テラーノベル
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次の日 奏斗が講義室の扉を開けると 、
すでに何人かの学生が席に着き友人と談笑していた 。
広い教室の前方には、教授が立つ壇上が見える 。 窓から差し込む朝の光が床に柔らかな模様を描いている 。
ざわめきの中いくつかの視線が奏斗に向けられた 。
一拍置いて教室全体の空気がわずかに変化する 。好奇心 、戸惑い 、そしてほんの少しの緊張が入り混じったそんな微妙なざわめきだった 。
wtri 「……えっ 、 」
声の主はすぐ近くの席に座っていた雲雀だった 。
昨日振ったはずの奏斗が何事もなかったかのようにいつもと変わらない笑顔で入ってくるのを見て 、明らかに狼狽している 。
手に持っていた教科書を、ぎゅっと握りしめた 。
なんで …?普通もっとなにかあるだろ 。そんな疑問が頭の中で靄の様にたくさん浮かんできた 。
雲雀は 、内心の動揺を隠すように 、わざとらしく大きな伸びをしてみせる 。
しかし 、その仕草はどこかぎこちなく、周囲の友人たちが 「 どうしたんだ? 」とでも言いたげに彼の顔を窺っている 。
奏斗はそんな雲雀の内なる葛藤など露知らず 、自分の荷物を椅子の横に置くと 、屈託のない笑みを浮かべて雲雀に話しかけた 。
その声は 、静かな講堂によく通った 。
コメント
1件
// もうこれだから君最高 小説の書き方だぁいすき