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*.꒰ঌ𝕐𝕦𝕚𝕜𝕒໒꒱.*
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Luna Emma
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「一つ聞いてもいいでしょうか」
「はい、何でしょう」
黒いスーツ姿の樹は、木製のテーブルを挟んで白髪の男性と向き合っていた。男性の白いシャツの胸元に何かのソースをこぼしたような染みがあり、樹の目に留まった。
「人は四回生まれ変われると、昔聞いたことがあるのですが、私のこの人生は何回目だったのでしょうか?」
「三度目でした」
樹の答えに白髪の男性は目を大きくして、それから柔らかい笑みを浮かべた。
「よかった。来世でもまた妻と巡り会える」
「素晴らしい人生だったのですね」
「ええ、ものすごく楽しかった。全て妻のおかげだった。妻は無事なのでしょうか?」
樹が頷く。
「それならよかった」
男性は心底安堵した表情になり、やがて頬に一筋の涙が流れた。樹はスーツのポケットから懐中時計を取り出すと静かに告げた。
「そろそろお時間です」
男性は頬を拭うと、テーブルに置かれていた白い湯飲みに手を伸ばして、お茶を一口飲み、やがてゆっくり立ちあがった。
「どうもありがとう」
男性は銀色の扉を開けて、その先に続く長い長い階段を昇っていく。彼の足音が聞こえなくなるまで樹は目を閉じていた。
「来世でもまた妻と巡り会いたい、か」
目を開けると樹の前に、黒いスーツを着た男が一人立っていた。男性が飲んだ白い湯飲みを見ながら男は言う。
「現世の記憶を全て消す茶を飲んだのだから、来世でも同じ女性に巡り会うなどありえないのにな」
「ですが、ときとしてその想いが強ければ、出会えるかもしれませんよ。生まれ変わったことがないので私にはわかりませんが」
それだけを言うと樹は静かに立ち上った。
「また行くのか?」
樹は足を止める。
「彼女はまだリストに載っていない。そんな人に、むやみに接触するとどうなるかわかっているだろう」
樹は何も言わずに、その真っ白な部屋を出て行った。樹の後ろ姿を見ながら男は微かに笑みを浮かべて呟いた。
「あいつ惚れたな」
コメント
1件
第3話、めっちゃ良かった……! 白髪の男性が「来世でも妻と巡り会いたい」って願うシーン、その想いの強さにじーんときたよ。記憶を消すお茶を飲んでるのに「ありえない」とまで言われてるのに、最後の同僚の「あいつ惚れたな」で樹の複雑な感情がチラ見えしたのも面白い。生まれ変わりのルールと人間の執着の対比が静かに刺さる回だった。続きめっちゃ気になる🔥