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「碧はやっぱり絵麻ちゃんのこと好きだったんだね。そんな気はしてたけど」
「ごめん。俺こそ琴音にずっと言えなくて」
「ううん」
「もちろん琴音には相談したかったんだ。でも絵麻はいろんなやつと付き合ってて、俺には一切興味無いってわかってたから。だから、何かカッコ悪くてさ、上手く言えなかった。側にいるのに見向きもされないって、結構キツいよな」
苦笑いでごまかす。
本当は、すごくつらい時もあった。
バスケ部の仲間と絵麻が付き合うって聞いて、顔では笑って、心では泣いていた。立ち直れなくなるくらい落ち込んだこともある。
でも、そんなのどうにもならなくて。
マネージャーとして、仲間として、すぐ近くにいるはずの絵麻を、俺はいつだって遠く感じてた。
手の届かない、高嶺の花……
惨めな自分を笑うしかなかったんだ。
「カッコ悪くなんかないよ。いつだって私は碧のおかげで頑張ってこれた。本当に「星乃 碧」はすごく素敵な人だよ」
琴音は、必死になって俺を励ましてくれた。
その優しさにいつも支えられてきたんだ。
「そんな風に言ってもらえると少しは救われるよ。でもやっぱり……俺は龍聖には敵わないってわかってたから。それこそ鳳条 龍聖は、俺達みんなの『ヒーロー』で、そんなやつに勝てるわけなくて。とにかく色々カッコ悪いんだよ、俺は」
ずいぶん情けない姿を琴音にさらしてしまってるな。できればこんなとこ見せたくなかったのに。
「碧は、碧の良いとこがいっぱいある。私はそれをわかってるつもりだよ。碧をヒーローだって思ってた女子はたくさんいたし、今だって美容師として成功してる。碧はもっと自信持っていいんだよ」
「その言葉、そのまま琴音に返すよ。お前だって自信持っていいんだから」
「何だかお互い褒め合って変だよね」