不破side
明那が夜寝静まったのを確認すると
静かに出ていく準備をした
[ごめんね、明那。]
ごめん、ここまで匿ってくれていたのに
[でも、俺がここにいたら、]
何もかも壊しちゃうから
[明那には、]
幸せであってほしい
だって
俺は、
[明那のことが、大好きだから]
いつからだろうか
知ってしまった
気づかないうちに引かれて
いつのまにか恋に落ちてしまっていたんだ、
俺を救ってくれて
いつもキラキラした笑顔で
俺の名前を呼ぶ、愛おしい人
愛おしいからこそ
そばにいるのが怖い
これ以上、人の幸せを壊したくない
不幸に、させたくない
[ばいばい…]
俺は外へと飛び出した
凍えるほど寒い夜に
あてもなくただフラフラと歩く
[これから、どこで過ごそうかなぁ]
ホテルにでも泊まろうか
それとも親戚の家とか…
ぐるぐると思考を巡らせていると
「湊゛?」
後ろから、聞こえた
「会いたかったよぉ?゛」
聞き覚えのある声
「やぁっどみつけだぁ゛!」
後ろをゆっくりと振り向く
[とお、さん、]
明那side
朝、目が覚めると
横にふわっちの姿がない
『 え、あれ、ふわっち?』
動揺して当たりを見渡すと
置き手紙だけが机に置かれていた
内容としては
これ以上自分といると不幸になってしまう、
俺には幸せであってほしい、
だから距離を置こうと思った
探さないでほしい
というものだった
不幸だなんて
俺はふわっちと入れるだけで常に幸福なのに
ふわっちは何も壊してなんていないのに
ふわっちの家庭が崩れてしまったのは
親の浮気のせいで
ふわっちのせいじゃないだろ
それなのに
優しいあの人は1人で抱え込んでいるんだ
そして今も、また1人で背負おうとしているんだ
探さなきゃ
伝えるんだ思いを
1人じゃないよって
辛いなら俺がそばにいる
俺が支えてあげられる
大好きな人のためだから
コメント
1件
深夜にすいません!不破っち、、、。不破っちのせいじゃないのに、、、