テラーノベル
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参加型企画
〜第8話〜
・固定夢主あり
・キャラや口調が解釈不一あります
・基本的に夢小説なので気をつけていますが、キャラ崩壊があるかもしれません
・この小説に出てくる国や地名、団体名は実際に存在するものとは一切関係ありません
あのパーティから5日がたち、ここでの生活にもだいぶ慣れてきた。
ホールの場所どころか、玄関の場所さえ間違えていた頃に比べたら、落ち着いて行動できるようになったと思う。
それに、新しい友達もできた。
エディの隣の部屋に住んでいて、国名はソイル平和王国、実名はラーム・アプリコットと言うらしい。
アッシュブロンドの髪がキレイなお隣さんだ。
ある昼下がり、エディが窓際で座って読書をしていると、突然ドアを激しくノックする音が聞こえた。
『エディ!エディ!我だぞ!!』
ドアの向こうから懐かしい声が聞こえた。
なにやらルマがドアをノックしているようだ。
『ふふ…はいはい、今開けますよ』
相変わらず元気な人だ…と思い、ドアを開けた。
ドアはキィと、乾いた音を立てて、ルマを迎え入れた。
『久しぶりなんだぞ!エディ!』
『えぇ、そうですね…あのパーティ以来でしょうか?』
結局あの後、ルマとエディは合流できなかったので、メッセージで連絡を取りあっていた。
『…えっと…ところで、ルマさんの隣にいらっしゃる方はどなたでしょうか…』
『んえ?隣?』
ルマは首を傾げて左を向く。
『…………なによ。』
3秒後、ルマの悲鳴が廊下に響き渡った。
その小さな体のどこからその声量が出るのか甚だ疑問だ。
そのまた2秒後、隣からドタバタと音がし、ちょうど噂をしていたお隣さんが慌てた様子で出てきた。
『うわわ、どうしたの〜!エディ〜…!』
『あ…ごめんね、驚かせちゃった…?』
『うん、大きな声が聞こえたよ〜…』
ラームは謙遜する様子を見せずに、あっさり認めた。
『い、いるんならいるって言うんだぞ!!』
『言うわけ無いでしょう!気づいてると思ったんだから!』
ルマと黒髪美少女は言い争っている。
『あの…お二人は知り合いですか…?』
恐る恐るエディが聞くと、黒髪美少女がものすごい剣幕で、
『そんなわけないでしょ!』
と言い放った。
エディは初対面なのか…と驚きつつ、とりあえずルマと黒髪美少女…と、ついてきたラームを部屋へ招き入れた。
『あんなに近距離に居たのに気づかなかったの?全く…失礼にあたいするわ!』
黒髪美少女は怒りながらソファに座る。
『そっちこそだぞ!…はぁ〜…ビックリした…』
ルマはまだ落ち着いていないのか、心臓辺りを撫でている。
『ねぇねぇエディ〜…ラームね、ミルクティーが飲みた〜い』
『えぇ、今お持ちしますね 』
『ミルクと砂糖がいっぱいのやつ〜』
KYのラームはこの状況でも のほほんっ としている。
『ルマさんと…えっと…』
『音都よ。』
『音都さん、』
『音都でいい。』
音都という少女はツーンとしていて少し気難しいようだ。
『…ルマさんと音都さんは何飲みますか…?』
『音都でいいっていってるじゃない』
『ごめんなさい、敬語が板についてしまっているので…』
『そうだぞ、エディ!我も呼び捨てなんだから、エディも呼び捨てにすべきだぞ!』
言い終わらないうちにルマが威勢よく言った。
『では…ルマちゃん、音都ちゃん、とお呼びしますね。』
『…それで、なにがいいですか?』
『私は緑茶がいいわ。』
『我はオレンジジュースがいいのだ!』
『わかりました。』
短く挨拶をし、エディはキッチンへ向かった。
『…お姉さん達さ〜、名前なんて言うの〜?』
ラームがものすごい体制で座りながら二人に聞く。
『我はファルマリア共和国!名前はアルマリノ・クララだぞ!』
『好きに呼ぶといいんだぞ!』
ルマはキッチンにも聞こえるくらい大きな声で自己紹介をした。
『アルマリノかぁ〜…そっちのお姉さんは〜?』
『…私は音都よ、名前は嫣音。』
『ふ〜ん』
『自分から聞いておいてなによ…』
嫣音は不機嫌そうに口を尖らせた。
が、ラームは相変わらずな格好で自慢の髪をクルクルと指に絡ませて遊んでいる。
『…そんで、アンタはなんて言うのよ。』
『え〜…今なのかなぁ〜 』
『今しかないんだぞ!』
と、ルマが鋭いツッコミをして、ラームの足をバシッと叩いた。
『ん〜もぉ〜…私はソイル平和王国で〜、名前はラーム・アプリコットだよ〜』
『へ〜!よろしくな、ラーム!』
『よろしくね〜、アルマリノ〜』
『アンタのその体制なんとかならないのかしら、』
嫣音が呆れ気味に言うと、ラームもまた、ため息をついた。
『ふふっ…随分みなさん仲がいいんですね。』
ちょうど飲み物を持ってきたエディが笑いながら言う。
『べ、別に仲良くなんかないわよ!』
『え!?そうなのか!?』
『ツンデレさんだぁ〜』
素直じゃないな、と思いながらエディも嫣音の隣に腰掛ける。
『…ちょっと、なんでわざわざ隣来るのよ、』
『そっちに腰かければいいでしょ。』
『まぁまぁ、良いではありませんか。』
エディもエディで少しズレているので、嫣音の言葉をスルーし、飲みかけの紅茶をすすった。
『それで、ルマちゃんはどうして私の部屋に…?』
『特にない!遊びに来ただけなのだ!』
『久しぶりに友達とショッピングモールとか行ってみたかったのだ!』
『なるほど…私もお買い物したいです…!』
ここにきてからしばらくショッピングモールなんて行っていなかったので心が踊った。
『じゃあ、嫣音ちゃんもなにか用事が…?』
『…じゃなきゃ来ないわよ。』
緑茶を飲んでる最中に話しかけたので嫣音が軽くむせた。
『私はオーナーに頼まれたの、新入居者をつれてきてって。』
『あ、そうなんですね』
『わざわざありがとうございます。』
エディはこれ以上怒らせないように丁寧にお礼をした。
『そういえば、今って新入居者って何人いるの〜?』
『ん〜、よくわかんないけど9人くらいじゃないか?』
『…話しが脱線してしまいました。』
エディはコホンと咳払いをし、嫣音に向き直す。
『えっと、オーナーの用事というのは新入居者さん全員が呼ばれてるんですか?、』
『そうよ、』
『だから今すぐにでも連れていきたかったのに余計なことして…!』
『そりゃ暴論だよ〜』
ラームが反論しながら嫣音の脇腹をつつく。
『ちょ、やめなさい!』
『だいたいアンタもねぇ!』
『まぁまぁ落ち着いて…!』
エディはなだめるように二人の間にはいる。
『とりあえず、早く行った方が良いのですね?』
『そうよ、何回もいってんじゃない』
『いってたか?』
ルマがラームにコソッと耳打ちをする。
『いや?わかんなかったよ〜』
『ちょっと、聞こえてるわよ。』
『まぁまぁ…』
エディは胃に痛みを感じながら冷めきった紅茶を飲み干す。
『さ、準備して早くいきましょう』
『はーいなのだ!』
各々カップをソーサーに置き、ソファから立ち上がった。
エレベーターが静かに開き、1階のフロアが正面に見えた。
もう何人か待っているようだ。
『…あ、来たんじゃない?』
『ほんとうですね』
『よかった〜、永遠とここにいさせられるのかと思ったよ…』
なんて、口々と自由に発言する。
『あら、随分ゆっくりしてたのね?』
奥からオーナーが顔を出し、意地悪くニヤニヤと笑った。
『まったく…悪かったわね、』
ぶっきらぼうに嫣音が吐き捨てた。
『ふふっ全員揃ったようで良かったわ!』
『みんな好きなところに座ってちょうだい?』
オーナーが手を叩き、全員が静かに着席をする。
『今日集まってもらったのは他でもなく、大事なことなのよ。』
オーナーが静まり返ったロビーに響くように言った。
〜第8話fin〜
次回でやっと全員だせそうです!
ここまで見てくれてありがとうございます!
コメント
8件
音都ちゃんのセリフみんな解像度?理解度?高くてすごい良き。仲良くなると毒が抜けてくる系の子だから初対面冷たいの解釈一致すぎる......... 全キャラほのぼので可愛い どうかうちの国をよろしくお願いしますね😊
至急! 皆さんのオリキャラちゃん達の料理の上手さ具合を教えて下さい!!🤲