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『…ん………』
「起きたか。寝坊助」
『…へっ?あっ、あれ?』
目を覚ますなり、周りを見渡す
そんかシオンを見て何処か安心したようにシオンの頭を撫でるカラスバ
するとすぐにセイカ達が駆け寄ってくる
「大丈夫!?シオン!!」
「ごめんな、すぐ気づけなくて…お前いちご好きだったよな?アイスあるから食えよ!」
『あっ、う、うん…というか私こそごめん…折角の海で……』
「気にしないで!それよりシオンが無事でよかった…!!」
そういってシオンへ抱きつくデウロとセイカ
そんな2人に驚きつつも嬉しそうに抱きしめ返した
『カラスバさんにはいつも助けて貰って…』
「ええんや、お前が無事なら」
優しく笑いながらシオンの頭を撫でる
そんなカラスバにらしくもなく、胸がトクトク…と甘く鳴る
「せやけど、なんで無理して海来たんや 」
『…MZ団の皆と遊びたかった、から 』
本当はガイが居るからだった
しかし、やはり最近ガイへの気持ちが薄れているのかそれとも諦めて来たのか
ガイを見ても以前のようにときめかない
それよりどちらかというと───
「ん、なんや。そんな見つめて」
『なっ、なんでも…ないです……!!』
「? 」
カラスバへの気持ちが確実に今までとは違うものに変わっている
色白の肌に切れ長で綺麗な目、けど眼鏡を退けると案外幼くて可愛らしい顔をしてて…
『…カ、カラスバさんは……服脱がないんですか…』
「墨入っとる言ったやろ。そないもん見せたらビビってまうやろ 」
『…そっか……』
何処か少し落ち込むシオンに対し、カラスバは口角を上げシオンの手を取り自分の方へ近づける
「気になるんやったら、シオンには特別に見せたってもええよ。その代わり自分の手でボタン開けてな」
『は、ぇ……?』
一気にシオンの顔が赤くなり、カラスバの胸へ目線が送られる
その様子を楽しそうに見つめるカラスバ
『(…駄目、こんな所で何してるの。絶対駄目。やったら…なんか戻れない気がする)』
そう思いつつも、カラスバのシャツのボタンに手をかけ1つボタンを外した時だった
〖──アチャ!!〗
〖ギャピーーッ!!〗
『ひぁッ!?』
アチャモとペンドラーの鳴き声が聞こえて慌てて手を引っ込め鳴き声がした方を見つめる
するとまたアチャモがペンドラーに対し、鬼の形相で上に乗りペンドラーをいじめている
『!?アチャモ!!もうっ!ダメでしょ!』
〖アヂャヂャ!!〗
「ペンドラー、どないしたんや」
〖ギュピ……〗
ふと見ると、ペンドラーの下にアチャモに渡したはずのハムサンドが入った籠がぐちゃぐちゃに潰れている
間違えてペンドラーが踏んでしまったのだろう
それで怒ったアチャモがペンドラーを攻撃したか……
『アチャモ!ペンドラーもわざとじゃないの、ハムサンドなら沢山また作るから、ね?』
〖ゥヂャ〜ッ!!〗
このハムサンドが食べたかったのか、シオンの言葉に涙をボロボロ零すアチャモ
そんなアチャモに対して、〖どうしよう、どうしよう〗と周りに代わりのものがないかと必死に探しているペンドラー
「シオン、ソイツが好きな木の実モモンの実やったよな」
『えっ?えっと、そうですね… 』
「ん、ペンドラー買いに行くで」
そういって、近くの木の実屋へ走るカラスバとペンドラー
その間もアチャモはシオンの胸の中で大泣きしていた
その様子に、面倒見のいいデンリュウがボールから出てきてアチャモを励ましていた
しばらくすると、カラスバが何やらパフェのようなものを持ってくる
「すまん、遅なった」
『いえ…というかそれ……』
「店の人に言うて少し手伝ってもらったんや、木の実を切ったりしたんはペンドラーやで」
そう言いながら、アチャモへモモンの実でできたパフェを渡す
するとアチャモはピタッと泣き止んだ後、ペンドラーとカラスバの方を見て1口食べる
〖チャ〜ッ!!〗
口に頬張るなり、幸せそうに頬を膨らませ喜ぶアチャモ
そんなアチャモを見て安心するペンドラーとカラスバ
〖チャモ!チャッ!〗
〖ギュピ…!!〗
どうやらすっかり仲良くなったみたいで、二人でパフェを分け合って仲良く食べている
その様子にデンリュウも安心したのか、一鳴きした後ボールへ戻って行った
『すみません、ありがとうございました…』
「ええんやて。あーなったら中々泣き止まへんもんな」
シオンが眠っていた間アチャモ達を3年間見ていただけあって、 よく理解しているのだろう
記憶を失う前本当にただの友達だったのだろうか
ただの友達にここまでするだろうか
「なんや、またじっと見て」
『な、なんでもないです…!』
また魅入ってしまっていた…!
シオンは慌てて顔を逸らし逃げるようにセイカ達の方へ走っていった
「なんやアイツ…」