──────…
…ん?ここどこだろう…目の前に光?丸い電気が何個か並んでる…
ピーッ ピーッ
「セオドアくん、起きてるかな?」
「せ、先生…なんで僕はここにいるの?」
「それはね、セオドアくん。病気だよね。今から手術で、その悪いものを取り出せるようになったの」
「えっ本当?」
「うん。今、痛くならないように麻酔っていうのを打つから、じっとしててね」
ちょっとちくりとしたが、我慢した。その後だんだんと眠くなって……──────
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「…」
誰かの気配がした。僕はのそのそと起き上がった。
なんだか体が重い…手術した後だからかな?
そんなことを考えていると、
「セオドア。久しぶり」
目の前を見ると、プロトタイプがいた。
「イマジナリーフレンドさっ…あっ!」
自分の声に違和感を感じた。ガサガサして、とても喋りにくい。
「大丈夫。驚くのは当たり前だろう」
僕は首を傾げた。当たり前って、どういうこと?
プロトタイプは、セオドアの心を読み取ったように言った。
「お前は、もう人間じゃないんだ」
「え…」
「自分の体を見てみろ」
腕を上げて見ると、それは人間の腕出はない、モサモサした毛のようなものに包まれた、すごく固くて太いものだった。通りで体が重いわけだ。指らしき所には三本の鋭い爪がある。
プロトタイプの様子を見ればすぐにわかる。
「イマジナリーフレンドさんは、僕のこと裏切ったの?!」
「いやいや、そういう訳ではない。お前を、病気から解放してやったんだ」
「そ、そんな…」
絶句した。病気を治すための手術が、僕をこんなにしてしまうなんて。
「それと、私のことは、これから『プロトタイプ』と呼んでもらおう」
「あの時、お前が電流で怪我をしたとき、私は何をした?」
「…そのまま放っておくのではなく、職員の部屋に連れていった…」
「そう。私はお前を助けたんだ。
それなら、お前も何か私にすることがあるだろう?」
プロトタイプの爪が一瞬光ったように感じた。
「一生…死ぬまで貴方に仕える…」
「その通り。お前の名前も変える。今日から『キャットナップ』。よろしくな」
「…」
キャットナップはプロトタイプに礼をした。
「…しかし…今はまだその時ではない。今は、子供達の相手をする。心配ない。私の他にも仲間がいるのだからな」
「ピッキー・ピギーやキッキン・チキンなど…また、その時になったら教えるさ」
「『Hour of joy』の時にな……!」
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