テラーノベル
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Episode.1 出会い
「朝です。起きなさい。」
いつも通りの機械的なアラームで目が覚める。
(いつからだっけな….この場所に、留まり続けることが当たり前になってしまったのは。)
ギィッ
(部屋の扉が開く。今日も担当の人は変わっていない。)
「検査の時間だ。」
(これも。)
「後5分で支度を済ませろ。」
(これも。全てが変わらない。毎日、毎日、同じことの繰り返しばかり。飽きないのだろうか。)
「時間だ。出てこい。」
いつも通りの指示に促され、僕は部屋を出る。今から受けるのは検査。毎日、早朝に検査を受ける。これがなんの役にたつのかを僕はまだ知らない。そんな事に、興味などなかったのだろう。
検査が終わり、今日も担当の人から連絡事項を聞く。だが、今日はいつもと違った。僕は戸惑った。いつもなら口頭で話して終わりなのだが、今日に限っては始めて来る部屋に連れてこられた。今から何をされるのだろう?そう思っていた矢先、僕と同じ歳ぐらいの子が連れてこられた。
「今日から君たちはペアだ。ペアとしての自覚を持ち、協力し合って生活するように。」
(こんな子が僕のペア?)僕はそう思った。何故ならこの子は僕よりもずっと自分を持っているように感じた。こんな施設に居るのに。
「よろしくな!」
明るい、芯の通った声でそう言われた。
「よ、よろしく。」
僕も咄嗟にそう返した。
「俺の名は天馬司だ。お前の名は?」
彼は天馬司、と言うらしい。凄く、輝いているな、僕はそう思った。
「僕の名前は、、、神代類です。」
「凄くかっこいい名だな!」
そう言われた。
「、、、そう?」
思いもよらぬ返答に思わず聞き返した。
「あぁ!」
彼からは元気な明るい声でそう返ってきた。
「今日はここまでだ。それと、お前たちは今日から同じ部屋で生活してもらう。着いてこい。」
そう言われて、僕たちは担当の人の後を着いていった。
「ここだ。」
着いたのは前よりも大きくて綺麗な部屋だった。
「今日はもう、することもないからここでの生活に慣れるように。」
そう言って、担当の人はどこかへ行ってしまった。
「凄く大きいな!」
「そうだね。前の部屋の3倍ぐらいの大きさはあるんじゃないかな。」
「おぉ!」
彼、司くんはとても目を輝かせている。実際、今日から過ごす部屋はとても綺麗だ。白を基調とした、天使などを連想させるような美しい部屋だ。
(でも、ペアが出来た途端にこんな豪華な部屋に住めるものなのか?)
僕は疑問を持ちながらも、この部屋で過ごすことにした。
「そういや、名前以外のことを話してなかったな。俺は天馬司!14歳だ!名は自由に呼んでくれ!俺の夢は、外の世界を見に行くことだ。」
司くんはそう言った。
「僕は神代類。好きなように呼んでもらって構わないよ。年齢は14歳。夢は、、、ないかな。」
「類って呼ぶな。よろしくな、類!そういや、類、俺と同い年だったんだな。てっきり2つか3つは上だと思っていたぞ。」
「僕ってそう見えるの?」
「あぁ。身長もだいぶ高くて、落ち着いているし、大人びて見えたからな。」
「そうなんだね。僕は、君のこと司くんって呼ばせてもらうよ。」
「あぁ!」
話も一通り終わったので、それぞれ好きなことをしていた時、僕はふと疑問に思った。
(司くんは自分の夢は外の世界を見に行くことだって言っていたけど、外の世界ってどうなっているんだろう。)
この世には、僕が知らないことがまだまだ沢山あるのだろう。外の世界のこともそうだ。それに、この場所がどういう場所かもこの場所で過ごしている割には知らないことだらけだ。
「ねぇ、司くん。君は外の世界について何か知っているのかい?」
「少し、聞いたことがあるんだ。」
「教えて貰ってもいいかい?」
「あぁ、いいぞ。俺が聞いた話では、外の世界はこんな所に閉じ込められずに、自由に過ごせるらしいんだ。家族がいて、友達と遊べて。それを聞いた時、俺は外の世界は幸せなんだな、と思った。とても羨ましかった。だから、俺は外の世界をこの目で直接、確かめたいんだ。」
「なるほどねぇ。確かに、それは羨ましいね。」
「だろう?まぁ、ここでの生活も悪くはないんだがな、、、」
司くんと話している内に、あっという間に昼食の時間になっていた。
(そういや、今日はいつもとスケジュールが違ったせいで朝食を食べ損ねていた。いつも通りならそろそろ昼食が運ばれてくるはずだけど、、、)
「昼食をお持ち致しました。」
(よかった。いつも通りみたいだ。)
「ありがとうございます。」
扉を開け、2人分の昼食を受け取る。
「昼食、取ってくれたのか。ありがとう!」
「別にお礼を言われるほどの事じゃないけど。」
「感謝の言葉は大事だろう?」
「まぁね。はい、これ司くんの分。」
僕はそう言って司くんに昼食を渡した。今日の昼食はトマトスパゲティみたいだ。
「いただきます。」
そう言って、2人で昼食を食べ始める。スパゲティは美味しい。けど、、、、
「ん?類。トマトが嫌いなのか?」
案の定、そう聞かれた。
「トマトねぇ。トマトも嫌いだし、そもそも野菜全般が嫌いなんだ。」
「そうなのか。なら、俺が類の分の野菜を食べてやろう!」
「ほんとかいっ?」
「あぁ!もちろん。」
「ありがとう!司くん」
司くんが僕の野菜を全部食べてくれた。ラッキーだな〜。これで、野菜を食べなくて済む。
昼食も終わり、ここからも自由時間だ。午後からも予定は何も無い。何をしようか、、、
ドンドンっ
誰が扉を叩く音が聞こえた。
「うぉっ!?なんだ?」
僕は正直、司くんの声に驚いた。誰だろう、と考えていると、
「開けてくれっ、今すぐ中に入れてくれっ!」
芯の通った少年の声がした。
「開けるかい?」
僕は司くんにそう問いかけた。
「あぁ。開けてやろう。何か事情があって来たのだろう。」
ガチャっ
僕は扉を開けた。
「ありがとうっ。」
そう言って走り込んできたのは、僕たちと同じぐらいの歳のオレンジ髪の少年だった。
#神高男子
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Yu
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コメント
2件
最後は彰人くんなんだろうけど何があったんだろうな……