翌朝、トイレに起きてベッドに戻ると青井も目を覚ましていた。
「あ、起こしちゃったすか?すまん。」
「んーん、おはよ。」
「もっかいおやすみ…まだねみぃ…」
「大丈夫?身体辛くない?」
「なんですか?」
「いや昨日無理させちゃったなと思って、終わったらすぐ寝ちゃったじゃん。お尻もあんなに弄ったけど痛くない?」
「っ///大丈夫すよ、もう昨日の話は終わり!」
「思い出しちゃった?かーわい、おいで。」
顔を赤くしながら無言で抱きついてきた。目は合わないが胸に頭をグリグリすり寄せて甘えてくる。
「終わりにする前にこれだけ聞かせて、昨日どうだった?嫌じゃなかった?」
「……気持ち良かった…///」
「それは良かった、ゆっくりやっていこう。ちなみに寝る間際に話した事は覚えてる?」
「え?…おやすみ?」
「つぼ浦が一緒に風呂入りたがって、また明日起きたらねってなったけど。」
「…あーそれは撤回で。」
「撤回?それで俺が納得すると思ってる?」
「ずるいすよ、寝ぼけてる時に言った事を。」
「じゃあ妥協してあげよう、最初はグー…」
咄嗟に始められたジャンケンに呆気なく負け、一緒に入る事になってしまった。
「あーずる…今日何曜だっけ、パシある日?」
「今日は休もうよ、家でゆっくりしよ。」
「俺は出勤するすよ?」
「だめー、つぼ浦もしかしたら動いてる内に身体辛くなるかもしれないじゃん。労らせてくれ。」
「アオセン過保護すぎ…てか労るのはアオセンのほうでしょ。疲れてないんすか?」
「気付いてないだけで想像以上に身体負担かかってると思うよ。俺は全然平気、つぼ浦の可愛い姿いっぱい見るだけで満たされてる。」
「…そういうこと言わんでくれ///」
「ははっごめんごめん。どうする?もうちょい寝る?」
「んー…寝る。」
お互いを抱き枕のようにしながら結局昼前までベッドでグダグダゴロゴロ過ごし、流石に動くかとまず風呂に入る事にした。
「ふぃー…きもち…」
「あ゛ー沁みるわぁ…」
「アオセンオッサン臭いすよ。」
「うるせぇw…つぼ浦って今何歳だっけ?」
「23すよ。」
「7?8?離れてるのか。今更だけど俺で良かったの?もっと歳近いほうが何かとよくない?」
「マジで今更だな。そんなん分からんすよ、アオセンしか好きになった事ねぇし。アオセンがハタチだろうが40歳だろうが別に良いし。」
「嬉しい事言ってくれるなぁ。つぼ浦って俺のどこが好き?」
「んー…1番は俺の事を理解して信頼してくれる所。」
顔色1つ変えずサラッと言った。青井はずっと聞きたかった答えがあっさり聞けた事に内心驚いた。
「そっ…か。でも他の皆も信頼してるでしょ?特にキャップとか。」
「いやなんつーか…アオセンはもっと深い所まで分かってくれてるっていうか…なんでなんすか?」
「なんでだろうね?俺も分からん。なんか魂から知ってる感覚みたいな…」
「なんだそれ?スピリチュアルな話か?」
「これは説明できない感覚かな…まぁいいじゃん、あんまり長風呂するとのぼせるぞ。そろそろ洗おう。」
風呂から上がり昼食を済ませ、ソファでくつろぐ。テレビを点けているけど見ている訳ではない、ただボーッとしているとつぼ浦がモゾモゾと腕の中に潜り込んできた。
「お前はいつもそうやって…」
「あれ、嫌だったすか?」
「あー違う違う、離れないで。いつもこうやって甘えてくるのが可愛いって事。」
「いつもいつも可愛いって…俺男なんすけど。」
「じゃあなんかかっこ良いトコ見せてよ。」
「仕事してる時いつも見せてるじゃないすか。それで勘弁してくれ、カッコつけるのは疲れる。」
「この甘えんぼつぼ浦が素って事ね、ますます可愛い。」
「…あー今日はそういう事にしといてやる。」
墓穴を掘ってしまったつぼ浦はしまったと後悔し、悟られないよう目を伏せながら抱きついた。
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