向けになり空を見上げた。 汗が制服に染み、色が変わりゆく。絞ったら水分が滴る程だ。
頭が空っぽ とゆうのはこの事かと思う。
空に高く蒼い空間が広がっているのが見える。視界のギリギリにミルクの様な羊雲が映る。
ただ
ただ
高く吹く風に、揺られる雲を目で追った。
何も考えたくない。
だがこの休憩後に弾道学が行われる。しかし空っぽ頭のまんま授業を受けたら実練で支障をきたす。最悪退学だ。もう既に二人退学され他の兵科に送られた。
フランスは瞼をゆっくり閉じ、無空の世界へ入って行く。
今のうちに疲れが取れるようにと。
不幸中の幸いか、次の授業で最後。明日は週に一回の週末。
そんな事を安堵に荒ぶった呼吸がフェードアウトして行く。
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インド「週!」
オーストラリア「末!」
カナダ「だね〜」
テンションが高い太平洋側組にカナダが微笑む。
でも正直。フランスも久しぶりに気を解ける時間に喜びを感じていた。アイルランドはどうなんのだろうとフランスはアイルランドの顔を覗いた。眉が少しばかり寄せ合っている。目線の先を追うと今日の掲示板に新聞が貼られていた。
フランス「、、、ッ!」
『Britain declares war』
そんな英語がデカデカと貼られていた。
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破 二十一話『強くなれ』 完
やべぇ作画ミスだ。北部フランスを攻撃した時、9月で宣戦布告が8月だからタイムスリップしてる。
、、、あれだ。補足するとベルギー進行の巻き添いを喰らったんだフランスは。はは、、、。
コメント
5件
サケル氷さん、いつも見てます。面白いです!ちなみに私の作品は「とあるブリカスの日常」です。チャンネル名は、igirisunitijou(イギリス日常)です
日帝のご飯食べれるのいいなぁ〜 手が一部欠損してるのに沢山のご飯作れるのガチすご!!
昔は違う意味でのしっかりと学校も行けて授業も受けられていたけど、「数学から」ではなかった。この国の為の全てを掛ける授業。昔らしいな。 日帝は敵も恐れる存在で,妬まれる存在だけど料理は日本特有の「家庭の味」が洋食として味が出てくるなんて僕も食べてみたいものだな。 ふりがながしっかり付けれるてるの驚き。上手すぎて泣いた(?)