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夜、涼ちゃんの部屋。𓏸𓏸は、そっと涼ちゃんの胸元に毛布をかけてあげると、
「おやすみ」と静かに微笑んで自分のベッドへ行こうとした。
その時――
とても小さな声で、涼ちゃんが𓏸𓏸を呼び止めた。
「……今日は、一緒に寝て、、、ほしい、かも」
ふだんよりもちょっとだけ寂しそうな声。
𓏸𓏸はドキリとしつつ、「うん、いいよ」と優しくこたえ、
涼ちゃんのベッドの端っこに、そっと横になる。
ふたりは同じ毛布の隅っこを分けあいながら、
𓏸𓏸は涼ちゃんの邪魔にならないよう、
気をつけて小さく丸まっていた。
しばらくして――
夜の見回りに来た看護師さんが、ドアをそっと開けてふたりの様子を見た。
同じベッドで、ちょこんと並んで眠る子どもたち。
その微笑ましい光景に、看護師さんは「あらら」と優しく笑い、
そっとドアを閉めていった。
静かな夜が、ふたりをやさしく包み込んでいた。