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「正直、男に興味はないけどさ。俺ね、『他人のもの』だって思うと、たまらなく奪いたくなるんだよね」
玲於が完全に沈黙する。
怒りを通り越して、あまりの理不尽さに呆然とした表情が俺の視界に入った。
「だって、超面白そうじゃん? レオが今までどんな顔して俺を避けてきたのか知らないけどさ、この年になってやっといい感じの奴を捕まえたみたいじゃん。邪魔してやろうと思って、虎視眈々と狙ってたんだよ」
「ふざけるのも大概にしろ………っ」
「れ、玲於……落ち着いて…」
恐る恐る服の裾を引けば、玲於の呼吸は荒く、殺気立っているのが伝わってくる。
「……霄くん、もう行こう」
玲於が俺の腕を強引に掴む。
けれど壱馬は、去り際の背中に向かって、まるで毒を流し込むような軽快さで囁いた。
「まぁいいよ。これからじっくり追い詰めてあげるからさぁ。……レオの大事な男の子、俺の『モノ』にしてやるから」
その宣言は、もはや脅迫ですらなかった。
一方的なゲーム開始の合図。
玲於の拳が、抑えきれない怒りと恐怖で微かに震えている。
俺はどうすることもできない焦燥に駆られたまま
玲於に引かれるままに、逃げるようにその場を去った。
◆◇◆◇
その夜───
玲於の自宅。
部屋の明かりを消した暗闇の中で
玲於はシャワーを浴びることさえ拒み、俺を布団の中へと引きずり込んだ。
背後から、壊れるものを守るような、異常なほど強い力で抱きしめられる。
密着した肌から伝わる玲於の震えが、痛いほど俺の背中に突き刺さった。
「れお…らしくなくない?そんな、不安…っ?」
「……当たり前でしょ、絶対に、霄くんだけは取られたくないから」
その声は、掠れて消えてしまいそうだった。
まるで、たった一つの宝物を取り上げられることを恐れる子供のような必死さ。
その純粋で歪な愛情に胸が苦しくなり、俺は暗闇の中で玲於の頬に触れた。
「大丈夫だって、俺は玲於一筋だし」
触れた指先を伝って、玲於の強張っていた表情が少しだけ緩むのがわかった。
「信じてるよ。でも……それでも怖いんだよ」
そして、吐息を飲み込むように再び覆い被さるようなキスをされた。
「んっ……ちゅ、んぅ……っれお……っ♡」
口の中で暴れる玲於の舌が熱く、執拗に俺のすべてを塗り替えようとする。
その熱量に、体中が甘く痺れていく。
「霄くんだけは……全部、俺のだから…絶対、誰にも渡さないから」
玲於は切羽詰まった、飢えたような声で言いながら俺を押し倒した。
荒々しくTシャツを脱がせ、露わになった白い首筋に
マーキングするように何度も深く、鋭く跡を刻んでいく。