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呪術VS鬼滅

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呪術VS鬼滅

第11話 - 第11話　宿儺

11

2025年01月04日

#呪術廻戦

#鬼滅の刃

#クロスオーバー

#二次創作

伊琉夏

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伊琉夏

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五条悟の死が告げられると、戦場の空気が一変した。伊之助と善逸は、その死に呆然としていた。しかし、二人の間に不安の色が広がる前に、空気が重くなるのを感じた。遠くから聞こえる異常な気配に、二人は自然と背筋を伸ばした。

「なんだ…これは？」善逸が顔をしかめ、目を凝らした。

その瞬間、空が暗くなり、無数の不気味な気配が二人を取り囲んだ。だんだんとその気配が迫り、次第に視界が歪んでいく。まるで時空が歪んでいるかのような錯覚に、二人は立ち尽くすしかなかった。

突然、目の前に現れたのは、五条の死を知る者なら誰もが感じる、恐ろしい力。宿儺、あの伝説の呪霊だ。

「ふん…五条が死んだところで、俺には何の関係もない。」宿儺の声は冷酷で、まるで周囲の世界を無視するかのようだった。彼の体から発せられる圧倒的な呪力は、伊之助と善逸を圧倒し、二人の足元を震わせる。

「お前…なんでここに…？」伊之助が牙をむき、警戒しながら声を上げた。しかし、その声はどこか震えていた。

「五条が死んだことは、一つの楽しみだが、今度はお前らだ。」宿儺はその邪悪な目で二人を見据え、ゆっくりと歩み寄ってきた。「お前らも、俺を倒す力はない。」

「俺たちだって…！」伊之助は振り上げた刃を鋭く宿儺に向けるが、その刃が宿儺に触れることはなかった。宿儺は、ただ一歩歩みを進めるだけで、伊之助の攻撃が無力に散っていった。

「俺を倒す？愚かな挑戦が、どれだけ無意味かお前にはわからない。」宿儺は嘲笑し、腕を振り上げると、空間が裂け、巨大な黒い爪が現れた。「死ね。」

その言葉と同時に、宿儺の力が爆発的に放たれた。空間が歪み、黒いエネルギーが二人を圧倒する。伊之助は一瞬だけ後退し、善逸は目の前の強さに震えていた。

「くっ…！」伊之助は牙をむき、必死で刀を振るが、その一撃すらも宿儺には届かない。宿儺はその場に立ち、伊之助の攻撃を軽々と避け、鋭い爪で反撃を始めた。

「お前らには、俺の力を感じることすらできないだろう。」宿儺の目が、冷徹に二人を見据えた。

善逸はその場で震えながら、必死に心を落ち着けようとしていた。だが、恐怖が彼の体を支配し、足が動かない。宿儺の呪力の圧倒的な力に、彼はただ圧倒されるばかりだった。

「だめだ、動けない…！」善逸はその場で足をすくめ、戦う勇気が湧いてこなかった。

だが、伊之助は違った。伊之助は、宿儺の強さに圧倒されながらも、その戦う意志を失わなかった。彼は牙をむき、再び刀を振り上げた。

「くそっ！お前を倒すために、俺はここにいるんだ！」伊之助はその場に全力で跳びかかり、宿儺に向けて全力の斬撃を放った。

だが、宿儺はその攻撃をあっさりと避け、ただひと振りで伊之助を弾き飛ばした。伊之助は地面に叩きつけられ、苦しそうに息をする。

「お前、まだわかってないな。」宿儺は冷たく言った。「力の差が歴然とあるのに、無駄に挑戦してくる。愚かさ、楽しませてもらった。」

善逸はその言葉を聞き、恐怖で体が震えていたが、彼は必死に思い出す。「みんながくれた力を、無駄にしちゃいけない…！」

その瞬間、善逸は雷の呼吸を再び使う決意を固め、心の中で力を振り絞った。「雷の呼吸、壱の型！雷霆一閃！」

しかし、宿儺はその雷のような速さすらも、ただ一歩後退することで避け、その後、鋭い爪で善逸の体を突き刺した。

「無駄だ。」宿儺はそのまま冷たく告げる。「お前らには、まだ力が足りない。」

伊之助と善逸は、完全に力尽き、倒れ込んだ。宿儺はその様子を見て、わずかに満足げな笑みを浮かべた。「これでお前たちは、次の戦場に行けるだろう。」