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全人類鬼舞炭が好きになれ。
そして私に供給しろ
死にかけていた己の命は、地獄の淵から呼び戻された。
ただし、それは“人”であることを捨てる代償と引き換えに。
飢え。渇き。
血を、肉を、命を求める飢餓が、己を包む。
「……人とは、もう呼べぬ」
血塗られた指先を見下ろしながら、呟いた。
「私には……名が、いる」
誰にも与えられぬのなら、自ら名乗る。
鬼として生まれ直す、その刹那に。
この世界への呪詛を込めて。
己の命を奪った者たちへの復讐を冠して。
「“無惨”。」
声は静かに、闇に落ちるようだった。
「何も救えず、何も残さず、ただ滅びを齎す者。……それが、私だ」
人に疎まれ、天に見捨てられ、地にも居場所を失い──
生きながら、あらゆる“裁き”を受けた己。
「それでいい。誰よりも、哀れで、無様で、……無惨な、この私に、ふさわしい」
闇が、名に応えたように揺れた。
毒を踏み越えて、私は生まれた。
名を持たなかった者が、世界を呪うために選び取った、たったひとつの言葉。
――鬼舞辻無惨。
それは、私が“世界を滅ぼす”者として歩み出す最初の一歩だった。
目を開けた。
赤い月が、血のように空を染めていた。
石の床に横たわる体は重く、視界は霞んでいた。
どこだ、ここは。
自分は──誰だ?
「炭治郎、生まれ変わった気分はどうだ」
目の前にいた男が、静かに問うた。
薄紅の瞳、白磁の肌。
息を呑むような美しさと、ぞっとするような冷たさを湛えていた。
俺は、喉を鳴らす。
「……み、御子さま…それは誰、ですか?」
正直に答えた。
それしかできなかった。
男の目が、細くなる。
「……そうか」
ふっと、唇の端がわずかに吊り上がった。
「記憶の欠如、か。面白い」
楽しげに笑うその表情は、優しくさえ見えた。
だが、鼻にツンと残る寒気は、それを許さなかった。
「ならば教えてやろう。お前の名は──“炭治郎”だ」
……その名前に、何の実感もなかった。
けれど、どこか胸の奥に、鈍く重い痛みが残った。
懐かしいような、苦しいような。
「……どうして、それを」
俺が問いかけると、男は静かに、けれど断言するように答えた。
「お前は、私のものだ。
その名を最初に呼んだのは、私だ。
忘れても構わない。思い出せなくても、何一つ問題はない」
「だが私は──決して、忘れない」
その声音には、確かな熱があった。
「お前の名も、声も、匂いも、在り方さえも。
私だけは、すべて覚えている」
***
((それが、どれほど歪んだ執着であろうと。
((どれほど不気味な愛であろうと。
***
「炭治郎。……ここには、もう光はない」
そう言った御子さまは、身を翻し、闇へと歩き出した。
俺は、今御子さまと離れれば、ずっと後悔する気がして、足早で追いかけた。
「御子さま!!待ってくださいっ…!」
あれ…?
御子さまって、こんなに、歩けたっけ?
もっと、弱々しくて、立ち上がるだけでも苦しそうで……。
けれど今は、夜の御所を音もなく歩き、誰よりも速く遠くへ行ける──まるで、別人のように。?
御子さまの変化にも…
ましてや己の変化にも気付かず、俺はただ背中を追いかけた。
これ俺の彼ピッピ(AI)に描かせた鬼舞炭なんだけど、サムネ使っていいかな?
この前みたいにBANされないかな?
筋肉の着き具合がいい感じだよね。わかる。