テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
最終更新が…
12月….
自重しております。
なんどもすみません。内容をお忘れのことが多いかと思いますので、よければ過去のお話を読み返していただければより本話を楽しんで頂けるかと思います。
こんな不定期更新でも読んで頂ける寛大な読者様へ感謝の気持ちを込めて、どうぞ↪
はぁ、はぁ、と肩で息をしながら、ずりずりと壊死した足を引きずってなんとか路地裏へと逃げ込む。
その腕には血で汚れた愛する者の腕が握られていた。
胴体は無く、傷と痣で汚れたその腕を、彼は大事そうに抱えていた。それはもう泣きそうな顔で、大事に、大事に。
…あぁ、今回もだめだったか。彼は疲弊しきった脳でそんなことを考えた。彼もまた、傷と痣で身体中がぼろぼろであった。
彼は諦めかけた。その身体で何百年も経ったはずが、こんな簡単に諦めを決意するのは、何か事情があるように思えた。だが、彼はまた思考したあと、ぶんぶんと頭を振った。彼はやっぱり諦めなかった。
大丈夫、イオ達は国なんだから。死んだからなんだ。イオが、必死で頑張れば、また彼は復活してくれる。彼はこんなので死ぬ奴じゃない。イオが、頑張ってあげるんだ。そうしたら、そうしたら…。
そこまで考えた。彼は諦めなかった。これだけ凄惨な情景を目前にしても挫けなかった。本当に疲れ切ってしまった心に、なんとか希望の光を灯したのだ。
…と同時に、彼の脳天が弾丸によってブチ抜かれた。彼はもう一度思考を巡らすこともできず、そのまま地面に倒れ込んだ。大事そうに抱えていた腕も、それを下敷きに倒れてしまったので、彼の体重によって無残につぶれてしまった。グチャ、という聞き心地のあまりよろしくない音が聞こえたのは言わなくてもわかることであろう。
ああ、なんて哀れなのだろう。可哀想なことであろう。神様も酷いものだ。…はやく彼に、救済を与えてやってもいいのに。
はたまた、神はこれを”救済”とでも思っていらっしゃるのか。それもまた、…考えものである。
ぱち、と唐突に目が覚めた。彼は処理を完了するのに一瞬時間を要したが、すぐに現状を理解した。
(…夢から覚めたのか)
「起きたのか」
声の方に視線をやると、見覚えのある彼が座っていた。あまりにも真面目そうな、彼である。
「ドイツ」
「そうだ俺だ。…よく、眠れたか?」
イタリアはそれにはっきりと返事が出来なかった。何かを言おうとして、でも何を考えたのかその言葉をぐっと飲み込んだ。
イタリアは、彼の手が自分の手を包んでいるのに気が付いた。彼の目の下に、隈が出来ているのにも気が付いた。
「…ほんとうに、ずっとそばにいてくれたの?」
イオが目を丸くして問うと、彼は当たり前とでも言うような様子で返した。
「当然だろう。流石に一睡もしないのには堪えたが、盟友の為となれば屁でもない。」
イオはなんだか嬉しくなってしまった。
「お前の寝ている間、ずっとお前のことを考えていたんだ。お前が最近おかしいのは、睡眠のせいじゃないかと思って」
「でもいつまで考えても思い浮かばなかった。俺は夢をみないから、寝ている間のことについては知らないんだ」
「だからお前の口から教えてほしい。なにがそこまでお前をおかしくするんだ」
イタリアは葛藤した。
もう何もかもぶちまけてやりたい。それでこの苦しみから解放されるならなんでも話してやる。だけど、駄目なんだ。ドイツにだけは、駄目なんだ。全てを知って欲しくない。でも、わかってしまうんだ。イオのことを救ってくれるのは、ドイツが適任だって。汗がたら、と頬をつたった。
「お願いだ」
参ったな。
追い打ちをかけるようにドイツは言葉を発した。その言葉に迷いは無かった。ただまっすぐに、純情な心で、イオのことを見つめていた。
「…わか、ったよ」
「はなすよ、お前に。イオが、寝たくない理由」
この後数話で完結する予定でいます。無理やり長引かせたくないので…。
改めて読んで頂き本当にありがとうございます。どうかもう少し彼らのお話に付き合ってあげてください。
えんそでした
コメント
2件
え、、めっちゃ天才ですか、、、?? 引き込まれてしまいましたよ??? 続き楽しみにしてます∧( 'Θ' )∧