テラーノベル
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「だね。何かごめんね、気づいたら俺の話になってて」
「そんなことないよ、私こそごめん」
「とにかく、お姉さんは全く関係ない! 契約結婚だか何だか知らないけど、琴音はただ龍聖だけを信じていればいいんだよ」
「う、うん。でも私、龍聖君との身分の違いも気になってて……。実はね、高校時代からこのことが1番の心配事で。鳳条グループと小さな町工場の娘って、釣り合うはずもなくて。だから、龍聖君を好きだなんて言っちゃいけないんだって、ずっと自分に言い聞かせてきたの」
「琴音……。龍聖がそんなこと気にしてるわけないのに。身分なんてクソ喰らえだよ。あいつが好きなら、琴音はその想いを貫くべきだ。周りは関係ない、自分が幸せになるためだけに進めばいいよ。俺もケジメをつけるから。たとえフラれたとしても、俺達はもういい加減、みんな前に進まないと」
「……そうだね」
琴音はニコッと笑ってうなづいてくれた。
この顔がたまらなく好きだって……高校の時、龍聖が言ってたな。
すごくわかるよ、琴音は本当に素敵な女性だから。
今までたくさんの男に告白されてきたのに、それにおごることなく誠実で、ひたむきで。いつだって龍聖だけを想ってた。
「絵麻ちゃんのこと応援してる。絶対上手くいくように願ってるよ」
「ありがとう、琴音。嬉しい、とても心強いよ」
「私も今、龍聖君をどんどん好きになってるし、そばにいたいと思う。だから、涼香姉さんには悪いけど、龍聖君を信じたいと思う」
琴音の顔に優しい笑顔が戻り、不安が消えていくのがわかった。
「龍聖の真っ直ぐで一途な想いが、必ず琴音に届く時がくるからね。あいつは絶対にお前を傷つけるようなことはしない。大丈夫だから」
本当に俺、全部言ってしまってる。
ずっとずっと心に溜め込んできた反動だろう。
まあ、もういいよな。
きっと2人はもうすぐ……
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