ここ喋ることねぇな……
どぞー、、あ、これ終章です
終章 ― 冤罪は晴れた。でも。
「……戻ってきてくれて、よかったよ」
ショッピがぽつりと呟く。
「お前が、信じてくれたから」
その言葉には、重みがあった。
独房の冷たさを知る者だけが言える、真の感謝だった。
「でもな、ショッピ」
鬱先生は、空を見上げた。
「“戻れた”って思ってるのは、お前だけかもしれんぞ」
心の中の傷は、治りかけてはまた開く。
冤罪は晴れた。
だが、あの時の“誰も信じてくれなかった沈黙”は――
今も耳に残っている。
第1章が終章となりました
第2章もお楽しみに。