テラーノベル
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🦍(独身)↔🍆 ☃️→?
御本人様とは関係しません。
あくまでもフィクションです。
ご了承下さい。
『ピンポーン♪』
静まり返った部屋に、大きな機械音が鳴り響く。
「はーい」
インターホンのボタンを押して返事をすると、スピーカーの向こうからは、遠くを走っている車の走行音や街の雑踏が響く音の後に、悩みを抱く青年の声が聞こえてきた。
『ぼんさん…スミマセン』
『大丈夫だよ。今鍵開けるから、ちょっと待ってね』
俺は急いで玄関へ向かい、鍵を解錠してドアを開ける。
「おらふくん、いらっしゃい。入って」
「お邪魔します」
なぜおらふくんがウチに来たのか?経緯を話すと…
昨日の夜…おらふくんから相談事があるので、話を聞いてほしいとメールがきた。
『外で食事でもしながら聞こうか?』
と返事すると…
『あまり外で聞かれたくない話なので…』 と返答が…
『じゃあウチに来る?』と返す。
『でもドズルさん…居ますよね?』と尋ねられた。
ん?…ドズルさんに聞かれたくない話?何か…仕事でやらかしたのか?と考えつつ、俺はドズルさんの予定を確認する。
えーーっと、明日は…?
お! 14:00から会社でミーティングになってる。この時間なら家に居ないし大丈夫だろうと考え…
『14:00以降はドズルさん居ないから大丈夫だよ』と伝えると…
『じゃあ、その時間に伺っても大丈夫ですか?』と返事がくる。
『いいよ!待ってるね』と返信したら
『分かりました』と返ってきた。
でも…相談って何だ?と疑問を抱きながら今に至るってカンジ。
おらふくんをリビングに向かい入れ、ソファに座ってもらう。
「飲み物お茶がいい?それとも珈琲にしようか?」
と尋ねると…
「…珈琲もらえますか?」
と返ってきたので、『了解!アイスでもいい?』と尋ね、コクリと頷くのを確認して、珈琲とクッキーを差し出した。
「…ありがとうございます…」
いつものような元気は無く、俯いたまま静かに感謝を伝えるおらふくん。
…何があったんだ?と心配になってきた。
「どうしたの?おらふくん」
切り出してはみたものの…なかなか言い出せないみたいだ。
じゃあ、俺から話すきっかけをつくろうかと思い…
「相談って…仕事の事?それともプライベートな事?」
と尋ねてみた。すると時間をかけて一言…
「…プライベートな事で…」
と神妙な面持ちで答えるおらふくん。
「そっかぁ…。まぁ、いろいろ悩みはあるよね?…俺でよければ何でも話聞くから、自分のタイミングでいいからさ…ゆっくり話してごらん…」
と伝えてみたものの…喉元までせり上がった相談事を、伏せ目がちに何度も飲み込んで言い出せそうにないおらふくん…。
とりあえず…話しやすいように、他の話で気を紛らわすか…と思い、
「この珈琲ね、冷たい水で時間をかけてゆっくりと抽出する水出し珈琲でね、 苦みとかが少ないし、甘みを感じて美味しいんだ。ドズさんも気に入ってて、最近俺等のマイブームなんだよ」
「……」
「ちなみに…そのクッキーはね、ドズさんがスタッフの人から勧められて、試しに買ってみたら…めっちゃ美味くて、時々撮影の合間に2人で食べてるんだよ」
「……」
「ほら、おらふくんも食べてみ。美味いから」
「……はぃ 」
俺に勧められて…仕方なさそうに一口食べるおらふくん。
「…美味しい…」
「でしょ?!珈琲も飲んでみて」
「…はぃ…あ、美味い」
「良かったぁー。イケるでしょ?」
「…はぃ…」
おらふくんの口に合ってホッとしたものの… いつものおらふくんなら、もっと食べるんだよなぁ…。うーん…相当な悩みなのか?
いろいろ考えていたら…不意におらふくんが呟く。
「ぼんさん…」
「ん?」
「ドズルさんの事ばかり…話しますね」
「え?…あ、あぁ。ゴメンね」
「…いえ…」
暫く沈黙の間が生じる…
へ?どーゆーこと?
ドズルさんとの話題を出したら、指摘されたって事は…?
〜〜ぼんさん妄想中〜〜
CASE 1
『僕ドズルさんの事が好きなんです!ドズルさんには、ぼんさんがいるって分かってるのに…好きで好きで堪らないんです。どうすればいいですか?』
えぇ?!どうすれば…って困るよ…
CASE 2
『僕、ドズルさんと隠れて付き合ってるんです!ぼんさんがいなければ…隠れてコソコソしなくて済むのに…ぼんさん別れて下さい!』
そんな…ぜーーーったい嫌だ!
CASE 3
『ドズルさんから…ぼんさんが迷惑だって相談を受けました。貴方がいるからドズル社は伸びない…って。もう…いい年なんですから…別の道を歩んだ方がいいんじゃないですか?』
ゔぅ…そんな事、俺が1番分かってるよ…。 ドズルさんも自分が言いにくいからって…おらふくんを寄越さなくてもいいじゃん…(;ω;)
妄想という名の闇が、足元から真っ暗な穴へと引きずり込もうとしていく…
どうしよう…不安ばかりが募るばかりだ…
でも…後輩の前で動揺を見せられないと、無理に笑顔を作るが…口角が引きずってるのが自分でも分かる…
『もぅ……俺…どーすればいい?』
と思っていた矢先…
「ぼんさんは…ドズルさんの事…いつから好きになったんですか?」
とおらふくんから問いかけられる。
え?それって…CASE 1か?それともCASE 2なのか?と戸惑いながらも…後輩の質問には答えなきゃと思い、
「そうだな…出会って…一緒にいる内に…自然と…かな?」
と歯切れ悪く答えた。…ホントは好きになったきっかけはあるのだが…でもその事は伏せておこう。
「…そう…ですよ…ね…」
と言葉を濁すおらふくん。
よ、よし!ちょっと確信をついてみるか?と思い…
「でも…何でそんな事聞くの?」
と質問する俺。
どんな言葉が返ってくるか…ビクビクしながら返答を待った。
「…僕も…好きな人がいて……いつも一緒にいてくれる…大切な人…なんです」
と顔を赤くさせながら呟くおらふくん。
え?誰??…『ドズルさん』って答えなら聞きたくないよ…と心の中で自分の耳を塞いでしまう程、動揺していた…
しかし…大人の対応を見せなければ…と思い、
「…誰?俺の知っている人?」
もう少し確信をつく質問をしてみる。
するとおらふくんはコクリと頷く…
俺の心臓が早鐘を打ち、警鐘を鳴らす。
『落ち着け俺!』
今は…と、とりあえず冷静に聞こう…
「誰だろう?俺の知っている人?…もしかしてドズさん?」
と声が上ずりながら聞いてみた。
『頼む!頷かないでくれ!』と願い…おらふくんを見つめると…
「…違います」
と顔を横に振った。
その瞬間…これまでの不安が一気に解放されホッとする。が、逆に自分の器量の無さに惨めな気持ちになった。
『大人げないな…俺』
でも…じゃあ誰だ?と再び疑問が湧く。
「社内の女性スタッフ?それとも女友達?」
と尋ねると…また横に振る。
まぁ…いつも一緒ってなると…スタッフは違うし、女友達って大阪にいるんだろうから…違うか。
となると…んー?誰だ?と考えていたら…ふとある人物を思い出した。
俺の推測が正しければ…いつも一緒にいるし…2人とも仲がいい…なら
「…もしかしてQnly?」
と尋ねると…静かにコクリと頷く。
…なるほど。確かにQnlyはおらふくんといることが多い。いつも一緒に買い物したり、お互いの家に遊びに行ったり、食事に行ったりしてるわ。
「Qnlyかぁ… 」
そう呟くと、更に高揚したようで、おらふくんの顔が先程より…もっと赤く染まる。
「僕…Qnlyと一緒にいると…胸がドキドキして…」
「うん」
「前は普通に話せたりしてたんですけど…この気持ちに気づいてから…なんか意識しちゃって…前の様にできないんです」
「うん」
その気持ち…すごく分かる。
俺もドズルさんへの気持ちが分かった時は、めっちゃ動揺して…うまく話せなかったから。
「Qnlyと普通に話したいのに…変に言葉を選んだりして、うまく言葉にできなくなるし…、一緒にいたいのに…目が合うと、無意識に目を反らしたりして…距離を作ってしまうんです」
「あー…うん」
そうだよな…言葉や態度が余計に空回りするから、自然と自分の気持ちに蓋しちゃうんだよね。
「…思い切って気持ちを伝えても…嫌がられたり…気持ち悪いって思われたら…これから一緒に仕事できなくなるんじゃないか?迷惑かけるんじゃないか?…って考えていくと怖くなって…」
「……」
「ぼんさん!僕どうすればいいですか?」
俺を見つめるおらふくんの瞳は、涙が徐々に溢れて出し…今にも零れそうで…
震える肩を必死に抑えながら耐える彼を、少しでも助けたい… 気持ちを楽にさせてあげたい…と思いが募る。
俺はおらふくんの隣に座って 、震える肩をそっと抱き寄せた。
「…おらふくん…辛かったね…」
俺の一言で何が弾けたのか…一気に泣き始めた。
「ゔぅ……ぅわーーん…」
涙に濡れた顔を胸に埋め、その温もりを感じながら、恐怖から逃げ出したいという思いに怯える後輩を只々強く抱きしめた。
異性を愛することが当たり前の世界で、自分だけが『間違い』を愛してしまったのだから…かなりの障害を有するし…それなりの覚悟がいる…。
『辛い…逃げたい…でも側にいたい…』
この感情は、たった一人で完結しなければならない先の長いパズルのようで、相手に触れれば壊れてしまう…触れなければ飢えてしまう…そんな気持ちの葛藤が自分自身を追い込んでいく…
『1人で抱えて生きていく辛さ…分かるよ、おらふくん』
肩を震わせながら号泣するおらふくんの背中を優しく擦り、少しでも不安を取り除いてあげたかった。
そんな時…リビングの入口から声がした。
「ぼんさん…何…してるんですか…?」
俺の知ってる声にハッとして振り向くと…そこにはドズルさんが佇んでいた。
『なぜ今ここにドズルさんが…いるの?』
…背筋から冷たいものが流れた…
コメント
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わぁぁぁ!!ど、どうなっちゃうのぉぉお!(すみません...荒ぶりすぎてます😅)本当に書き方好きですー^_^ ✨
#🍆受け
みのあ🍀
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