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りり
つな大福
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渡会雲雀side
ラーメンを食べに行った日から
俺と風楽はなんか距離が縮まった
そんな気がしてる。
というより⋯俺が近づけたの方が正しいか。
信じてなかったわけじゃないけど、
信じるって普通じゃない俺には難しくて。
だから、ローレンの時と同じように
時間をかけて心を開けるようになった。
朝も放課後も、隣には風楽がいて。
それが当たり前で。
隣にいるほど、好きの気持ちは
大きくなるし辛いのに。
それでも離れないのは、
なんでだろうって最近思い始めた。
「今日ひば、暇ですか?」
ラーメンを食べに行ったあの日、
ゲーセンにハマった俺。
よく風楽を誘って行ってるんだけど、
今日は先約。
「ごめん、今日約束あって」
シュンっなんて効果音が
つきそうなくらい落ち込まれるけど
こればかりはしょうがない。
だって、ローレンが彼氏さんを
連れてくるって言うから⋯。
しかもその人、料理が上手いらしくて。
夜ご飯作ってくれるとか言うから⋯さ。
「じゃあな、風楽、また明日」
「⋯はい⋯⋯次は絶対行きましょうね?」
ギリギリまで拗ねてた風楽。
そんな姿もまた可愛くて。
風楽を見送って俺も急ぎ足で家に帰って、
掃除。
ある程度給麗にし終えた所で、
インターホンが鳴って。
玄関を開ければ、いつも通りのローレンと
ローレンとは正反対な男の人。
「さんきゅ。あ、俺の彼氏」
玄関に入ってすぐ、
ローレンが後ろにたってる男の人を
「彼氏」と紹介。
⋯名前、名前が知りたいんだけど俺。
なんて思っていれば
「ロレ⋯名前言わないと分かんないでしょ。
すまんなぁ、渡会くん?だっけ?不破です」
なんて軽くろれに注意をしながら
自己紹介をしてくれて。
なんか感心する。
ろーれんの扱いを
完璧にマスターしてるんだもん。
不破さんって初めて聞く苗字で、
珍しい〜なんて思っていれば
「ふふっ、珍しい?不破って」
なんて笑われる。
声に出てた?!なんて慌てるけど
そうじゃなかったみたいで
「顔に出てるよ」
なんてからかわれて。
リビングに行って、
不破さんにキッチンのことを説明して
ソファーで待機。
手伝おうと思ったんだけど、
やんわり断られちゃって。
出来上がりをひたすらに待つだけ。
30分もすればいい匂いがしてきて、
お腹が鳴る。
「出来たよー?」
なんて言う不破さんの声で、
机に料理を運んだり色々して食べ始める。
不破さんの料理は全部美味しくて、凝ってて。
俺もこんな料理作ってみたいなんて思う。
料理を食べながら、2人について聞いてみる。
「⋯2人ってどこで出会ったんですか?」
「⋯病院」
料理を食べながらローレンにボソッと
言われるから「病院?!」
なんて驚いていれば
「違う違う。俺たち産まれた病院が
一緒の幼なじみなんよ。
だからどっか悪いとかじゃないよ?」
なんて、補足してくれて。
⋯てか、産まれた病院が一緒ってすごすぎる。
運命すぎない?
「いつから好きだったんですか?」
「んー、いつだろう。気づいたら好きで、
もう後には引けなくなってたかな」
そう言ってローレンを見る不破さんから、
幸せオーラがぷんぷん。
それにローレンも幸せそうで。
「いいですね、なんか⋯羨ましい」
俺がもし、普通だったら
こうして普通に恋愛出来たりしたのかな。
相手が男だから。
とかそんなんにビビってる訳じゃなくて。
もし、告白をして運良くOKを貰ったとして。
その時に俺の世界に色が戻ってなかったら。
俺は本当に20歳で死ぬことになる。
そっちの方が怖くて仕方ない。
⋯好きなのにな、風楽のこと。
なんだかんだ話して、ローレンと
不破さんが買ってきてくれた
ケーキを食べて解散。
シーンとする部屋に1人。
誰もいないってこんなに寂しいんだって、
誰か家に来た時はいつも思う。
ボフっとソファーに座って
携帯をいじっていれば
通知が届いて。
開けば
【なんか、隠してね?】
っていうローレンからのメッセージ。
【いや?】
ここでも意地を張るのが俺で。
言ってしまえばとことん楽なのに。
【無理に。とは聞かねぇけど、
絶対隠してんだから無理になる前に教えて】
そんな俺をまだ出会って
半年のローレンに分かられてて。
ローレンらしい優しさに
【⋯明後日来るっしょ?そんとき話す】
なんて返言をしていた。
コメント
1件
うわっ、第12話めっちゃ良かった…!雲雀の「好きなのに怖い」って気持ち、すごく伝わってきた。風楽くんとの距離が縮まってるのに、自分の世界のことで一歩踏み出せないもどかしさが胸に刺さる。ローレンと不破さんのカップルも尊すぎるし、最後の「明後日話す」ってライン、めっちゃ気になる!次回が待ち遠しい🔥