練習が終わり、それぞれ家に帰った。今オレも風呂や課題などのやるべきことすべて終わらせ、今すぐ就寝できる状態で自室のベッドに腰かけている。そのままボフッと後ろに倒れて、「今日はできそうな雰囲気だったのに進めなかった…!」と小さく悶えた。暑さのせいでオーバーヒートしたあの装置のせいだ…、と無機物に八つ当たりするくらいもう限界だ。もはやあいつが意図的に爆発させたとかないよな…とか考える始末だ。
せ………っくすとか以前にそういうえっちなことすらできないんじゃないか…?
「あー!もうあのヘタレ類が……!」
そういえば、類がオレを抱く時はどのように抱くのだろうか。あんな奥手な類だ。オレを傷つけたくなくて前戯が長いのだろうな。初夜なんかは特に。あの長くて白い綺麗な指で優しくナカを解されて、耳元で愛を囁かれたりして…。
「…っ」
そのような妄想をしていると下半身がずくりと重くなり、見てみればしっかりとズボンにテントを張っていた。そういえば、最後に抜いたのはいつだっただろうか。いや1か月とかそんなに開いてはいないはずだが、まあ、オレだって健全な恋人持ちの男子高校生だ。恋人のことを、ましてやその恋人に抱かれる妄想をしていて興奮しない方がおかしいだろう。こうなってしまったらもう仕方がない、と自室に鍵が掛かっていることを確認してからズボンと共に下着を下ろし、ベッドに足を開いて座った。竿に手を添え、ゆるりと軽く扱く。
「は……ぁ、」
久しぶりのソコの刺激によって声少し漏れる。ああ…とても気持ちがいい……♡
……気持ちはいいのだが、前だけでは少し物足りなさを感じる。扱いていた手を止め、先走りでぬるついた手を後孔の方へと下ろす。ふに、と指で触れてからゆっくりと挿入していく。後ろでの自慰は何度かしたことはあるが、入った瞬間はやはり異物感がある。だが、このように少しずつ動かしていけば異物感はだんだん消え、快楽へと変わっていく。
後孔が指を2本入るようになった頃、ふと先ほどの疑問が頭に浮かんだ。
『類がオレを抱く時はどのように抱くのだろうか?』
抱く…前戯……。類はオレを解す時、どのように指を動かすのだろうか……。
そう考えていくうちに、快楽に浮かされた頭が勝手に『この指は類の指だ』と錯覚し始めた。
類が触ってくれている。そう考えた瞬間、ぞくぞくと電流のようなものが体を巡る。
「あ゛ひっ!?♡♡」
咄嗟にもう片方の手で口を塞ぐ。
な、なに、なんだ、これ。こんなの、感じたこと、ない。
そんなことを思っていても、指が動くのをやめない。自分の指のはずなのに言う事を聞かない。まるで、本当に自分ではない誰かに弄られているように。
「あ゛、♡んぐっ♡♡フゥーッ♡♡」
ぐちゅぐちゅと淫らな水音が部屋に響く。やばい、どうしても声が抑えられない。
家族を起こしてしまっては申し訳なさすぎるので服を噛んで声を抑える。空いた片方の手は、最近やっと性感帯になってきた乳首のもとへ動かした。乳首を転がすように弄った後、爪で軽くかりっと引っ掻くと先ほどのような快感が体を巡り、頭の中は快楽一色に染まる。
「るい……♡だめ…っあ゛♡♡イく、イぐっっ♡♡♡」
手の動きが一層早くなって頭が真っ白になり、声が少しでも抑えられるようぐっと歯を食いしばってそのままびゅうぅっ♡♡♡と吐精した。
「はぁ…はぁ……」
後ろに倒れ、荒くなった呼吸を整えながら、何も考えずに快楽の余韻にしばらく浸る。ティッシュを箱から引き抜き、粗方片付けを済ませた。はぁ…困ったな…
今日、自慰をしてみて更に類に抱かれたくなった。
2人きりになる時間をできるだけ避けられたり、いい雰囲気になっても触れるだけのキス止まり。ここまでそういうことをしてくれないのなら、もうオレから動くしかない…
「フ、フハハハハハ…!いいか、待っていろよ!神代類!!!」
コメント
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もう、ホントに……むちゃくちゃ好きです。なんですかこれ、芸術ですか?美術館に展示しますか?