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天樹
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コメント
2件
面白い!続き楽しみに待っていますね!
『双子の名探偵は今日も嗤う』〜謎あるところに闇は生まれる〜2nd season
第3章 『愛の告白は薔薇の数』
〜試された名探偵〜
第3話 薔薇の花言葉
『今まで見つけた薔薇の数を数えてみて。』
『え?』
私は薔薇の花を見つめる。
『数えられたかしら?』
『全部で255本……?』
『えぇ。255本の薔薇の花言葉はね。』
「あなたをずっと愛しています」
「この先も変わらない愛」
そして――「どんなものにも替えられない存在」
そう呟いたとき、風が揺れて後ろからみんなの声がする。
『流石です。麻里衣様。』
聞き覚えのある声がして二人で振り向く。
『これを考えたのはベリアンかしら?』
『えぇ。お見通しでしたか。』
ふふっとベリアンは笑う。
『全く、私達を試そうとするなんて…最初は凄く心配したのよ。』
『ふふっ。主様なら解いてくれると信じていましたよ。』
『お姉ちゃん、この手紙はまさか…。』
『そうよ、最初から仕向けられてたの。これは、薔薇を通して…私達に伝えていたのよ。
愛の告白をね。』
『こく、はく…!?』
『主様の名推理を聞かせて下さいますか?』
『えぇ。教えてあげるわ。』
『最初はただの脅迫状かと思ったわ。でもね、謎を解いてるうちに分かってしまったの。これは、みんなからの挑戦状だってね。普通に告白するだけじゃつまらないから、謎解きを通して伝えた。そう、薔薇を使ってね。』
私は薔薇の花を一本掬い取り、チュッとキスを堕とす。
『手紙と薔薇が置かれた場所にも意味があった。それはそれぞれの執事を表していた。エントランスはベリアン。書庫はフェネス。サウナはボスキ。コンサバトリーはアモン。監禁部屋はラト。隠し部屋はベレン。畳の部屋はユーハン。楽器・ダンス練習部屋はミヤジ。薬品庫はルカス。掃除用具室はラムリ。仕事部屋はナック。サンルームはハナマル。別邸2階はシロ。ドレスルームはフルーレ。キッチンはロノ。馬小屋はバスティン。トレーニングルームはテディ。そして、ここ庭はハウレス。』
『それぞれの執事の特徴を手紙の場所に置いてた…ってこと?それと薔薇の花を…。』
『えぇ。あくまで手紙はおまけ。執事のみんなの本命は私達に薔薇を見つけてもらうこと。』
『なるほど…。』
『どうかしら、ベリアン。これが私と百合菜の謎解きの答えよ。』
『……。』
ベリアンは少し黙ったあとふふっと笑った。
『流石です、主様。全て正解です。』
ベリアンが微笑んだ後、みんなは1輪の薔薇を私たちに差し出した。
『『……!』』
『麻里衣様。私は執事と主の関係では満足出来ません。マナー指導として、執事としていけないのは分かっています。だけど、私は貴方が好きです。1人の女性として、貴方のことを。』
『俺は、主様にとって、どんな存在ですか?頼りになる存在なら、もちろん嬉しいです。でも俺は…もっと、近くにいたい。ずっと傍で…麻里衣さんのことを守りたいんです。好きです、麻里衣さん。』
『ずっと守りたいと思っている。俺の傍で…俺の事を悪魔化から救ってくれたあの日から。これからも、傍にいて欲しい、百合菜さん、好きだ。』
『俺は…もっと強くなるのが目標です。貴方を守れるように。救ってくれたこの命を貴方のために尽くしたいんです。俺が傍にいて、ずっと貴方を守ります。好きです、百合菜様。』
『こんな気持ちになったのは…あんたが初めてだ。誰かを好きになるのも…守りたいって思うのもな。俺をこんなにしたんだ。責任はとってもらう。愛してる、百合菜。』
『俺は、上手く伝えられないかもしれません、こんな気持ちになるのは、生まれて初めてなんです。誰かを、本気で好きになって、渡したくないって、思うのも。麻里衣さん。大好きです。ずっと、これからも。』
『人を信用出来なかった俺が…こんなに誰かを好きになるのは初めてっす。俺の心を奪ってドキドキさせたんす。最後まで傍にいないと、許さないっすよ。麻里衣さん。大好きっす。』
『私の事をほっとかないで居てくれた貴方は陽だまりのように暖かい人です。手離したくない、誰にも…渡したくないと、心から思います。私の傍に…いてくれますか?麻里衣様。愛しています。』
『忠誠を誓ったあの日から、私の心は変わりません。この命も、心も、全て貴方に捧げます。愛しております。百合菜様。』
『僕は、主様じゃなきゃ、嫌なんです。僕の大好きな主様……ずっと、ずっと僕の傍にいて下さい!百合菜様のこと、大好きですから!』
『私が主様を好きになることは許されることなのかと、ずっと考えていた。でも…他の誰かに取られるくらいなら私のものにしたい。好きだよ、麻里衣様。』
『私は…主様のことを一番に愛しています。ずっと、永遠に傍にいて欲しいんです。離れたら許しませんよ、百合菜様。』
『弱い俺じゃダメかもしれません、でも、今よりもっと強くなったら俺の事を選んで欲しいです。俺は、主様のことがす、好きですから。』
『初めてあったあの日から…きっと俺は麻里衣に心を奪われたんだな。綺麗で優しくて可愛い麻里衣に。俺が誰かを本気に好きになるなんて、初めてだ。好きだ、麻里衣。』
『貴方に救って頂いたこの命を今度は私が貴方のために使いたいのです。私を貴方の傍においてください。愛してます、麻里衣様。』
『本気で守りたいと思える人に俺は出会えたんです。百合菜様の存在が俺をそうさせたんです。ずっと、俺の隣で笑っていてください。大好きです。百合菜様。』
『俺は主様に会えて幸せだよ。主様と一緒にいるうちに、執事としてじゃなくて、一人の男として見て欲しい、って欲張っちゃうんだ。好きだよ。百合菜様。ねぇ、主様。俺だけのものになってくれる?ダメ?』
『お前と出会って、まだ数年…お前という人間を知る度に、我はお前を好きになっていた。
麻里衣、愛してる。』
『『みんな…。』』
18人の告白を受けて、私達は固まってしまう。嬉しさと喜び、そして、ほんの少しの寂しさが
浮き上がってくる。
この寂しさは――なんなんだろう。
次回
第4話 これからは