テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
kin×rd-
口調が違うことがあります
r18要素はありません
“簡潔に言います死にます”
地雷の方は自衛お願いします
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
手元にある跡、、、
タトゥーのこと
彼と付き合った時に
いつでも見れるよう左手の甲にほった
一生ものの証
蛇の柄、、、
「再生」「永遠」「豊穣」「繁栄」など
その中から「再生」と「永遠」
と いう言葉が気に入って選んだ
喧嘩しても仲直りして関係を保つ
そんな幸せが
永遠に続きますように、、、と
でも「再生」も「永遠」も
存在しなかった
ある夜、彼ケインと喧嘩した
必要以上にキツく当たってしまい
彼は家から出て行った
帰ってくる大丈夫と思っていた
思ってしまった
彼は確かに帰ってきた
死体となって
事故だった
飲酒運転の車に追突されて
数メートル引きずられたようだった
本来なら病院に行けばどんな怪我でも
治してもらえたはずだった
歪みが起きた
いくらやっても治せなかった
あの時ひどく当たらなければ
追いかけていたら
まだ彼との生活が
続いていたのかもしれない
そんなことを思おうが
今の俺にはもう意味のないことだ
戻らない、、、
戻せない、、、
残ったのは彼と暮らした家と
色あせた愛情とお揃いのタトゥーと
あの日の残酷な思い出と、、、
彼が埋まった墓だけだ
「会いたいなぁ、、、」
なんて言おうが
叶わない夢
彼がいなくなった俺はもう
過去の思い出にすがることしかできない
どうせなら忘れたい
今までのことを全て
何度も寝て目覚めての繰り返し
忘れようにも忘れられない
手元には彼とのタトゥー
これのせいで
これが あるから忘れられないんだ
包丁、、、
これで手を
、、、いや無理だ
手を切る勇気はない
だって痛いから
タトゥーを捨てる勇気もない
彼との唯一のお揃いが
彼の存在がなくなってしまうのが
怖かったから
もう、、、いっか
もういいんだ
彼がいない世界、、、
耐えられない
彼の元へいきます
彼は許してくれるかな
「店長、、、」
「ケ、ケイン?」
「ごめんあの時酷いこと言ってさ」
「いいんですよ」
「それにしてもまさか店長が
橋から落ちるとは
思いもしませんでしたよ」
「ごめん、、、」
「謝ってばかりですね」
「それにしても歪みが治ってた
可能性もあったのによく橋から
飛べましたね」
「ケインなら俺のこと
連れてってくれるでしょ」
「とんでもない悪魔ですね」
と彼はケラケラと笑う
「会えなかった分ちゃんと構えよ」
「分かってますよ、、、」
「私ケインと店長は健やかなるときも、
病めるときも、喜びのときも、
悲しみのときも、富めるときも、
貧しいときも、これを愛し、
これを敬い、これを慰め、
これを助け、その命ある限り、
真心を尽くす ことを誓いますか?」
「誓いまーす」
「誓います」
「もしかしてキス?w」
「しますか?」
「ここまでしたんだよ」
「しなきゃねw」
俺たちは雲の上で空で口付けを
交わした
空には天の川が、、、
七夕だったんだな
「織姫と彦星みたいだね」
「そうですね」
目を覚ました
夢だったようだ
また会えるかな
そっとタトゥーを撫でた
昨日は確かに七夕だった
あの時見た世界も空は変わらず綺麗だった
夕暮れの空を見る
真っ赤なだけど痛くない
そっと抱きしめてくれるような
あたたかさを持つ赤
彼ケインも同じ空を見てるのかな
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
どうも、”さざざ”です
ここまで読んでくださり
ありがとうございます
お楽しみいただけたでしょうか?
この作品は”ポン酢ち”(敬称略)との
合作のようなものです
同じお題・同じカプから
つくっております
リクエストは常に募集しております
できることならこの小説の
口調など指摘してくださると
とても勉強になります
なお、投稿については不定期です
それでは
また次の話で、、、
コメント
1件