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プロローグ
ちょっと痛いかもしれない。けど、すごく、暖かい…。
わたし、幸せだ。
外は快晴。わたしの機嫌も絶好調だ。
わたしの目の前を占めるのは、愛している人と、外の少しだけ見える空、それから真っ赤。
それだけ。
きっと、わたしたち今、1番幸せ。
私は原口里菜。既婚者の24歳だ。
随分早い結婚だろう。デキ婚でもない。この情報だけではただの考え無しの女という印象があなたには浮かんでくるだろう。
だが、そんな馬鹿だという印象が貼っつけられている私には、意外にもとある複雑な問題を沢山抱えている。
例えば、同い年の私の親友、優香。彼女は同性愛者であり、私が好きな人らしい。もちろん、恋愛的に。
別に変ではない。今時、同性愛者は珍しいことでは無い。だが、既婚者を狙うという思考は理解出来ないが。
もう1つ、問題と見られることがある。わたしが結婚した男性。奏叶。コイツは、私のいじめっ子だった。
は?と思うだろうが、これは紛れもない事実であり、わたしは実際、殴られたり蹴られたり、暴言などもあった。
そんな心の傷であり、2度と会いたく無くなるような相手と、永遠な愛を誓い合うような馬鹿な真似をしたわたしを、貴方は馬鹿だというレッテルを貼っつけるのだろうか。
まあ、そんなことは無くしてしまった消しゴムくらいどうでもいい。
断言する。
貴方は、また、は?と、思っただろうか。
何度読み返したって、理解が出来ないだろう。
貴方は「ドMなのか?」という子供らしい疑問がよぎった頃だろうか?
いや、わたしは痛いのは嫌いだし、実際夫のことは、ぶっちゃけ当時、死ぬほど嫌いだった。
けど。私には彼が、とても相性のいい相手だった。
多分、どういうことか分からないだろうから、わたしがなぜ彼と結婚したか、教えてあげよう。
ある高校の、まだ幼稚な考えを持ってる無垢な少女だったわたし。
高校2年生。
わたしは、彼と出会った。
彼に、恋をしてしまった。
一目惚れだ。
「おはよ、原口くん。」
ただの挨拶で、死んだかと思う程の間が空いた。
「…キッショ。話しかけてくんなブス。」
「え」
ちょっと、耳が赤くなっていることに気が付いたが、いうてそこまで変わっていないだろうと判断し、ちょっと悲しくなった。
彼の、ビー玉のような目に撃ち抜かれて死ぬかと思った。
やっぱり、こんなに好きならば、どんなことをされても平気かもしれない。
続きを書く予定はありますが、いつになるかはよく分かりません。これには死の要素が入っているので、一応R18Gにしておきます。